『2年生存率0%を生き抜いて』

28歳で希少がんに罹患。

22年前の発病当時、

一番の希望は生の体験談でした。

 

発病からの生還記録を綴っています。

少しでも生きる力となりますように。

 

 

前回はこちら

 

 

 

当時、写真を撮る心の余裕もなく、
退院後、友人の結婚式でのこの写真が
治療時に一番近いです。

 

 

【スイッチが入った】がん発覚~入院生活④

 

 


「私の命に代えてでも貴之を助けたい」

「貴之が生きているだけで嬉しいよ」



この親の言葉で抑うつ状態から抜けることができました。


そしてある日、こんな夢を見ました。

両親がぼくの葬式を出している夢。



変わり果てたぼくの姿を見て、

両親、家族が涙を流しています。


朝目が覚めると、力強く起き上がりました。



「こんなことはさせられない!」


未来なんてまだ誰も見ていないじゃないか。

治してやる!がんだって治してやる!


心にスイッチが入った瞬間でした。


 

 

【祈りが痛みを和らげた】がん発覚~入院生活⑤

 

 

入院してから手術までの間は検査の連続。

本当に気が重くなります。



レントゲン、CT、MRI、超音波、
 

そしてあの検査があるのか…

 



それは血管造影検査。



大腿部の動脈からカテーテルを挿入し、
そこから造影剤を注入して、画像を撮ります。


検査そのものが辛いのではないんです。

そう検査前に行われるあの処置のことです。



その処置のために病室に現れたのは・・・


なんと、またあの研修医ではないですか!



「あ、あ、あなたがやるんですか?」

「は、はい」


ここで文句を言っても何も始まりません。


入院したばかりの頃、

研修医が点滴をしたとき、
手が震えて注射針をまともに刺せず、
ぼくの腕は血まみれになったのでした。


ああ、先が思いやられる・・・


注射ならまだしも、
今度は尿管カテーテル!




もう太さが違います!

刺す場所も尿道です!

 




しかし、もう委ねるしかありません。


いかにも自信なさそうで、
不安げな顔をした彼が、
恐る恐るぼくの神聖なるイチモツをつまみます。



2回目とは言え、
その痛みにはまったく慣れておらず、


またしても頭の中が真っ白、


体はえびぞりになっています!


ひるんだ研修医は手を離し、
「もうできない」という目で、
同行していたベテランナースにアイコンタクト。


やり直しです。。。


イチモツを女性に見られてしまいますが、
もうそんな羞恥心はどこにもなくなっていました。



ナースはぼくの手を握り、

「ゆっくり吐いて、はい吸って~」
「スーハー、スーハー」


出産を迎えた妊婦さんをケアするように、

ぼくを落ち着かせてくれました。



激しい痛みに耐えながらも、

 

研修医には、

「おれを踏み台にして、立派なお医者さんになってくれよ~!」

と心の中でエールを送りました。


研修生にとっても、

 

いつか通る道なのです。


そうだよ!

この経験を無駄にするなよ~



何とか無事にこの処置は完了しました。



他者へエールを送ると、

心が落ち着き、
体の力も抜けて、
意識が痛みから離れて、
痛みが和らぐことがわかりました。


尿道に管を通すだけで、
脱力感で動けなくなってしまいました。


この検査は終了後もしばらくの安静を要するので、
尿管カテーテルはそのままにされます。


しかし、

尿道のあまりの違和感のため、

医師に管を抜いてくれと懇願。

自力で尿を出せるようなら抜いてくれるという。

出ないようならまた入れるという条件で抜いてくれました。



しかし、甘かった・・・


 
喜びも束の間、

寝ながら尿などなかなか出るものではありません。

医師、数人の看護師が病室に集まってきます。

再び尿道にカテーテルを入れるようです。


「やめて、やめて、もう15分だけ待って。お願いだから、絞り出すから!」


尿が出ないというのは命にかかわるので、医師たちが深刻になるのは当然でした。


こちらも命がけでしぼり出しました。




「出たよ~!」


このときの喜びといったら半端なかったです。

 

つづく

 

 

決意したときのことを歌った歌

 

 

ガーベラ杉浦貴之『桜』ガーベラ

 

 

 

 

       今の視点からの考察

 

精神科医エリック・バーン氏の交流分析によると、

生きづらさの要因として、5つの拮抗禁止令(ドライバー)というものがあります。

「完璧であれ」

「強くあれ」

「努力せよ」

「喜ばせよ」

「急げ」


これらが過剰に強いと、
生きづらさを抱えることになります。

前回のブログで、

自分は「いい子でいようとした」「親の期待に応えようと頑張った」と書きました。

自分の場合、

「喜ばせよ」

これが強すぎて、
うまく喜ばせられない自己を否定し、

体を酷使することに繋がりました。

ただ、適度に「喜ばせよ」が発動しているのは、

研修医に祈ったように、
良い作用を生むと思います。

拮抗禁止令について分析したブログ

 

 

 


 

 

 

 

 

キラキラキラキラキラキラ


『がん治ちゃったよ!全員集合!』改め、
『とにかく元気が出る講演会』開催!

 

 


~がん経験者が伝える命のメッセージ~

スピリッツ、内容はあの『がんなお』です。

ぜひぜひお会いしましょう!

 

 

やしの木9月11日 高知開催!

 

 


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やしの木杉浦貴之スケジュールやしの木

 

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9/9 高松
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やしの木杉浦貴之創刊『Messenger』やしの木

 

 

 

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