昔々、和太郎は大学を卒業後、ある保険会社へ入社、一流企業が集
まる千代田区丸の内が勤務地、洗練された広いオフィス、新入社員
の和太郎でさえ、両袖の大きなデスクとひじ掛けの付いた椅子をも
らい、日本は誰でも夢を持つことが出来る時代であった。
当時の日本はバブル景気が始まる少し前、右肩上がりの経済成長、
人手不足で給料が上がり、日本が世界で一番豊かな国になったと誰
もが疑わない頃、和太郎はコツコツ貯金に励み、サラリーマン生活
を終える準備を始めていた。
和太郎には長い辛いサラリーマン生活、心の耐用年数20年が終了、
その後はインドネシアのバリ島で11年、今はタイのチェンマイで
5年目、質素にひっそりと暮らす毎日はサラリーマン生活で痛めた
心の傷を癒し、新しい前向きな刺激を求め旅に出る準備が完了した。
↓チェンマイ空港で
定刻より少し早い15時、チェンマイ空港出発、ラオス航空で無事
にラオスのルアンパバーンへ到着、僅か1時間の飛行時間、久しぶ
りのプロペラ機、定員は100人程度、軽食サービスはレーズンの
パンとラオビール、久しぶりの昼ビール。
↓ルアンパバーン空港で