新宿の自宅近所のスポーツクラブの会員になって10年を超えた頃、
和太郎はバリ島へ移住、当時、会員の平均年齢は70歳以上、日本
で最初の会員制スポーツクラブ、お金持ちが多いイメージだった。
和太郎は会社で仕事を終えた後、毎日の様にクラブで常連の会員
さん達とスカッシュで汗を流しビールを酌み交わした。クラブは
並みの銭湯以上に大きな風呂場があり、一部の銭湯マニアに有名、
運動をせず、お風呂会員と呼ばれる人も多かったが、残念ながら
和太郎は浴槽が嫌いでシャワーしか使ったことは無い。
バリ島へ移住後、アパートを開業、バリでは多くない浴槽付きの
アパートだが、寒い季節が無いバリ島で和太郎がお湯に浸かる事
はほとんどなかった。
11年後、チェンマイへ移住、朝夕15℃程度まで冷え込む冬の寒さ
に驚き、夜、シャワーを浴びることに躊躇し、初めてお湯に浸か
りたい日本人らしい欲求を知ったが、残念ながら、今もチェンマ
イのアパートに湯舟は無い。
今月、ラオス長期滞在の視察へ出発、6年前、ラオスのルアンパ
バーンへ行ったのは真冬、フリースなどの防寒着が必要なほど寒
く、チェンマイはもちろんラオスでも湯舟は欲しい品。
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