横浜市都筑図書館 | 図書館利用促進プロジェクト横浜・鎌倉版

図書館利用促進プロジェクト横浜・鎌倉版

永遠に残していかなければならない人類の知的所産「図書」。
さまざまな図書が集積する「図書館」のあり方が
近年、著しく変貌を遂げています。
図書館の魅力を再発見!
それが「図書館利用促進プロジェクト」の狙いです。


テーマ:



本横浜市都筑区の誕生とともにスタート


港北ニュータウンとのどかな農地・・二つの顔をあわせ持つまち。

平成6年(1994年)年11月に横浜市に誕生した都筑区は、豊かな水と緑に囲まれて、若い世代の多く住むまちに成長してきました。

しかしながらこの地の歴史は古く、縄文時代から人が暮らし、花見山遺跡や月出松遺跡、南堀貝塚、折本貝塚によって集落が形成されていた痕跡がみられる場所でもあります。都筑郡という名称は万葉集にもみられ、横浜北西部、現在の横浜市旭区から川崎市麻生区あたりの地域をさし、実は1200年もの間都筑郡とよばれていたそうです。

そんなまちにある都筑図書館は、区誕生の翌年、平成7年(1995年)4月に都筑区総合庁舎開設とともに誕生しました。横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩6分。まちの誕生が図書館の誕生でもある…そんな若さと活気あふれる図書館です。

 

本貸出数市内№1の図書館


総合庁舎内1階に位置する都筑図書館。建物エントランスも常に人が出入りしていますが、図書館の入口も常に人が出入りしている様子が目をひきます。

それもそのはず、都筑図書館は横浜市内18館の中で年間貸出数がもっとも多い図書館で、区民の図書館利用率がとても高いのです。平成26年(2014年)は1,000,774冊でした。(「横浜市の図書館 2015 横浜市立図書館年報」より)


開館当初の予想を上回る区民の利用により、スペースを広げた貸出・返却カウンター



クリップちょっとおまけ 謎の空間?
 

こどもの本のコーナーの一角にある謎の空っぽ部分。

実は司書さんたちも何を入れるスペースなのか不明なのだそう。ここが子ども達には大人気!

「狭いスペースなんですが、子どもが入っていることも…」とのこと。隅っこや狭いところって落ち着きますよね。ここで絵本を読んでいる子どもの姿を見かけることもあるそうです。







本活気あるレファレンスカウンター

 


クローバー検索の達人たち


利用者の多い都筑図書館の大きな特徴は、総合案内(レファレンスカウンター)の活用です。レファレンスとは「調べ物のお手伝い」のこと。貸出しカウンターとは別に独立して設けられた総合案内カウンターでは司書さんが交代で常に2名スタンバイ、利用者の検索のお手伝いをしてくれます。

見ていると次々と人が経ち寄り、自分の調べたいこと、探したい本のことなど気軽に相談していました。

中にはディープな問い合わせもあり、都筑図書館の資料だけでは賄いきれず、国会図書館から本を取り寄せることもあるとか。どうやらかなりのレファレンス達人もいらっしゃるよう。身近なまちの図書館を広大な書物の世界の入口として上手に使われているのです。

「図書館の使いかたをよくわかっている利用者さんが多いですね。慣れている方は定着していらっしゃるし、困っている方にはこちらから声を掛けて誘導もしています」と司書の谷脇静香さん。図書館側もレファレンス利用を積極的に進めている様子がうかがえます。また、司書さん同士で常に問い合わせ案件の情報や知識の共有もしているそうです。


クローバー名探偵?司書のレファレンス事情


問い合わせ例をほんの少しご紹介。


はっきりした書名や内容はわからないけれど昔読んだ本をもう一度よみたい!

絵本などが多いそうですが、断片的な記憶を話してもらい、それをヒントに推理し検索。探し出した1冊が求めていた本だとわかると「やった!」と心の中でひそかにガッツポーズ。


代理での問い合わせに苦戦

お子さんやお孫さんのためにご家族の方が代わりに漠然としたヒントを頼りに検索にこられた場合、検索結果が正解かどうかもお互いわからず・・・。そんなときはご本人に確認してもらいやすいように何冊かリストアップして、ご本人の確認を待ちます。


クリップちょっとおまけ

時には司書さん2人では足りないくらい混み合うことも。そんな時は事務室にベルが鳴り、ヘルプ

で司書さん追加登場です!



本本のちからでつながるまちと人


貸出数市内トップなのも、レファレンス利用が多いことも、じつは多くの区民が図書館運営や行事、読書推進に携わっていることの影響が大きいようです。

今年度開館20周年を迎え、記念事業がたくさん催された都筑図書館。そのイベントの多くは図書館と地域住民との協働によって企画、運営されました。


クローバー地域住民と図書館―つづき図書館ファン倶楽部

平成12年(2000年)3月、都筑区制5周年記念として都筑図書館が開催したシンポジウムに参加した区民有志が、その年の9月に結成、平成15年(2003年)に正式にスタートした「つづき図書館ファン倶楽部」は、図書館や区役所との協働をとおして都筑区の読書環境の向上に取り組んでいます。

今ではここから「つづきっこ読書応援団(TDO=つどおう)」や更に「つどおうJiJiBaBa隊」「わらべうたわらしっこの会」へとその活動の輪は広がっています。こうして関わりを持ち活躍する人が増えることで、図書館利用を身近にしているのです。

「つづき図書館ファン倶楽部」から派生した、都筑図書館から未来を描く協働の会「TMEK(ティーメック)」の会議風景


「TMEK(ティーメック)」はつづき図書館ファン倶楽部、つづきっこ読書応援団、つづきアーカイブ、つづき交流ステーションの各団体が参加し、図書館から文化・まちづくりを発信し、ゆたかな都筑の未来を描いていくことを目的に活動している会です。図書館とともに開館20周年記念事業なども行っています。

ある日の会議に飛び入りで参加させていただきました。都筑図書館小山館長はじめ司書の方々と実行委員会のメンバーで次々と議題が進み、議論が弾みます。笑いも絶えず、メンバーの皆さんのおおらかで自由な発想と意見は聞いているだけでワクワクします。

この日は今年度の記念事業の最後を飾る3月21日(月・祝日)図書館閉館後に行われるライブラリーナイト第2弾の企画会議。メンバーからは地域性を理解した提案や豊富な人脈を活かしたアイディアが次々と飛び出していました。ここにはまさに和気あいあいとした協働の姿がみられました。

図書館をベースに活動する人たちがいて、彼らの事業に運営側として参加する人が増え、多くの地域の人たちが図書館に集う・・・そんな循環が自然に育っているのです。



クローバー館内あちこちに見られる地域の力


図書館内には地域のボランティア情報コーナーや地域の企業の協力によって作られたPOPもあります。

そんな視点で館内をゆっくりみるのもおすすめです。


 
左)司書さんの力作、「ボランティア応援!!情報コーナー」  

POPはどちらも地元企業、発泡スチロール加工会社 第一フォーム株式会社の制作




本20周年記念事業

こうして開館以来まちの発展とともに地域住民のサポートを受け歩んできた都筑図書館。「二十歳(はたち)の都筑図書館~未来につなぐ本のあるまち~」をテーマにした年間事業も、前年度から「都筑図書館20周年記念実行委員会」と協働して企画、実行しています。

横浜市在住の作家山崎洋子氏やドイツ文学者吉原高志氏の講演会、区内の読み聞かせや読書環境つくりを行っているボランティア団体の大交流会…など、バラエティー豊かなイベントが行われました。



クリップ対面朗読室とカウンターの微妙な関係 


今回の取材は対面朗読室でお話を伺ったのですが、利用者さんの多い図書館にしては小ぶりな部屋だなあと思ったら、なんと利用者さんが多いためにカウンターを開館当時より広げたため、その分この部屋が小さくなったとか。

ここで会議やお話会なども行っているそうです。嬉しい誤算ともいえそうです。








本寄り道さんぽ 図書館とまち歩き

図書館を出発点に、あるいはまち歩きのあとの憩いの場所に図書館へ。都筑区ならではのお散歩スポットをご紹介します。


緑道

都筑図書館の館長さん、司書さんにおすすめスポットをうかがったところ、このまちの特徴として一番にあげてくださったのが「緑道」でした。
 
都筑区制20周年記念として都筑区役所区民が協力して、これまでの北部版・南部版を改訂、統合し、平成26年度に発行された「都筑区水と緑の散策マップ」。区内の歴史ある寺社や緑を楽しめる散策コースなどが魅力的に紹介されています。


都筑区内各所にある公園を巡る道が緑道となっており、それぞれ道に名前もついています。今回は図書館からも近い茅ヶ崎中央公園から鴨池公園を抜け大原みねみち公園へと続く緑道「ささぶねのみち」を歩いてみました。
 


公園内の高低差とけっこうな距離で、いい運動になりました。途中、階段では蛇にも遭遇!!

ドキドキしながらそっと通りました。

ささぶねのみちは散歩コースでもあり、車の通らない生活道路として、まちの人の暮らしに活かされているようでした。







●ワイルドライス


都筑図書館から目と鼻の先。地元の野菜を中心に、新鮮野菜がたっぷり!ヘルシーかつボリューム満点の人気店。2007年にオープンした「ワイルドライス」は、その名の通りワイルド!店内は元気のいいスタッフと大勢のお客さんでにぎわっていてお料理のおいしさを引き立ててくれます。





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●まつ本


都筑図書館からセンター南駅に向かい,、静かな通りに入ったところに位置する「まつ本」。図書館の皆さんもよく利用されるとか。店主・松本さんが自ら毎朝市場へ行き、旬の新鮮な食材を使った日本料理を提供。本格的なお料理は味わい深く、ほっと心が和みます。

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みなきたウォーク



センター南駅とセンター北駅を市営地下鉄線路沿いに結ぶ約800メートルの遊歩道。真っ直ぐ伸びた大らかな道は子どもが走っても安心。

途中、早淵川を眺めてみると、長閑な昔の姿が想像できます。川沿いには堰の元地蔵尊(子育て地蔵)が静かに佇んでいます。



 



●横浜市歴史博物館 
センター北駅から徒歩5分。原始から開港期までを中心に約3万年の市域の歴史を展示する博物館として平成7年(1995)1月に開館。隣接地には「大塚・歳勝土遺跡」があり、ここを「遺跡公園」として復元整備してあります。







博物館内の図書閲覧室には貴重な郷土資料などが所蔵されており、閲覧することができます。展示スペースと合わせてじっくりと市域の成り立ちに思いを馳せてみるのもよさそうです。

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●農産物直売所ハマッ子


現在の都筑区は整備された宅地の広がる港北ニュータウンとあわせて実は横浜市内でも有数の耕作地を持つ農業の盛んな場所でもあります。(農家戸数は564戸横浜市では第1位、経営耕地面積は22,489aで市内第2位「都筑区制20周年記念誌」都筑区制20周年記念誌編集会議/編より)

そんな都筑区ならではの場所がここ、センター北駅すぐそばJA横浜の1階にある農産物直売所ハマッ子です。近隣で収穫された農産物のほか神奈川県産や東北地方のものなど新鮮な野菜や果物、加工食品などが並んでいます。価格もお手頃なのが嬉しいですね。

 
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本図書館からのメッセージ

左から

小山肇館長 谷脇静香さん 上田佳子さん 背景右「つづきブックマップ」は谷脇さんの手書きの力作!



小山館長からのメッセージ


「行政と地域住民 フィフティフィフティのいい関係」

都筑区は市内で最も年少人口のパーセンテージが高い区で、まち全体に活気があります。都筑図書館は地元との結びつきが強く、地域に活かされていると感じています。

また、ボランティア活動も盛んで「つづき図書館ファン倶楽部」をはじめ「つづきっこ読書応援団」を中心に、様々な年齢の人が関わり参加できる活動が派生しています。そこには地域住民が自分たちの活動の中で人の輪を作っている、行政ともアイディアを出し合いながらフィフティフィフティでやっている、そんな都筑区の特徴が表れていると思います。


都筑図書館開館20周年の今年度、フィナーレをかざる「ライブラリーナイト」の準備も着々と進んでいます。都筑図書館らしいイベントになると思います。ぜひ3月21日(祝)は都筑図書館へお越し下さい。



日時:3月21日(祝・月)17時20分~19時10分

会場:横浜市都筑図書館
対象:30名(当日先着順)
内容:第一部 コンサート

    ~マリンバとパーカッションの演奏~

      演奏者マリンバ・パーカッショングループTONES 

              (木村奏子、小畑寛、平野有希子)     

    第二部 ビブリオバトル

          都筑区にゆかりのあるゲストが本を紹介

 
                






メモEDITORIAL NOTE

今回は地域の人たちと共に作って来た図書館の、生き生きとした姿を見ることができました。いろんな世代の方がそれぞれの分野で図書館に関わり、まちの人が日常の生活の中で気軽に足を運んでいる図書館のあり方。小山館長をはじめ図書館側にも地域の人たちと一緒に作っていく、そんな姿勢の柔軟さも見られました。

新しいまちならではの、地元のパワーが図書館にも生かされている、そんな素敵な場所でした。



【参考文献】

書名をクリックすると横浜市立図書館での所蔵が見られます。


『都筑区制20周年記念誌未来につなぐ笑顔のつづき』  

                     2014年    都筑区制20周年記念誌編集会議/編
『都筑区水と緑の散策マップ 都筑区制20周年記念』

                     2014年    都筑区水と緑の散策マップ作成検討会/編

『わが町いいとこ、いいこと、こんな人 都筑区まちの魅力紹介冊子』

                     1995年     都筑区役所区政推進課/編 

『港北ニュータウン写真集 むかし・今・そして未来へ…』  2002年   田園都市出版/編

『わが町の昔と今「とうよこ沿線」20周年記念 写真集 4都筑区と城郷編』

                     2001年     岩田忠利/著 

つづきチルコロMAP “つづきっこ”の子育てを応援する』 

                     2015年    都筑区子育て支援センターPopola/編 

『まちの図書館でしらべる』     2002年    『まちの図書館でしらべる』編集委員会/編 

『「調べる」論 しつこさで壁を破った20人』   2012年   木村俊介/著 

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横浜市都筑図書館


利用案内
開館時間

火曜日~金曜日:午前9時30分~午後7時
土曜日・日曜日・月曜日・祝(休)日:午前9時30分~午後5時
12月28日:午前9時30分~午後5時
      1月 4日:正午~午後5時
休館日
施設点検日(月1回)
年末年始(12月29日~1月3日)
図書特別整理日


アクセス

住所:〒224-0032 都筑区茅ケ崎中央32番1号 
電話:045-948-2424 FAX:045-948-2432 
ホームページ: 
http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/library/chiiki/tsuzuki/


取材協力/画像・資料提供_横浜市都筑図書館 ・横浜市歴史博物館 

       ワイルドライス・まつ本・農産物直売所ハマッ子都筑中川店                                                     取材_ 安木由美子





























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