言葉を紡ぐ #24.自己紹介とコーヒー男 | 太陽のように高く、そして、優しく

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小説書いてます。読んでばっかりで書いたことは無いですが、頑張ってます!! 下手ですが、よかったら読んでってください。

 9時。

 スカイさんの言葉で、アルバム制作スタッフの合同会議が始まった。

 まず始めに、各部門の担当者が自己紹介を兼ねて、今までの進行状況などを報告が行われた。

 今までにメールで打ち合わせをしているから、名前は知っている人がほとんどだ。
しかし、顔を見るとその真剣な姿勢に、改めて私がいるポジションが、どれほど大きくて貴重なものかと実感する。

 しかも、どういう訳か、私は全ての部門に関わっている。

 楽曲、衣装、デザインetc.

 とにかく、アルバムに関わることなら何でもだ。


 私のサポートをしてくださっている陽子さんが自己紹介を終え、残るのは私だけになった。

 鞄からメモリースティックを取り出して、一番前にある、プロジェクターに繋がれているパソコンにそれを接続した。

 パワーポイントを立ち上げて、自己紹介の準備が出来たところで、一端手を止めた。

 皆さんの視線が一斉に集まる。

 挨拶と名前を手話で言うと、陽子さんが、

「皆さん、おはようございます。森崎裕歌です。改めて、よろしくお願いします。」

と、訳をしてくださった。


 パソコンを操作するために椅子に座ろうとした時だった。

 「おはようございます! 遅れてすみません!」

 かなり大きな声で、ひくっと肩が上がった。
 
 入り口に立っているのは、ジャケットにジーンズ、ギャップをかぶった若い男性のようだった。

 全力疾走で来たのだろうか、息を切らしている。

 次に顔を上げると、私の方を見た。

 「あっ! 今朝のコーヒー少女!?」

 これもまた大きな声で言って、今度は私の方へ歩いて来た。

 困惑しながら、今朝・コーヒーで何かないか考えてみた。

 心当たりがあった!

 思わず手話が出てしまった。

 陽子さんが、よく分からないような声色と表情で、「あの時の、コーヒー男?」と訳してくれた。

 他のスタッフさんも同じような顔をしている。

 さらに、コーヒー男が続ける。

 「そう! ごめんね。服、大丈夫だった?」

 私は微妙な表情で、羽織っているシャツのボタンを外した。

 茶色いシミを見て、コーヒー男は、あー、と、ため息をついた。

 私はパソコンのキーボードを打った。


 全然気にしないでください


 画面を彼に向けて、私も見た。


 「で、本心は?」


 心読まれてる・・・と思いながら苦笑いで、また打った。


 一番お気に入りのTシャツでした・・・


 それを見た彼はまた一つため息をついた。


 でも、ホントに気にしないでください

 ここ来てすぐに洗って、マシになったので

 家帰ってシミ抜きしたら大丈夫です


 「でも、落ちなかったら言ってね。何か考えるから。」


 ありがとうございます


 「そう言えば、君、誰?」


 そう言って彼は、軽く笑った。


 私は首から下げているネームカードを見せた。


 「君が森崎裕歌ちゃん!?」


 そして、その男はかぶっていたキャップを脱いだ。


 「初めまして。夢人の浜野結都です。よろしくね。」


 この人が浜野結都!?と驚いていると、握手を求められたので右手を差し出した。


 「意外なところで会ってたんだな、お前たちは。

 そこで何があったか知らないけど、仲良くしてくれ。」


 

 スカイさんの一言で、場は収まって、いよいよ、アルバム制作が始まった。