太陽のように高く、そして、優しく

太陽のように高く、そして、優しく

小説書いてます。読んでばっかりで書いたことは無いですが、頑張ってます!! 下手ですが、よかったら読んでってください。

言葉を紡ぐ・・・ある病気で声の出ない女の子が、人気アーティストのCDアルバムを作ることに。彼女は、自分の思いを言葉に託しながら、誰かを思って生きていく。
Amebaでブログを始めよう!

 何も考えていなかった。というより、何かを考えている余裕が無かった。


 気づくと、あの時の植え込みにいた。


 あの雨の日、誰かが私に傘をくれた場所。


 今、その“誰か”に会った。


 あの日と同じ場所に座って、空を見上げる。澄んだ青が広がっている。


 そっか・・・。sky academyの人だったんだ。


 そりゃそうだよね。そうじゃないと、あんな雨の中、ここ通らないよね。


 たぶん、私は彼に特別な気持ちを抱いていた。


 でも、きっぱり諦められそうだ。

 

 自分の気持ちを素直に出せない性格、想いを隠すこと消すことに慣れたことも、背中を押す。


 不思議だ。


 今までたくさんのことを諦めてきたけれど、こんなにすがすがしい気持ちになっているのは初めてだ。


 空を見上げたまま、少しぼんやりしていると、ふと、置いてきた野村さんのことを思い出した。


 立ち上がってビルの方を振り返ると、入り口の辺りで野村さんが手を振っている。


 私はそれに答えて、ビルに戻った。


 

 私にはしなくちゃいけないことがある。山ほどある。


 私を支えてくれる人も、私を必要としてくれる人もたくさんいる。



 だから・・・、恋をしてる暇なんて無い。


 それに、こんなのただの理想論かもしれないけれど、


 

 あの人が特別な存在だったら、またきっと、私の目の前に現れてくれる。