まあ、こんな本が出ていたわ・・・
![畏敬の食](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fbkmkn.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.com%2F9784062132732%2F9784062132732_w.jpg)
小泉武夫「畏敬の食」(講談社 2006)
「小説現代」(04年9月号~05年6月および9月号)に連載された同タイトルの作品に加筆、削除修正したもの。
このゲストのラインアップを見てると、まさに現代日本の美女才媛たちが勢揃いしている感があるなあ(^^)
まずは著者による<まえがき>から引用しておこうか。
・・・(前略)天下の美女才媛ばかりで、かねてから一度は会ってみたい方々ばかりである。願ってもないこの千載一隅のチャンスを逃すことは、据え膳食わぬは男の恥、ええい、こうなったら男は度胸だと強がって、その才媛たちに打ち噛ましてやれ、それで砕けりゃ花と散ってやらあ、なんて強気に一転し、もう対談前から玉砕戦法、捨て身の作戦を立てて引き受けることにした。
実は正直言うと、対談のホスト役を引き受けた理由は別にもうひとつあって、それは美食の宴に釣られてのことであった。味覚人飛行物体という渾名を持つ俺は、日頃さまざまな店に行って食べ飲みしているが、その中には稀に超高級レストランや料亭も在る。そこで俺は考えた。そうめったに行けない名店で、そこの頬っぺた落ちるような美味い料理を思う存分食い、そして名酒を飲みながら頭脳明晰なる美女たちと対談できるならこんな夢のような話はそうめったに無いなあと思ったのだ。(後略)・・・
この感想がすべてを物語っているわ!
味覚ごくらく 美女対談
「最高の酒と料理」を有名女性ゲストと、思う存分味わい語らう、食の対談エッセイ集。食文化のスペシャリスト・小泉武夫がさらなる頂点を極めた1冊!
<Guest>
中江有里/川上弘美/山本容子/草野満代/阿川佐和子/檀ふみ/平野レミ/谷村志穂/江國香織/藤野真紀子/唯川恵
知られざる最高峰の料理を食い尽くせ!
●東方流の鉄板焼きで、ハマグリのコクとうま味がジュルル。
●鴨料理は、鉄板の上でチリチリと焼き、塩をふって食べる。
●真鯊は江戸前が最高。天麩羅はしっぽまで蕩けるようにうまい。
●江戸流の鰻の白焼きは、ねぎを刻んだ薬味との相性が絶妙。
●フグの白子焼きは、口の中でドロリと広がって失神寸前のうま味。
●大吟醸をコピリンコと飲み、鰆の粕漬けと穴子の白焼きをつまむ。
●韓国流どじょう汁の濃厚なうま味に、舌も大脳皮質ものめりこむ。
以上は、講談社の紹介ページから。
<目次>
第1回 東方鉄板焼きの風情(中江有里)
第2回 憧れの寿司屋の暖簾をくぐる幸福(川上弘美)
第3回 野鳥への憧憬(山本容子)
第4回 上品で垢抜けした江戸料理(草野満代)
第5回 五感で感じる天麩羅のうま味(阿川佐和子)
第6回 江戸情緒漂う店に座して鰻を待つ悦楽(檀ふみ)
第7回 郷愁漂う伝統の美味イタリアンと芳醇なワインに酔った一夜(平野レミ)
第8回 豪快なフグ鍋と心洗われる雑炊で途絶えぬ食欲(谷村志穂)
第9回 理性失うほど極限の域へ達する美味しさ(江國香織)
第10回 日本料理の粋雅を演出する畏敬の店(藤野真紀子)
最終回 辛味と甘味がマイルドに調和した究極の美味(唯川恵)
この美女たちの中で、私が唯一実際に出会った(講演会を聴いた!)のが、この人だわ!
中江有里(1973- )
女優・作家の中江有里さんは、かつてNHK週刊ブックレビューで故・小玉清との司会コンビで一躍、私のお気に入りに入ってきたのだった(^^)
なお、巻末に挙げられている畏敬の店一覧を紹介しておく(いずれも東京都)。
「松浪」(中央区日本橋)・・・中江有里さん
「鮨『松波』」(台東区駒形)・・・川上弘美さん
「鷹匠『寿』」(台東区雷門)・・・山本容子さん
「ふべ家」(豊島区南大塚)・・・草野満代さん
「楽亭」(港区赤坂)・・・阿川佐和子さん
「両國」(墨田区両国)・・・壇ふみさん
「ラ・ビスボッチャ」(渋谷区恵比寿)・・・平野レミさん
「きくひろ」(北区滝野川)・・・谷村志穂さん
「レストランひらまつ」(港区南麻布)・・・江國香織さん
「きく家」(中央区日本橋)・・・藤野真紀子さん
「道玄坂『清香園』」(渋谷区道玄坂)・・・唯川恵さん
江戸の東京には名店がたくさんあるけど、古都の京都にもあるなあ・・・
住まう京都で畏敬の店めぐりの対談をやってみたくなってきたわ!
誰かそんな企画を立ててくれないかしら。。。