4走前の新馬は、序盤から遅く、道中13秒後半のラップまで刻むようなSペースから新馬にしては若干仕掛けが早めの4角から加速してラスト2F目が最速の10.7という加速力とスピードの持続力も求められたレース。ここで楽に3馬身突き放して、最後は流しての楽勝だったのだが、勝ち時計は遅くても勝負所の仕掛けポイントとその後のスピードはモノが違った。新馬なので、これで即重賞級とも言い難いのだけども。
3走前は、新馬後、重賞初挑戦になる共同通信杯で3人気に推され、ドゥラメンテを内から差し切って勝利。このレースは、序盤は流れたが、中盤で2F程緩んで4角付近から動き出してラスト2F目が11.0の最速ラップを刻んだわけだが、全体で見れば、稍急-緩-稍急-急と言った構成の流れになったと思う。終始内の好位で進めて緩急にも対応し、直線にかけての加速したい箇所では前が詰まり、外からは蓋をされてロスのある競馬になってしまい、新馬直後の馬に取っては厳しかったのではないか。それでも慌てずに立て直して進路を確保してGoサインを出すと一気の加速でドゥラメンテを差し切ったのだから強い内容だった。それを最速ラップの区間でやってのけたのだから瞬時にギアをトップに入れ、しかも鞍上の促すままに上げ下げができるのは相当のアドバンテージになる武器になるわけで、ここまでの競馬を見ると、リアルの長所としては、折り合いに問題はなく、操縦性が利き、スムーズにトップスピードに入れることができることかなと。ドゥラメンテが折り合いを欠いて本来の力を出し切れなかったかもしれないが、このような展開になればリアルの方が強いという印象も受けたレースだったことは間違いない。
2走前のスプリングSは当然の如く断然の1人気に推されたが、キタサンブラックの完璧な競馬に及ばずの2着。個人的にもあの流れであの位置はいくらなんでもないよなと思ったけど・・。少頭数だったこともあり、序盤から遅く、中盤も緩んでそのまま終盤まで緩み、正味最後の2Fのみのような競馬となったのだけど、ラスト3Fが11.8-11.2-11.5という流れで、中山で言うと残2F目は4角地点でそこが最速、しかも逃げ馬が刻むラップなのだから後続が外を回して追い込むには厳しかった。しかも急坂のある中山でラスト1Fが11.5とほぼ落としてないのだから中山では常識的に差せるわけがないので。しかし、こんな流れの中、ほぼ最後方から仕掛けも遅れて、大外を回してクビ差の2着なのだからリアルの方が3枚は強いのは明白だった。トライアルという位置づけにしても勝てるレースを落としたという感は拒めないにしても、このレースでも世代最上位を思わせるくらいのスピードとその持続力は覗えたと思う。福永の仕掛けが遅すぎたが、それでも仕掛けてからは馬は瞬時に反応して脚を出しているので、機動力もあるし、欠点も少なく、近代競馬に実に融合している強い馬だと判断できたのではないか。
前走の皐月賞は、序盤から緩むことなく平均的に流れ、後半徐々に加速していくようなレースになり、リアルは無理なく好位を確保してレースの流れに乗りながら直線で抜け出す強い競馬だった。ドゥラメンテの圧倒的な強さに屈した形ではあったが、ポジション、進路、仕掛けどころと誤りはなかったし、スマートで強い内容だったことからもこの世代では一歩抜けた馬だと思う。この敗戦をどう見るかだが、厳しい流れの経験がなかったので、スタミナ面で未知の部分はあったのだけど、ポジションが取れて抜け出す時の脚の速さも見せていたが、この馬の特性をより生かすには緩急があったりやや遅めの流れから動き出しと加速力で抜け出す競馬が合うのかなとも思えた一戦だった。ドゥラメンテには完敗の着差でも3着のキタサンは離しているのだから総合力で見れば高いレベルでありどんな展開でも力は発揮できる万能タイプの馬なんだと思う。
ここまでの4戦を見て、対ドゥラメンテを考えてダービーの条件で逆転はあるのか。総合力で優れていて、操縦性があり動き出しも良い。尚且つ加速力は半端ないくらいのものを持っている。負けるとすれば、皐月賞と同じように淀みなく流れてスタミナ面を問われたり、長所が生かし切れない展開に持ち込まれたりした場合に限られるのかな。それでも他馬とは一線を引くくらいの力があるので遅れを取ることは考えにくいし。安定して力は出す馬だと思うが、福永の手腕に依っては120%にも70%くらいにもなるくらい鞍上に依るところが大きいのかもしれない。気性面でも安定してるし、少なくともドゥラメンテよりは今回の条件でも強い競馬ができると思うし、好走の幅も広いと見て良い。他馬を見渡しても、太刀打ちできそうな馬はいないしリアルスティールがダービー最右翼かなと考えている。今年のダービーはリアルスティールとドゥラメンテの2強が抜けていて、半歩下がってサトノクラウンかなということで、次回時間があれば、サトノクラウンの展望をしたい。