3月23日（木）
天気:晴れ
突然ですが、
皆さんは"ユダヤ人"と聞くと、
何を思い浮かべますでしょうか？
「お金持ち！」
「ちょっと変わった宗教」
「ナチスに虐殺された犠牲者」
という事を思い浮かべる方、
そして
「そもそも関心がないから知らない」
という方も多いと思います。
または、
「実は世界はユダヤ人が支配している！」
という、いわゆる"ユダヤ陰謀論"を
信じている方もいるかもしれません。
今日はかなりディープな
話題について触れますが、
と言いますのも、
先日プラハで、生まれて初めて
"ユダヤ人居住区"なる場所を
訪れたためです。
"ユダヤ人居住区"とは
すなわち"ゲットー"のこと。
この"ゲットー"は
キリスト教社会のヨーロッパにおいて
ユダヤ人を迫害するべく
各地にたくさん存在していました。
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今日は、かなりマニアックに
なりますが、もし興味がおありでしたら
ご覧くださいませ！！
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そもそもユダヤ人とは
一体何なのか！
宗教の話は難しいので、
私ごときが話すことではないかも
知れませんが、
一応私の親もこのブログを
読んでいるので、
その両親に私なりの説明をする、
という事で書かせていただきます。
そのため、
間違いが多いかもしれませんが、
あくまで個人のブログですので
その点はご了承ください。
※私は専門家ではないので、こちらのブログに書いている内容は、あくまでど素人の説明です。
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ユダヤ人とは、
ざっくり言うと
・ユダヤ教を信じるもの
・母親がユダヤ人であるもの
そしてユダヤ教とは、
これまたざっくり言うと、
最高神であるヤハウェを
唯一絶対神として崇拝する宗教。
そしてユダヤ民族が
神に選ばれた民である
ということも信じています。
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ちなみに、
キリスト教、イスラム教とも
ユダヤ教から生まれた宗教。
信じている神（ヤハウェ）は同じで、
その神のことを
ユダヤ教では"アドナイ"
キリスト教では"ゴッド"
イスラム教では"アラー"
と呼び、
その教えを民に伝える"預言者"が
ユダヤ教＝ノア、モーセ
キリスト教＝イエス
イスラム教＝ムハンマド
聖典が
ユダヤ教＝旧約聖書
キリスト教＝新約聖書
イスラム教＝コーラン
となっていますが、
根っこは同じです。
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ところが、
ユダヤ教というのは
とにかくヨーロッパで迫害されてきました。
その理由は、
「ユダヤ人はイエスを十字架にかけたから」
（ヨーロッパはキリスト教社会のため）
と言われることが多いですが、
他にも様々な説があります。
例えば、
そもそもユダヤ人は
約2000年前ローマによって
国を奪われ世界に離散した経緯がありますが、
ヨーロッパ社会においては、
「移住してきたユダヤ人はキリスト教にとって
異教徒だったから」
「ユダヤ教が非常に選民思想が強く、
またキリスト教を認めていなかったから」
とか、
「キリスト教の力で
ヨーロッパを支配していた
教皇や各国の王にとって、
ユダヤ教は支配するのに都合が悪かったから」
とか、
「キリスト教社会では金貸しの仕事は
禁止されていたので、
金貸しはユダヤ人の仕事となり、
それによって豊かなユダヤ人が
多かった」
などなど、
その理由はたくさん見つかります。
そして、
長い歴史の中でヨーロッパに住む
ユダヤ人たちは
・土地所有の禁止
・ユダヤ人特別税の支払い義務
・長男以外は奥さんをもらえない
・特定の仕事しかしてはいけない
・ゲットーにしか住んではいけない
・たびたび財産を没収される
・たびたびゲットーが破壊され、
キリスト教市民から暴行、略奪を受ける
といった、ひどい差別を受けるだけでなく、
キリスト教社会で伝染病が蔓延したり
天候不順や戦争などで社会が不安定になると
度々その不満の矛先は
ユダヤ人へと向かい、
長い歴史の中で、たびたび
ユダヤ人大虐殺が繰り返されてきました。
ユダヤ人大虐殺と聞くと、
ナチスのヒトラー（第二次世界大戦時）
を思い浮かべる方も多いと思いますが、
実はそれよりもはるか前から
何度も何度も
虐殺は繰り返されてきたものなのです。
ユダヤ人は何度も
街から追い出され、
そして皆殺しに近い虐殺を受けながらも、
また同じ街に戻ってきて、
ゲットーに住み、
命をつないできました。
ユダヤ人、ユダヤ教とは
そのような人、宗教です。
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日本ではユダヤ人、ユダヤ教について
あまり目にする、耳にする機会が
少ないので理解が浅くなりがちですが、
ヨーロッパはユダヤ社会と
切っても切れない関係なので、
私のように一度気になってしまうと
よく目にする、耳にするので
理解が自ずと深くなっていきます。
ユダヤ教を理解するキーワードとして
特に重要なのが、やはり"金融"です。
彼らは
キリスト教で禁止されていた
"金貸し"、今でいう"金融業"で
莫大な富を築き、
中には宮廷のお抱え金融業者となり
王と密着して力を蓄え
その一部のものは
銀行家となっていきました。
そして、そのユダヤ人の銀行家たちは、
・産業革命
・大航海時代
・アメリカ大陸（アメリカ建国）
・フランス革命
・植民地産業（奴隷貿易）
・戦争産業
・金融産業
・欧米各国、そして日・中・韓を含むアジアの近代化
・石油、原子力などのエネルギー産業
・金・ダイヤモンドなどの絶対価値資源
・資本主義社会の形成（市場拡大）
などに対し、莫大な投資を行い
数々の会社を作り、育て
今日の社会を作ってきました。
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もちろん全てのユダヤ人が
そのような投資家、銀行家と
なったわけではありません。
ほとんどのユダヤ人は
ゲットーに住み、
差別に苦しんで生きてきたわけです。
しかしユダヤ人は金貸し以外も
・衣服
・土地に根を張らない商売
が許されたので、
その分野で強みを発揮するものも
現れました。
今では
・衣服→アパレル産業
・土地に根を張らない商売→行商→貿易→商社
と、
どちらの産業界でも大活躍！
ほぼ世界を独占しています。
また、昔はなかった産業、
例えば
・マスコミ
・映画、芸能
・IT
でも、やはり力を発揮。
圧倒的な影響力を有しています。
また学術、研究部門でも
その才能は目を見張るものがあり、
ノーベル賞の受賞者の数は
その民族の人数の少なさからすると
異常な多さに驚かされます。
ほんとにユダヤ人とは
いったい何者なのでしょう！！
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話は戻って、プラハのゲットーです。
プラハのゲットーは
中央ヨーロッパ最大のゲットー。
そのため、
ゲットー内には数多くのシナゴーグ
（ユダヤ教の礼拝堂・会堂）が点在し、
それらが今や観光資源となって
ユダヤ人街ツアーなるものが
人気を集めています。
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私も早速ツアーに参加！
ツアーと言っても、
数あるユダヤ教施設を回ることができる
チケットを買うだけで、
特にみんなで動くとか
添乗員がいるわけではありません。
ここまで説明が長かったのと
ここから一つ一つ説明すると
長くなりすぎるので、
ここからはざっくりいきます！
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まず訪れたのが、
スペインシナゴーグ。
スペインシナゴーグ。スペインのアルハンブラ宮殿を模したことからそう呼ばれています
シナゴーグの横には、プラハが生んだユダヤ人の有名人・カフカ像が。なんか変ですが。。
こちらではユダヤ人の歴史などを
知ることができます。
次はピンカスシナゴーグ。
こちらのシナゴーグの中には、
真っ白な壁一面に
第二次大戦時にナチスによって
虐殺された約7万8000人の方の名前が
書かれています。
さらに強制収容所の子供たちが
描いた絵が、多数展示されています。
その裏にはユダヤ人墓地が。
ユダヤ人墓地はここに限られていたので、
300年間もここに埋めては重ねてを
繰り返し、
（多いところでは12層も！）
ゆえに墓地は盛り上がっていて、
墓石もガタガタになっています。
他にもありますが、
多くなるので、最後に
プラハのユダヤ地区でとても大事な
「旧新シナゴーグ」！
旧新って、普通逆（新旧）なのでは？
と思いますが、
"新シナゴーグ"という名前のシナゴーグでしたが、
それが古くなって"旧新シナゴーグ"、
とのこと。
まだ使用されている礼拝堂で
中に入るときに
キッパ（ユダヤ教の帽子）を
渡されます。
キッパを渡されました。
それだけ神聖な場所、
ということなのでしょう。
キッパを被り中へ。
建物の周りには椅子と机がずらっと
並んでいて、
真ん中にも椅子と机が
ぐるっと並べられています。
なるほど、ユダヤ教が
学ぶ宗教であることがよく理解できます。
とにかくトーラ、タルムードを
読む、覚える。
※トーラ:ユダヤ教の教え、律法
※タルムード:ユダヤ教の聖典
厳しい学問の宗教です。
多くが生きるための知恵であったり
実学的なもので、
ゆえに神の力（法王・王の力）で
コントロールできないので、
ヨーロッパのキリスト教社会では
忌み嫌われていたのかもしれません。
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そして、この
"旧新シナゴーグ"の屋根裏には
「ゴーレム」が住んでいる、
という伝承があります。
「ゴーレム」とは
ラビ（ユダヤ教の指導者）が
泥から作り出した人形。
「ゴーレム」を作り出した目的は
当時弾圧されていたユダヤ人たちを守ること。
ゴーレムは今や
ゲームや漫画の中でキャラクターとして
登場しますが、
元はプラハのモンスターです。
ユダヤ教の力でモンスターを作り、
それがユダヤ人たちを守る。
金融というモンスターが
実はゴーレムなのかもしれませんね！
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と、長くなりましたが
以上です。
最後に今や綺麗になっている
旧ゲットーエリアの
今の街並みを掲載します！！
