ロンドンで始まった、キューブリックのエキシビジョンが凄い!! | 西方見聞録(旧パリレポート)

西方見聞録(旧パリレポート)

2015〜2020年パリ、2020年4月に本帰国しました。帰国後も”これは!”と思うものを探し、レポートしています!!

7月7日(水)

天気:晴れ
 
 
"スタンリー・キューブリック"
と聞いても、
映画好きの方以外は
よく知らないと思いますが、
 
キューブリックは
カリスマ的な人気を誇る
世界的な映画監督。
※最後はイギリスに住んでました
 
17年前に謎の死を遂げましたが、
今でも根強い人気を誇り、
多くのアーティストに影響を
与えています。
 
そんなキューブリックの
エキシビジョン、
「デイドリーミング with
スタンリー・キューブリック」
今日からロンドンで
始まったので
行って参りました!
 
{CD44568F-792C-4D1E-9B65-31695BB82168}
仕事が午後からだったので、朝一番で行ってきました!
 
キューブリックと言えば、
『2001年宇宙の旅』
『時計じかけのオレンジ』
『シャイニング』
『フルメタルジャケット』
が特に有名ですが、
 
いわゆる
わかりやすいエンターテイメント系の
作品ではないので、
"キューブリックが好き"などと言うと、
「けっ! 本当に分かってんの?」
と言われることもしばしば。
 
 
それでも自分は
学生時代から大好きで、
ビデオをダビングして
『スパルタカス』以降は
全部持っていて、
 
部屋には
「時計じかけのオレンジ」の
ポスターをずっと掛けていました。
 
内容は多岐にわたりますが、
センセーショナルで
世の中のタブーに
挑戦的なものも多く、
最後はそれによって
殺されたと言うのが定説です。
※一般的には心臓発作が死因
 
 
キューブリック作品は、
内容だけでなく、
色彩、音響、構図など
描写がとにかく大胆で、
それが美しいのですが、
人によっては気分を害することもあるので、
完全に向き不向きが
あると思います。
 
 
と、前置きが長くなりましたが、
今回のエクスポジションは
キューブリック作品、および
キューブリックの世界観から
作られた現代アーティストの
作品が展示されている、というものです。
 
なので、
キューブリック作品を見ていないと
(よく理解していないと)
わからないものも多々あります。
 
 
早速中へ(^^)。
{4931F0A3-664E-4EC9-909F-FB5139D60454}
あ、やはりこれからです!  宇宙飛行士のヘルメットです
{D16492DC-E1CA-4E74-8886-A684CD04096C}
ヘルメットに猿の映像が映し出されています。
 
キューブリックの出世作、
『2001年宇宙の旅』から
インスパイアされた作品です。
※『2001年宇宙の旅』は、約50年前の映画です
 
ヘルメットの中には
人の頭蓋骨があり、
シールド部分に
ヘルメットを覗き込む
猿の姿が映し出されます。
 
『2001年宇宙の旅』は
人類が猿から進化し、
宇宙に飛び出し、
最後は、、、
と以下はネタバレになるので
言えませんが、
 
要するに人類の進化と
神の領域の話です。
(だと思われます)
 
で、この作品が表現しているものは、
太古と未来の遭遇。
(多分。。)
 
解説いわく、
考古学の逆転、
とのことです。
 
のっけから
やってくれます。。
 
難しい!!
 
 
しかし、
こうゆうのは難しく
考えないで、
感覚で見ていくもの(と思ってます)。
 
 
参考までに、
『2001年宇宙の旅』を
見たことがないという方は、
予告編があるので
もしよかったら
ちらっと見てみてください!!
『2001年宇宙の旅』の予告ムービー
※再度言いますが、これは約50年前の映画です。
今年の映画と言われても、何の違和感もありません。。
 
 
と、このような展示が
45個も続きます。
 
全部は紹介できないので、
ざっくりと!
 
 
次は、『シャイニング』のホテルの
廊下のイメージです。
{AABAA824-ADA4-49D7-B6AC-FC8A8592E5E4}
現実とフィクションを交錯させます
 
『シャイニング』は
ホラー映画の傑作として
映画史に名を残していますが、
 
秀逸だったのは、
人が恐怖を感じる描写方法。
 
この作品は、
その『シャイニング』の恐怖を
思い起こさせる、というのが
狙いのようです。
 
 
次が、こちら。
{AB5D43CF-FF16-4200-A664-4B30CB3D7718}
部屋にクマのぬいぐるみが二つ、、
 
これは、
『時計じかけのオレンジ』です!
{15CC71D7-2CCD-4ECF-9A8B-012D86FE3C0B}
この仮面とスティック、まさに『時計じかけの〜』です!
 
{536AB28B-9ABE-4D18-BDFC-FDE7D7732C3F}
飴をなめてるサングラスしたぬいぐるみのクマ
 
社会不安とバイオレンスを
描いたこの作品。
 
なぜクマのぬいぐるみ?
 
おそらく、
無知・幼さが引き起こす
おぞましい暴力、
 
無知・幼いほどに
暴力性は増長する、
と表現したいのでしょうか。
 
 
 
次が、こちら!
{91F804BB-B756-4E37-89CB-EB94E0D9A797}
青い部屋の真ん中に、スピーカーがあるだけです
 
このスピーカー、
超低音帯から超高音帯まで
音帯を変えながら
震動波の不協和音が部屋中に響きます。
 
凄い震動波で
肌がビリビリ来る感じです。
 
一応ビデオ撮ってみたので
興味がある方はどうぞ!

※音が大きいと目立ちます!ご注意ください!

キューブリックは
不協和音の使い手でしたが、
それをどう使えば
心理的にどう作用するか、
それをよく心得ていたと思われます。
 
これは
その不協和音の作品、
なのでしょう。
 
狙いはよくわかりませんが。。
 
 
と、きりがないので
この辺りでやめておきます。。
 
本当は
廊下を歩いているだけで、
キューブリックの顔が脳裏に現れる
サブリミナル効果を駆使した作品や、
※写真には撮れませんでした
 
四方がスクリーンで、
4つのストーリーが同時に展開する
ショートシネマや、
{ECFA1339-8C26-47C9-8701-2D5282C3315B}
四つのストーリーが交錯し、永遠にループします
 
 
今流行りの
360度バーチャルリアリティの
ヘッドセットをつけて
『2001年宇宙の旅』の
宇宙ホテルを体感、
{FB658400-D647-44C2-91B5-BE23A2EE32C2}
ヘッドセットをつけると、そこは宇宙ホテル!
 
{71A412BC-48C8-46E3-B20A-C1317B2540EA}
冷凍保存されたキューブリックも!(もちろん人形です)
 
{78B468BF-93F4-453B-8B9B-F4F330DF22CF}
無限に広がる鏡の部屋
 

吸い込まれそうな映像です
 
{DCDA6A9A-6BF2-4CE9-9C12-94BB3924B182}
こちらは『時計じかけのオレンジ』の主人公アレックスのモザイク画
 
 
下の核兵器批判の写真は、
『博士の異常な愛情』からインスパイアド。
{754B25AD-555A-4598-96BA-1B04E0E33472}
核兵器で世界を支配する陰謀を批判するポスターなどを展示
{336FE894-E874-48B8-807F-3F55878037E5}
原爆のキノコ雲の中に、人の顔が浮かんでいます
 
{3A9DBB4C-4EE9-45DE-A782-E01779657ECF}
地球を蹴って遊ぶ兵士
 
{6E567121-BECA-4317-BF26-43D94F8BE711}
The New World Order 「新世界秩序」。イルミナティが現在世界を私物化している事実、新世界支配秩序を批判しています
 
 
と、面白い展示が
盛りだくさんです!!
 
 
ロンドンにご旅行予定があって
キューブリックに興味のある方は、
8月24日まで
ロンドンのサマーセット・ハウスで
開催していますので、
ぜひチェックしてみてください!!