ご訪問くださいまして、有り難うございます。
このブログをご覧になっている方には、
カウンセラー、コーチ、セラピストの方もいらっしゃると思います。
今回は、カウンセリング関係の本、
を紹介します。
著者の古宮昇さん
(前大阪経済大学教授・公認心理師・臨床心理士)
には、私、お世話になっておりまして、
直接、お会いしたこともあります。
外国でも活躍されている、すごい経歴の先生なのですが、
とっても気さくで、あたたかい方です(^^)
数多くのすばらしいカウンセリング関連の本も執筆されていますが、
中でも、この本はとても「実践的」です。
豊富なカウンセリング(心理療法)や指導のご経験がないと、
こんな本は書けないと思います。
ちなみに、私が、
プロコーチ(カウンセラー)の資格を取得する際に、
実技試験がありました。
学びの同期の皆さんと、
練習(ロールプレイング)を重ねたのですが、
それでも不安だったので、
この本を読んで、
話し手の発言に対して、実際に応答を書き出してみて、
ひとりでトレーニングしました。
そうです。
この本のすごいところは、
ただ読むだけではなく、書き込めるところ。
悩み事を相談するために来た話し手の発言に対して、
応答を自分なりに考えて、実際に「書き込む」んですね。
そして、代表的な応答例と比べます。
傾聴の実践力がつく、すごい本なんです!
で、具体的な例を紹介する前に、
まずは、
「傾聴」がなぜ悩み苦しむ人の支えになるかを紹介します。
私たちは誰もが、
自分を表現したい、
自分のことをわかってほしい、
という欲求があります。
それができないと、
こころが窒息したり、
深い孤独感を感じたり、
すごく腹が立ったりしますよね。
ですから私たちは、
悩みを抱えて苦しんでいるときや
こころが弱っているとき、
心配事や気になっていることを
自分のペースで話し表現することが、
特に大切になります。
そして、
それを親身になって分かってもらえると、
さらに自由に話すことができます。
それとともに、
もともと私たちの内にあった強さ、
たくましさが少しずつよみがえってくるのです。
植物が、環境さえ整えればすくすく成長するように、
私たちも、自分のことをわかってくれる人間関係があれば、
自然に成長していくといいます。
傾聴の基本には、
「人は、適切な環境さえあれば
その人らしく成長していくのだ」
という、人間の成長力への信頼があります。
私は日々カウンセラーとして来談者の方々と対話をするなかで、
人間にその成長力があることを感じています。
古宮先生は、人間の成長力への信頼をお持ちなんですね。
共感します(^^)
その姿勢は、確実に相手(話し手)にも伝わると思います。
では、その傾聴に大切なことは何でしょうか。
4つのポイントが挙げられます。
ひとつめは、
「自分のことのように想像しながら聞くこと」
です。
悩みや苦しみを抱えている人の話を聞くときに大切なことは、
話し手の気持ち・思いを、
聴き手ができるだけありありと、ひしひしと想像して感じながら、
「あたかも自分のことのように」
親身になって聴くことです。
それができていればいるほど、
話し手は自分のことが分かってもらえると感じ、
正直な思いをさらに深く吟味しながら話していくことができます。
反対に、聴き手が漫然と聞いているだけだと、
話し手には何となくそれが伝わります。
それでは聴き手を信頼できません。
聴き手の応答が形式的だったり不自然に感じられれば、
話し手は正直な気持ちや思いを自由に話すことができず、
対話は深まらなくなります。
これは、言葉にするのは簡単ですが、
実際に、
話し手の気持ち・思いを、
聴き手ができるだけありありと、ひしひしと想像して感じながら、
「あたかも自分のことのように」
親身になって聴く
というのは大変です(^^;
心身ともに整えて臨む必要がありますし、
集中力も使います。
私は、いつもけっこう疲れます・・・
二つめは、
「話し手をそのまま尊重して受け入れること」
です。
そうすることによって、
話し手が、いわゆる「~べき」から解放され、
本音を語れるようになり、
協調的で発展的な本質が現れてきます。
三つめは、
「聴き手が自分自身に素直で、開かれていること」
です。
これはとても重要だと思います。
聴き手自身のこころの中にまだ癒せていない痛みがあると、
話し手の似たような痛みを、
「あたかも話し手であるかのように」
理解することができません。
たとえば、
話し手が、誰かに対して腹を立てているのを聞いて、
聴き手までが、無性に腹が立ち怒り出す場合です。
これは、話し手のことを理解しているのではなく、
「聴き手自身のこころの底にあって
まだ癒えていない傷が痛み出している」
のだというのです。
また、
カウンセラーが、
自分の劣等感や無価値観を感じることを避けるために、
「あなたが良くなってくれないと私が困る」
という押しつけがましさが混ざったり、
学校の先生が、
クラスに不登校の子がいると、
「無能な教師だと周りから思われる」
とか、
「自分のことを有能な価値ある人間だと思えない」
という不安のために、
子どもを登校させようとしているケースが述べられています。
たしかに、これはありそうですね。
それを解決するために、
聴き手(特にカウンセラーの場合)は、
自分が実際にカウンセリングを受けて、
自身のこころの未解決の痛みを
できるだけ解決しておくことが必要だと述べられています。
ちなみに、
私も継続してカウンセリングを受けた経験がありますが、
その経験が、今、大いに役立っています!
少し抵抗のある方もいらっしゃると思いますが、
カウンセリング、いいですよ(^^)
四つめは、
「聴き手の理解的で受容的な態度が話し手に伝わること」
です。
私たちはだれでも、
程度の差こそあれ、こころの痛みを抱えています。
その痛みが、
「人を信頼するな!また傷つけられるぞ」
と私たちに警告します。
しかし、受容的な聴き手と交流するとき、
こころの理性的で現実的な部分(痛みでない部分)が、
「この人なら信頼できる」
と見抜くといいます。
ただこのとき、
聴き手のそのような態度が話し手に伝わるためには、
聴き手の傾聴力が必要です。
傾聴力とは、
①話し手の気持ちを理解する力
②理解したことを言葉で伝える技術
③聴き手が話し手を信頼し、
こころもからだも暖めてその場にいられること
の三つからなると思います。
~
では、実際の場面では、
話し手のことをどう共感的に理解し、
何を言えば心の支えになれるのでしょう。
ということで、
いよいよ実際の練習です。
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「ここで何を話せばいいですか」
と尋ねる男性会社員(42歳)のケース
――無表情で、固くこわばった感じで話し出す。
「あのー・・・私、
人見知りするタイプなんです・・・
あまり・・・自分のことは話さないんですよね・・・
で、ここでは何を話せばいいんでしょうか」
さて、あなたならどう応答しますか、
実際に書いてみましょう。
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皆さまも、是非、
自分ならどう応答するか、考えてみてください。
(よろしければ、書き出してみることをおすすめします)
解答例は、次回です!
今回もお読みくださいまして、有り難うございました。
