ご訪問くださいまして、有り難うございます。

 

過去3回にわたり、

田坂広志さん

人生の成功とは何か

という本を紹介しています。

 

今回は、

「成長の思想」

を紹介します。

 

世の中には、

「人生の成功」について、

3つの思想があるといいます。

 

「勝者の思想」

「達成の思想」

「成長の思想」

 

前回は、

「達成の思想」

を紹介しました。

 

この考え方は、

人の目を気にしたり、人と競うのではなく、

自分の価値観に基づく「目標」を、

自分で決めて、

それに向かって邁進するというものです。

 

すばらしい思想ですが、

万能ではありません。

 

どんなに才能があっても、

どんなに努力しても、

達成できないことがあるからです。

 

それが現実です。

 

あまりにも、

「達成の思想」にとらわれると、

達成できなかったときに、反動がくると思います。

 

では、

「達成の思想」の先にある、

さらに深みのある思想とは、何か。

 

それが、

「成長の思想」です。

 

この思想を特徴づけるのは、

「困難」という言葉。

 

この「成長の思想」は、

人生の「困難」と格闘することによって、

人間として「成長」すること、そして、

人間として「成長」し続けていくことを、

人生の成功と考える思想です。

う~ん、

たしかに、困難を乗り越えれば、

成長できるとは思いますが、

正直、私は、

目標達成のためには、

あまり苦しまずに、

効率よくやりたい気持ちもあります・・・(^^;

 

しかし、

「成長の思想」を抱いて歩むときには、

私たちの生き方が、三つの意味で深まっていくといいます。

 

(1)「否定的な出来事」から「可能性を拓く機会」へ

その第一は、何か。

 

人生における「困難」の意味が、逆転します。

 

この「成長の思想」を抱くとき、

人生において遭遇する、

苦労や困難、失敗や敗北、挫折や喪失というものが、

180度、逆転した意味を持つようになります。

否定的な意味を持つと思われたこれらの体験が、

極めて肯定的な意味を持つようになるのです。

イチロー選手のエピソードが紹介されています。

 

イチロー選手が、

あるピッチャーとの対戦で、

何試合もヒットを打てず、抑え込まれていました。

 

そのことについて、あるインタビュアーが、聞きました。

 

「あのピッチャーは、苦手のピッチャーですか」

 

その問いに対して、

イチロー選手は答えました。

 

「いえ、そうではありません。

彼は、自分の可能性を引き出してくれる

素晴らしいピッチャです。

だから、自分も、力を磨いて、

彼の可能性を引き出せるバッターになりたいです。

困難は、

「否定的な出来事」ではなく、

「可能性を拓く機会」

だということです。

 

さすが、一流の人は違いますね。

私は、なかなか、ここまでの境地には達しませんが・・・

少しでも近づきたい。

 

我々が、過去を振り返り、

自分が一人の人間として

大きく成長できたときを思い起こすならば、

それは、決して順風満帆の時期ではなかった。

それは、かならず、苦労や困難の時期であった。

たしかに・・・

苦しんでいるその時にはわからずとも、

後になって振り返ると、

そう思えますね。

 

人間が成長するためには、

苦労や困難は必要なのかもしれません。

 

田坂さん自身のエピソードが紹介されています。

 

昔、若き日に、私は転職を経験しました。

 

そのとき、

私が勤めていた会社の人事部長が、

私の辞職を慰留するために語ってくれた言葉が、

いまも、心に残っています。

 

「君も、マネジャーになって、

ようやく、これから楽ができるようになったのに、

なぜ、会社を辞めるのか」

 

それは、

人事部長の私に対する

温かい思いやりから出た言葉でした。

しかし、

その言葉を聞いたとき、

私は、自分自身の本当の気持ちに気がつきました。

だから、私は、

その人事部長の配慮に感謝しながらも、

こう申し上げました。

 

「私は、まだ30代です。

30代のうちに、

もう一度、苦労がしてみたいのです」

う~ん、

私なら、人事部長の言葉にぐらっときて、

転職をやめるかもしれません(^^;

 

ただ、この気持ち、わかります。

苦労するかもしれませんが、

自分の可能性に賭けてみたい!

チャレンジしてみたい!

という気持ち、誰でもあると思います。

 

人間には、

「成長意欲」というものが、

自然と備わっているのかもしれません。

 

 

(2)「達成する強さ」から「成長する強さ」へ

 

「強さ」という言葉の定義が、変わるといいます。

 

それは、「かならず勝利する」という強さではない。

それは、「かならず達成する」という強さではない。

 

それは、「かならず成長する」という強さです。

 

人生において、

いかなる敗北がやってこようとも、

いかなる挫折を味わおうとも、

その敗北と挫折の体験の中から、

かならず何かをつかみ、

かならず成長する。

 

その強さです。

 

(中略)

 

あの痛苦な失敗の中で、自分は、

謙虚な心を身につけることができた。

 

あの惨めな敗北の中で、自分は、

他人の痛みがわかるようになった。

 

あの辛い挫折の中で、自分は、

人の親切の有難さを知った。

 

あの悲しい喪失の中で、自分は、

人との出会いのかけがえのなさを学んだ。

 

我々は、誰もが、

そうした体験を持っている。

 

そして、気がつけば、

それこそが、我々の本当の「強さ」だった。

 

あの敗北や挫折の時代においてこそ、

我々の心は、深まっていった。

そして、我々は、

一人の人間として成長することができた。

 

そして、不思議なことに、

我々が、自分自身の中にある、

その「強さ」に気がついたとき、

なぜか、静かな勇気が湧いてくるのです。

 

その敗北と挫折の中で、

そのどん底において、

なぜか、もう一度、

立ち上がってみようと思うのです。

 

もう一度立ち上がったからといって、

勝利が約束されているわけではない。

達成が約束されているわけではない。

それでもよい。

また立ち上がって、歩んでみよう。

また夢を抱き、目標を掲げて歩んでみよう。

もし、また敗北と挫折がやってきたら、

それでよい。

また敗北がやってきたら、

また何かを摑もう。

また挫折がやってきたら、

また何かを学ぼう。

そうして、歩み続け、成長していこう。

命尽きるまで、歩み続け、成長していこう。

 

なぜか、そんな思いが、湧き上がってくるのです。

すばらしいので、

思わず引用が長くなってしまいました(^^;

 

勇気が湧いてきます。

「敗北」や「挫折」にも、意味がある。

そして、それが必ず成長につながる。

 

そう考えると、

失敗を恐れずに、

チャレンジしようとする気になりますね(^^)

 

(3)「人物への成長」から「一日の成長」へ

 

「人物への成長」とは、

いわゆる、ひとかどの人物になるという意味ですが、

これは、

密やかに忍び込む「達成の思想」

だといいます。

 

人生において、

その「達成の喜び」を得られるかどうか、

約束されていないからです。

 

では、この「人物への成長」という発想が

密やかな「達成の思想」であるならば、

我々が「成長の思想」を抱いて歩むとき、

そこでめざすべき「成長」とは、何か。

 

「一日の成長」です。

 

すなわち、

 

一日を生きたとき、

一日分、成長する。

 

今日という一日を生きたとき、

今日という一日の経験だけ、

たしかな成長を遂げる。

その生き方こそが、

「成長の思想」がめざすものです。

今日という一日の経験だけ、

たしかな成長を遂げる。

 

う~ん、

一日だらだら過ごしてしまって、

成長を感じられない日も、あるのですが・・・

 

「成長の思想」においては、

何十年かの歳月をかけて「素晴らしい人物」

へと成長するということは、

「一日の成長」という生き方の

「結果」として与えられるものにすぎません。

それは、本来、

「目標」とすることのできるものではないのです。

それは、なぜか。

 

我々の人生には、

冷徹な一つの真実があるからです。

 

人生は、いつ終わるか分からない。

 

たしかに・・・

人生は、いつ終わるか分からない。

 

私たちは、ふだんは、

そこから目を背けて、考えないようにしています。

 

勝手に、平均寿命くらいは生きると思い込んでいますが、

こればっかりは、分からない。

 

我々は、人生において、

かけがえのない日々を生きている。

それにもかかわらず、このかけがえのない一日を生きたとき、

その一日、何も成長していないことに気がつくことがあります。

いや、ときに、何十年の歳月を歩んでも、

成長していないことがあるのです。

 

では、どうすればよいか。

かけがえのない一日を生き、

その一日、一日を、たしかに成長していくためには、

どうすればいか。

 

一つの心構えを身につけることです。

 

「一日を生き切る」

 

その心構えを身につけることです。

 

ここで大切なのは、

「生きる」ではなく、

「生き切る」

 

この「切る」という言葉に込められた思いがある。

それは、「悔いがない」という思い。

一日を生きたとき、

「思い残すことは無い」という思い。

その思いが、この「生き切る」という言葉の意味です。

 

ただ漫然と生きるのではなく、

与えられた一日を、生き切る。

「一日を生き切る」

重い言葉です。

 

田坂広志さんは、

若かりし頃、大病(がん)を患って、

死の淵から生還されたご経験があるそうです。

 

その経験があるからこそ、

このような境地にまで達せられたのだと思います。

 

私も、死の淵とまではいきませんが、

病気で入院した経験があり、

今も完治はしていません。

 

「メメント・モリ」

(死を想え)

 

つい、私たちは、

いつか必ず死ぬ、

そして、それはいつかわからない、

ということを忘れがちになりますが、

肝に銘じておきたいですね。

 

「人生の成功とは何か」(2)~勝者の思想~ 田坂広志

「人生の成功とは何か」(3)~達成の思想~ 田坂広志

 

で紹介してきた、

「勝者の思想」も、

「達成の思想」も、

実は、一日一日を、生き切るためにあるといいます。

 

厳しい「競争」の場に身を置き、

難しい「目標」を掲げて挑戦し、

そのために力を尽くして歩むとき、

我々は、

一日一日を、生き切ることができる。

一日一日を、成長していくことができる。

 

それが、

「競争」や「目標」という言葉の

本当の意味です。

「競争」や「目標」は、

一日一日を生き切るため。

 

なるほど、ここに行きつくのですね。

 

 

この本の最後には、

一回目の、

「人生の成功とは何か」 田坂広志

で紹介した、

ニーチェ「永劫回帰」の物語の、

あの不思議な人物が再び現れます。

 

「素晴らしい旅であったか」

 

その答えが、

深く、心打たれます。

 

是非、本を読んで、体感してください。

 

人生の成功とは何か

復刊されていて、

オンデマンド(ペーパーバック)でも購入できます。

 

また、子ども向け(というか中学生くらいから大人まで)

には、

未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか

という名著もあります。

文庫版ででています。

こちらも超おすすめです。

 

田坂広志さんの本は、

志が低くなっていると感じた時に、

読み返します。

 

勇気が湧いてきます(^^)

 

長くなりましたが、

今回もお読みくださいまして、有り難うございました。

 

 

 

ご訪問くださいまして、有り難うございます。

 

前回、前々回と、

田坂広志さん

人生の成功とは何か

という本を紹介しています。

 

今回は、

「達成の思想」

を紹介します。

 

世の中には、

「人生の成功」について、

3つの思想があるといいます。

 

「勝者の思想」

「達成の思想」

「成長の思想」

 

前回は、

「勝者の思想」

を紹介しましたが、

この考え方の根本的な問題点は、

 

「競争で勝者となれるのは、一握りの人間だけである」

「その競争に勝ったとしても、さらなる競争に勝ち続けなければならない」

「それらの競争で勝ち続けたとしても、本当の成功の喜びは得られない」

ということです。

 

たしかに、弱肉強食の世界で、

常に競争競争だと、

疲弊するばかりの人生になってしまいますね。

 

こうした「勝敗」に左右されない思想が、

「達成の思想」

です。

 

この思想を特徴づけるのは、

「目標」という言葉。

 

(中略)

 

自分にとって価値ある「目標」を定め、

その目標を「達成」することによって、

成功の喜びを得る思想です。

著者は、

山登りでたとえています。

 

他の登山家との勝敗にこだわることなく、

自分自身のベストを尽くして登り続け、

その山の頂に辿り着くことそのものを喜びとする思想です。

そして、自分自身が登ろうと考えた山の頂に辿り着くことを

人生の成功と考える思想です。

この思想はすばらしいですね(^^)

自分の登りたい山を、

自分のペースで、進みたい登山道を歩めばいい。

 

競争することはないので、

「喜びの高め合い」も可能にします。

 

「7つの習慣」で紹介した、

まさにWIN-WINの世界です。

 

近年、会社の人事評価も、

「目標達成制度」といって、

会社から与えられた大目標に対して、

具体的な目標は、各自で立てて、

その達成度合いに対して、

会社が評価する制度が広まっています。

 

たしかに、

自分が立てた目標だと、

「やらされ感」がありませんし、

「納得感」が増しますよね。

ライバルと戦う必要もなくなります。

 

また、「達成の思想」は、

「自分らしさの表現」

を大切にする思想とも言えます。

 

この「達成の思想」を抱くとき、

我々は、

他人や社会が価値を認めるものに盲目的に従うのではなく、

自分自身にとって本当に価値があると感じられるのもの、

自分自身が、自分らしいと感じられるものを探し、

それを目標に定め、

その達成のために努力をするからです。

 

「自分の最高価値の実現」に向かって邁進する。

 

これなら、日々が充実しますし、

困難があっても、

乗り越える力が湧き出てきますよね。

 

 

「達成の思想」は、

「勝者の思想」よりも、

かなり成熟しているといえます。

 

「勝者の思想」というものが、

「他者との戦い」に向かう思想であるのに対し、

「達成の思想」は、

「自己との戦い」に向かう思想だからです。

 

(中略)

 

我々が「勝者の思想」を心に抱き、

戦いの相手を、誰か他人に定めるとき、

我々は、しばしば、

心の奥深くの劣等感、その裏返しとしての傲慢さ、

他者に対する猜疑心と不信感、

優れた人間に対する羨望や嫉妬、

そういった否定的な感情やエゴの衝動に襲われるからです。

そして、こうした精神の状態は、

多くの場合、

我々の精神の成長と成熟を妨げてしまうからです。

 

これに対して、

我々が「達成の思想」を心に抱き、

戦いの相手を、誰か他人ではなく、自分自身に定めるとき、

ある意味で、最も厳しい戦いが始まるのですが、

精神的には、最も迷いのない戦いに臨むことができます。

 

「自分との戦い」

であれば、人のせいにしたり、

言い訳できませんもんね。

 

自分で納得して決めた目標です。

責任はすべて自分にあります。

 

 

ということで、

「達成の思想」

は、私たちが成功を定義するうえで、

弱点のない考え方のような気がしますが、

この思想も、根本的な問題があります。

 

人生において、夢を実現できるとは限らない。

人生において、目標を達成できるとは限らない。

 

その事実です。

 

う~ん、たしかに、

これが現実ですね。

 

どんなに努力しても、どんなに才能があっても、

実現できるとは、限らない。

 

「運」もあります。

 

例として、

甲子園の決勝戦でのたった一球の落球で、

夢破れるケースや、

ベンチャー企業の経営者を目指しながらも、

予期せぬ入院のために、

夢を断念したケースが触れられています。

 

人生は思い通りにはなりません。

したがって、

「達成の思想」は万能ではありません。

 

では、その先にある、

さらに深みのある思想はあるのか。

 

次回に続きます。

今回もお読みくださいまして、

有り難うございました。

 

ご訪問くださいまして、有り難うございます。

 

前回から、

田坂広志さん

人生の成功とは何か

という本を紹介しています。

 

世の中には、

「人生の成功」について、

3つの思想があるといいます。

 

「勝者の思想」

「達成の思想」

「成長の思想」

 

今回は、ひとつめの

「勝者の思想」

について解説します。

 

「勝者の思想」

とは、

人生を「競争」と考え、

その競争において「勝者」となることを

人生の成功と考える思想です。

これは、現代社会において、

成功の定義としては、

最もスタンダードな思想かもしれません。

 

私たちは、子どものころから、

テストの点数によって、成績がつけられます。

偏差値教育や受験は、最たるものです。

 

会社に入っても、出世競争があります。

同期の中で、誰が一番早く課長になったのか。

年収はいくらか・・・

など。

国全体の構造改革の推進。

社会での市場原理の導入。

企業での競争原理の徹底。

そうした大きな流れの中で、いま、

 

「競争が社会を良くする」

 

との思想が

世の中に広く浸透しています。

 

たしかに、

競争じたいは、悪いことではありません。

競争することで、向上心が生まれますし、

ライバルと切磋琢磨すれば、

お互いが伸びることもあります。

企業も、競い合うことでサービスが向上します。

 

社会通念としての「~べき」を追求する場合、

たとえば、勉強が嫌いな子が、いやいや勉強をやらされて、

勉強ができる子と競争するのは、不毛だと思いますが、

自分の価値の高いこと、

たとえば、野球が好きで得意な子が、

ライバルとレギュラー争いをしながら、

予選を勝ち抜き、甲子園を目指すのは、

とてもいいことだと、思います。

 

私自身、

偏差値教育や受験で揉まれたことで、

たしかに、忍耐力が付きましたし、

志望校に合格するという、ささやかな成功体験によって、

自信がついた面もあります(^^)

 

しかし、

この「競争原理」には、

弱点もあります。

 

ひとつは、

「人間観」の貧困です。

 

「競争原理」を導入するとき、我々は、

無意識に、寂しい人間観を抱いてしまいます。

 

「人間は、競争に駆り立てられなければ、一生懸命に努力しない」

 

その人間観を抱いてしまうのです。

そして、その結果、「競争原理」の導入とともに、

この人間観が、社会全体に強い影響力を持って広がり、

もう一つの大切な人間観が、見失われてしまう。

 

それは、何か。

「人間は、素晴らしい夢を心に抱いたとき、一生懸命に努力する」

 

その人間観です。

 

「人間は、競争に駆り立てられなければ、一生懸命に努力しない」

 

これは、現代の社会通念として、

根底に流れているような気がします。

会社でも、同僚や部下を無意識にそのように見てしまいがちです。

 

ほんとうは「夢の実現」が目的のはずなのに、

「競争」という手段が、目的化してしまうんですね(・_・;)

 

 

もうひとつは、

「勝者になれるのは、一握りの人間だけである」

という事実です。

 

「誰かが勝者になれば、かならず誰かが敗者になる」

「誰かが何かを得れば、かならず誰かが何かを失う」

 

それが、この競争社会の本質です。

そして、この本質は、別の言葉でも表現できる。

 

「誰かが喜びを得れば、かならず誰かが喜びを失う」

 

それもまた、競争社会の冷徹な事実でしょう。

たしかに、会社組織に入っても、

順調に出世できる人は、限られています。

経営陣になれるのは、ほんの一握りです。

 

しかし、この「勝者の思想」は、

若手の世代には魅力的に映る思想です。

それは、なぜか。

 

若手の世代は、

まだ競争社会での勝敗が決まっていないからです。

 

だから、この世代は、誰もが一つの幻想を抱ける。

 

「どれほど競争が厳しくとも、きっと自分だけは勝者になれる」

 

たしかに、私も若かりしころは、

そう思っていました(^^;

 

しかし、その幻想のみの価値観で生きていると、

歳を重ね、その幻想が崩れ落ちた時、

立ち直れないほど、苦しいと思います。

 

「競争社会」の仕組みの中では、

「競争を通じて人間を駆り立てる」

という原理が徹底しているため、

一つの競争において勝者になっても、

ただちに、さらに上位の競争への参加を余儀なくされます。

 

その結果、この競争社会において、

その競争での「勝者の喜び」を味わうのは一瞬であり、

すぐに、

次の競争での「敗者となる脅威」にさらられることになります。

課長になったら部長、

部長になったら、役員に残るための競争・・・

 

この価値観にとらわれると、

「競争の無間地獄」に陥ります。

 

そして、

「敗者への思いやり」を失い、

やがては、

「精神が荒廃」していきます・・・

 

 

ということで、

「競争原理」に基づく、

「勝者の思想」は、

たしかに、

競争によって向上できるプラスの面もありますが、

しかし、

これを追求しすぎると、

最終的に「勝ち組」になれるのは、

ほんの一握りで、

ほとんどの人が成功できない、

という、

マイナス面が大きい思想といえます。

 

この思想によって「人生の成功」をめざしても、

本当の「成功の喜び」を味わうことはできないことに

気が付くのです。

 

では、そのことに気づくとき、

この思想は、

いかなる思想へと成熟していくのでしょうか。

 

「達成の思想」です。

 

次回へ続きます。

 

今回もお読みくださいまして、

有り難うございました。

ご訪問くださいまして、有り難うございます。

 

今回は、

田坂広志さんの

人生の成功とは何か

を紹介します。

 

田坂広志さん

をご存じない方もいらっしゃると思います。

 

多摩大学大学院名誉教授。

世界経済フォーラム(ダボス会議)のメンバーや、

内閣官房参与に就任されたこともある、現代の賢者。

すごい方です。

 

最近では、

新型コロナの関連で、よくテレビ出演もされており、

デュアルモード社会の提言などをされています。

 

私は何度か講演を拝聴したこともあるのですが、

言葉に力があり、いつも心動かされます(^^)

(ユーチューブでもいくつか公開されていますので、

是非、ご覧ください)

 

すごい経歴の方なのですが、

とても謙虚なお人柄で、

講演終了後、出口で、

一人一人に丁寧にご挨拶をされていました。

(これは、ちょっと感動しました(^^)

 

最近の著書ですと、

運気を磨く 心を浄化する三つの技法 (光文社新書)

がベストセラーになっています。

(いずれ紹介したいです)

 

 

私は、若いころ、

何気なく、

仕事の思想 なぜ我々は働くのか (PHP文庫)

を読んだのですが、

その時は、特に印象はなく、

しばらく本棚に眠っていました(^^;

 

しかし、歳を重ねて、

何かの拍子に再読したところ、

遅ればせながら、内容のすばらしさに気づき、

それ以来、芋づる式に読書を重ねて、

気が付いたら、今は、

氏の本が、本棚に数十冊並んでいます。

 

どの本を紹介するか悩みましたが、

今回は、

人生の成功とは何か

を紹介します。

 

冒頭に、

ニーチェの有名な

「永劫回帰」が紹介されています。

 

我々が、

この人生において、

様々な人々と巡り会い、

様々な運命が与えられ、

その人生を精一杯に生きていく。

そして、いつか、

その人生の終わりがやってくる。

 

その人生の最期のとき、

不思議な人物が、

我々の側に現れる。

そして、その人物は、

我々に対して、こう問いかける。

 

「いま、一つの人生を終えようとしている、おまえ。

もし、おまえが、この人生とまったく同じ人生を、

もう一度生きよと問われたならば、

然(しか)り、と答えることができるか。

 

いや、さらに、

もし、おまえが、この人生とまったく同じ人生を、

何度も、何度も、永遠に生きよと問われたならば、

然り、と答えることができるか。

 

その永劫に回帰する人生を、

喜んで受け入れることができるか」

 

その不思議な人物は、

我々に対して、そう問いかける。

 

 

 

いやあ、

正直、私は、

今のところ、

「はい」(然り)

と答えられる自信はありません・・・

 

人生の終わりに、はっきりと

「はい」(然り)

と答えられれば、

成功した人生といえるのかもしれませんが・・・

 

皆さまは、いかがでしょうか。

 

人生には、

必ず、不運や不幸な出来事もある中で、

著者は、

「あなたにとっての、人生の成功とは何か」

を問う必要があると述べています。

 

そして、世の中には、

「人生の成功」について、

3つの思想があるといいます。

 

「勝者の思想」

「達成の思想」

「成長の思想」

です。

 

次回以降、

「勝者の思想」

から順番に、

紹介をさせていただきます。

 

今回もお読みくださいまして、

有り難うございました。

 

 

 

 

ご訪問くださいまして、有り難うございます。

 

過去、4回にわたって、

今、売れている本、

「なぜ僕らは働くのか」 君が幸せになるために考えてほしい大切なこと

(監修・池上彰さん)

を紹介しています。

 

小学校高学年から高校生がメインターゲットですが、

大人にとっても、

自分の人生を見つめるうえで、とても有益な本です。

 

この本は、今回で最後になりますが、

「いま、あなたたちに伝えたいこと」

の章で、印象に残った箇所を紹介します。

 

この章は、

特に編集者の熱い思いが詰まっているような気がします。

 

一人になって考えることの大切さを知ろう

 

学校では友だちと一緒に過ごし、

学校が終わってからは塾で友だちと過ごす。

家に帰ってからもSNSで友だちとつながりっぱなし。

そんな毎日を過ごしている人も多いのではないでしょうか。

たしかに友だちは

人生を豊かにしてくれる大事なもの。

仲の良い友だちを持つことはいいことです。

 

しかし、友だちと過ごす時間が長くなることは、

いいことばかりではありません。

みんなに合わせて行動するようになり、

自分がしたいことがわからなくなってしまう。

みんなと一緒なら安心だと思い、

自分自身で考えることをしなくなってしまう。

そんな状態が続くと、

自分の人生をどう生きていきたいか、

見失ってしまう人もいます。

そうですね。

中高生の頃の自分に伝えたいメッセージです。

いつも、周りの友だちの顔色を窺っていた自分・・・

 

そうならないために大事なのが、

「一人で考える時間を持つこと」です。

一人で近所を散歩してみたり、

図書館に行って本を読んでみたり。

自分の部屋でスマホの電源を切って

やりたいことを書き出してもいいでしょう。

自分一人で過ごす時間を持つことで、

人間は成長するもの。

子どもたちだけでなく、

私たち大人もそうですよね。

 

大人には、

生きていくための「生活」がありますので、

なかなか一人の時間を持てない人も多いと思いますが、

少しの時間でも、

自分自身を見つめる時間を確保することは、

大切だと思います。

 

「いい子」を捨て自分の人生をつくろう

 

言うことを聞いたり、

ちゃんと勉強したりしていると、

大人たちは「いい子だね」とほめてくれます。

ほめられると嬉しいので、

自分の意見や考えを飲み込み、

求められる「いい子」を演じる。

そして、

そのうち自分の思いや感情の表し方が

わからなくなってしまう。

真面目な人ほど、そういう事態におちいりがちです。

 

しかしそれは、自分の考えや気持ちを大事にしないで、

自分の選択を人に任せてしまう悪いクセでもあります。

人が求める「いい子」を演じた結果、

大人になってから自分が楽しめない人生になってしまったとしたら、

納得できないですよね。

「みんなの言う通りにしたのに・・・」

と言い訳をしても、

誰も救ってはくれません。

そうならないために大切なのは、

「自分の人生に責任を持てるのは自分だけだ」

と気づくこと。

そして「自分で自分の人生をつくるんだ」

と覚悟することです。

この本は、主に子ども向けの本ではありますが、

本格的です。

ある意味、容赦ないです。

私たち大人にも、びしびし響きます。

 

「ふつう」にしばられない!

 

「ふつうが幸せ」という人がいます。

多くの人と同じであれば安心できるかもしれません。

ですが、

この考え方が自分を苦しめることがあります。

「ふつうが幸せ」

という考え方の裏には

「ふつうじゃないと不幸」

と思う気持ちがあるからです。

なるほど、

たしかにそうですね。

すべてが、平均どおりにいく人生などありません。

 

「ふつうが幸せ」とは、

一見謙虚でつつましく見えますが、

自分がそこから外れた場合には、苦しくなりますし、

そこから逸脱した他人を見る目も、

厳しくなるような気がします。

(芸能人のスキャンダルへの苛烈なバッシングなどは

そうだと思います)

 

挫折や困難があなたを強くやさしい人にする

 

人生ではつらい経験や、

くやしい思いをすることが大小たくさん起こります。

その原因が自分自身にあるのであれば、

しっかりと振り返って反省しましょう。

思いつく限りの努力や工夫をしたのに

どうにもできなかったこと、

なぜそうなってしまったのか

自分では理由がわからないことに関しては、

どうすべきだったかと考えても答えは出てきません。

そんな場合には、

一度、自分の心をゆっくり休めてください。

 

~中略~

 

挫折や困難、

苦しいストレスは経験したくないと

思うかもしれませんが、

これらは人を大きく成長させてくれるものでもあります。

それを乗り越えたとき、

あなたはちょっとしたことではへこたれない精神的な強さ、

苦しんでいる人に寄り添ってあげられる

心のやさしさを手に入れられるでしょう。

このメッセージが、

この本を通じで、

多くの子どもたちに届けばいいな、

と思います。

 

今、苦しくて先が見えないかもしれないけど、

その苦しみは、ずっとは続かないよ。

 

大人になって、その経験があったからこそ、

今の自分があると思える日が、きっとくるよ(^^)

 

ダメなところを見るよりできることに注目しよう

 

学校ではいろいろな教科の勉強をします。

多くの教科を学ぶのは

幅広い知識を身につけてもらうため。

そして、

自分が興味を持てる学問や得意な分野に

気づいてもらうためです。

しかし、

子どもたちからすると

「いろいろな教科で良い成績を取らないと・・・」

「すべてちゃんとできなければ・・・」

と思ってしまいますよね。

そして、

成績として評価されたり、人と比べたりすることで、

できない部分を見て落ち込んでしまう。

これはとても悲しいことだと思います。

 

はっきり言いましょう。

できない教科があったとしても、

苦手なことがたくさんあったとしても、

それは生きていくうえで大きな問題ではありません。

なぜなら、大人になったら、

すべてを自分でできる必要なんてないからです。

学校の先生を見てみましょう。

数学の先生は美術の知識がなくてもできます。

英語を話せなくても社会を教えることはできます。

自分の持ち場でやるべきことをやって、

自分ができないことは他の人が補ってくれる、

それで問題ないのです。

大人の世界は

お互いの不十分なところを助け合うことで成り立っています。

なんでもできる人なんていませんし、

そんな人になる必要はありません。

よくぞはっきり言ってくれました!

これが、大人の世界の真実です。

自分ができないことは他の人が補ってくれます。

 

大学入試だって、そうです。

私事になりますが、

高校時代、数学や物理は赤点でしたが、

世界史が得意で、それを徹底的に伸ばしたおかげで、

なんとか突破できました。

 

子どもたちよ、

まずは誰にも負けない得意科目を作るのが、

自信にもつながり、おすすめですよ!

 

人生に正解はない いろいろやってみよう

 

この本にはあなたがどんな職業に就いて、

どんな生き方をすればいいのか、

その正解は書いてありません。

なぜなら

人生に正解なんてないからです。

 

正解がないということは何をしてもいいということでもあります。

習い事をする、

本を読んでみる、

コンピューターをいじってみる、

イベントに参加してみる、

インターネット上で発信してみるなど、

好きなこと、

得意なこと、

興味のあることは

どんどん手を出して行動してください。

そうして集めた経験の中には、

大人になって振り返ったときに、

「あのときにアレに夢中になったのがいまに活きているな」

と感じられるものがあるはずです。

いまはそれが何かはわかりません。

ただ、一生懸命にやったり熱中して取り組んだりしたことが、

あなたを形づくることを知ってほしいと思います。

 

未来がどうなるかは誰にもわかりません。

不安はあるでしょう。

大人だって不安だらけです。

しかし、

どうせわからないのなら、

怖がるよりも面白がったほうが楽しく生きられるはず。

人の目や失敗なんて恐れずに、

前向きにいろいろなことに取り組んでください。

あなたには無限の可能性があります。

あなたはなんにだってなれます。

もし、

あなたが自分の人生を楽しいものにしたいのなら、

行動しましょう。

自分の未来を切り拓くことができるのは

自分だけなのですから。

子どもたちだけでなく、

私たち大人もそうですね。

 

人生100年時代、

私はちょうど人生の正午を過ぎたあたりですが、

まだまだ可能性が広がっていると思います(^^;

 

もちろん、皆さまにも(^^)

 

ちなみに、

この本、中学2年生で不登校になった男の子が主人公です。

まんがの部分でストーリ展開が進むのですが、

最後、ほろっとしますよ。

 

是非、本をお読みください!

 

「この本は一生で何度も読み返す大切な一冊になる」

オビのキャッチコピーですが、過言ではありません。

 

長くなりましたが、

最後までお読みくださいまして、

有り難うございました。