ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

宇宙飛行士 野口聡一さんの本、

どう生きるか つらかったときの話をしよう

 

 

の内容で、

私の印象に残った箇所を、

紹介・解説しています。

 

今回で、

この本の紹介は最終回です(^^;

 

前回、

「ニンジン」を自分で作る、

という野口聡一さんの考え方を

紹介しましたが、

 

その「ニンジン」とは、

「夢」とも言い換えられます。

 

本書から引用します。

 

 

僕は、

本当に幸せな人生を送るための

最大の処方箋は、

夢を見ることだと

思っています。

 

(中略)

 

ただ、その夢は、

他者から与えられたものでも

他者の価値観に

沿ったものでもなく、

 

自分自身で見つける

必要があります。

 

たとえば、

「いい会社に入り、出世する」

「アーティストとして有名になる」

「たくさんお金を稼ぐ」

というのは、

社会の価値観に沿った目標、

相対評価に基づいた

目標にすぎません。

 

その目標が達成されないと

不満が残りますし、

さまざまなことを犠牲にして

目標を達成しても、

必ずあとで

 

「自分は何のために、

必死で頑張ったんだろう」

 

と後悔することになります。

 

 

他者から与えられたり、

他者の価値観に沿った

「夢」の場合、

達成されないと不満が残るというのは、

わかる気がします。

 

自分で見つけた夢ではないので、

うまくいかないと、

人のせいにしたくなりますし(^^;

 

たとえ、うまくいったとしても、

あとで虚しくなることがある。

 

 

しかし、

自分の棚卸しを行い、

 

「自分は何が好きか」

「自分には何ができるか」

「自分が何を大切にしているか」

 

を考え、

自分という土台を

しっかり築いたうえで、

 

「宇宙の謎を解き明かし、

多くの人に伝えたい」

 

「弱っている人、

困っている人に

手を差し伸べられる

自分でありたい」

 

「子どものころに遊んだ

地元の川を、

もう一度きれいにしたい」

 

など、

どうしても譲れない、

そして相対評価に左右されない

 

「やりたいこと」

「こうありたい自分」

を見つけられれば、

 

どれほど環境や状況が

変わろうと、

一生かけて

追いかけることができます。

 

そして、

一時的に困難に陥ることが

あったとしても、

常に前を向いて

生きていくことが

できるはずです。

 

 

つまり、

「夢」とは、

短期的な目標というよりも、

「ありたい自分」

のことであり、

 

それを一生かけて

追いかけること自体が、

「幸せ」

だということですね。

 

 

野口さんは、

どのような状況の人であっても、

夢を見ることは

十分に可能だといいます。

 

 

夢=仕事ととらえ、

仕事やお金に結びつかない夢を

抱くことができない人、

 

お金を稼ぐことに

つながらない夢を抱くことに

罪悪感のようなものを

抱いてしまう人も

いるかもしれません。

 

でも、

夢は本来、

必ずしも仕事やお金に

結びつくものではなく、

もっと自由で幅広いものです。

 

前項で例に挙げたように、

 

「弱っている人、

困っている人に

手を差し伸べられる

自分でありたい」

 

「子どものころに遊んだ

地元の川を、

もう一度きれいにしたい」

 

といったことでも

かまいませんし、

 

「家族との時間を

大切に過ごしたい」

 

といったことでも

かまいません。

 

 

そうですね。

 

私は「仕事」と「夢」を

結び付けられれば、

それに越したことはないと考えますが、

 

ここでいう「夢」とは、

「あり方」のことですので、

必ずしも、

同じでなくともいいと思います。

 

「ライスワーク」と

「ライフワーク」という

考え方があります。

 

仕事は、

食べていくための

ライスワークとして取り組み、

 

仕事とは別に、

ライフワークで

自分なりの夢を追いかける

ということ。

 

それも全然ありだと思います(^^)

 

 

また、

「夢」という言葉を聞いて、

今の自分から遠く離れたこと、

現実離れしたことを

イメージする人や、

 

「若くないと夢が見られない」

「健康じゃないと夢が見られない」

と思っている人も

いるかもしれませんが、

 

もちろん

そんなこともありません。

 

現時点での

ありのままの自分をベースに、

 

「どうしても実現したいこと」

「こうなりたい自分」

などを思い描き、

 

そこに向けて前向きに

動いていくこと。

 

それこそが夢を見ることだと、

僕は思っています。

 

 

同感です(^^)

 

 

たとえば、

重い病気を抱え、

余命わずかだと宣告され、

自暴自棄に陥っていた人が、

 

「自分のこれまでの経験や

今の思いを、

ほかの人に伝えたい」

といった夢を抱いたことにより、

 

前向きさを取り戻し、

この世を去る瞬間まで

命を燃やして生きられたという

ケースを聞いたこともあります。

 

いくつになっても、

どのような状況の人であっても、

夢を見ることは

十分に可能なのです。

 

 

・・・何だか、

勇気が湧いてきますね😊

 

フランクル博士の

「態度価値」を想起します。

 

 

野口さんは、

自分なりの「夢」を考える際、

同時に

「こうあってほしい社会」

を思い描くことも大切だといいます。

 

 

僕は、

夢に向かって行動することと、

あってほしい社会の

実現に向かって行動することは

切り離せないと考えています。

 

この本ではずっと、

自分らしく、幸せな人生を

送るためには、

 

他者の価値観や

評価軸から離れて

 

自分一人で

アイデンティティを築き、

自分自身で本当にやりたいこと、

ミッション、夢を見出し、

 

そこに向けて

新たな一歩を

踏み出す必要があると

お話ししてきました。

 

ただ、単に

自分の好きなことだけを考えて

好きなこと、

得意なことをやっていても、

いつか行き詰まるときが来ます。

 

人が自分一人だけで

得られる幸せ、

自分のことだけを考えて

得られる幸せには

限界があるからです。

 

 

私は、

自分の好きなことだけを

やっていても、

それはそれで、

悪くないような気がしますが、

 

たしかに、

その幸せには限界がありますね(^^;

 

 

一方で、

自分が楽しんで

やっていることによって、

ほかの人が幸せになり、

 

少しずつでも

「自分がこうあってほしい社会」

に近づいていると実感できれば、

 

より大きな幸せを

得ることができるはずです。

 

マズローが提唱する

自己実現においても、

 

「自己=自分のため」と

「利他=他者のため」を

両方満たすことが大事だと

考えられています。

 

 

まず、

自分を満たすことが先決ですが、

 

他者を満たすこと、

すなわち、

「自分がこうあってほしい社会」

に少しでも貢献することができれば、

 

「幸せ」は、

より大きくなりますね(^^)

 

 

また、

やりたいことや

自分自身の夢と

「こうあってほしい社会」

を常にセットで考えることは、

 

やりたいことや夢に

自分なりの意味づけを

することでもあります。

 

どんなにやりたいこと、

やりがいのあることであっても、

 

それをやる自分なりの意味を

見出せなければ、

 

一つの夢や目標を

達成した段階で満足し、

あるいは燃え尽き、

 

次の目標を

見つけることができず、

自分がどこに向かっていけばいいのか

わからなくなり、

宙ぶらりんになって

しまうかもしれません。

 

 

たしかに、

「意味づけ」

って大事だと思います。

 

 

しかし、

やりたいことや夢に取り組むことを、

「こうあってほしい社会」

の実現に近づくための

過程・手段だと捉えることが

できるようになると、

 

たとえ一つの夢や目標を達成しても、

すぐに新たな夢や目標を

見つけることができ、

モチベーションも

意地しやすくなるでしょう。

 

もっと早くに

「自分が宇宙に行くのは、

こうありたい自分、

こうあってほしい社会に

少しでも近づくためだ」

という意味づけができていたら、

 

僕自身、

あんなに長く苦しむこともなく、

次の目標が見つかったかも

しれません。

 

 

自分の夢は、

自分を超えた大きなものに

繋がっていると考えると、

 

たとえ目標を達成したとしても、

燃え尽きることはないかもしれません。

 

その夢は、

「これで終わり」

というものではなく、

一生かけて追いかけていくような

ものですから(^^)

 

 

では、

野口さんが考える、

「夢」「こうあってほしい社会」

とは何なのでしょうか。

 

 

僕が思い描く

「こうあってほしい社会」は、

 

人種や差別、

障がいの有無などによる

差別がなく、

 

誰もがストレスなく、

自分らしく暮らしていける

平等な社会です。

 

そのベースになっているのは、

宇宙から地球を見た経験です。

 

一人ひとりの

命の集合体ともいえる地球を

外から眺めたとき、

 

僕は、

「地球が自分のふるさとである」

「自分は地球で生き、

地球で死んでいくのだ」

「自分が最終的に帰属する場所は

地球なのだ」

と実感しました。

 

そして、

「この美しい地球を守りたい」

「もっと、

一人ひとりが暮らしやすい

地球にしたい」

と思うようになりました。

 

 

素敵な志ですね~。

 

「誰もがストレスなく、

自分らしく暮らしていける平等な社会」

の実現。

 

共感します😊

 

 

・・・ちなみに、

 

私の今のところの、

「夢」ですが・・・

 

このブログの

タイトルでもあるのですが、

 

「心ゆたかに生きること」

 

まずは、自分が心ゆたかに生きる、

そして、

読んでくださる方が、

心ゆたかに生きられるように、

ブログを通じて、少しでも貢献できればと

考えています(^^;

 

それと、

仕事においては、

 

「あらゆる人が、自分らしく活躍できる、

職場環境づくり」

 

ちょっと抽象的なのですが、

究極的には、やっぱりこれを目指したい!

 

自分の持ち場で、頑張ります😊

 

 

 

**********************************

 

 

 

長くなりましたが(^^;

 

以上、

3回にわたって、

 

宇宙飛行士 野口聡一さんの本、

どう生きるか つらかったときの話をしよう

 

 

から、私の心に響いた箇所を、

紹介・解説してきました。

 

あまり取り上げませんでしたが、

マズローの

「欲求5段階説」

「自己実現」

に関しても、

本書には、とてもわかりやすく

述べられていますので、

興味のある方は、是非ご一読ください。

 

「後悔のない人生をおくりたい」

「自分らしく生きたい」

 

と思う、すべての人におすすめします!

 

 

 

***********************************

 

 

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました😊

 

次回は別の本を紹介する予定です(^^;

 

 

 

***********************************

 

 

 

おまけ(^^;

 

久々の福岡出張、

 

櫛田神社、ちら見。

 

 

 

 

 

 

巨大山笠が展示されていました!

 

 

 

春吉橋から、中洲を臨む。

 

この後、呼子のイカや、

ごま鯖をいただきましたが、

うまかったです😊

 

 

 

 

最近、オットマンの下がお気に入りです😸

(動かせない(^^;)

 

 

 

 

(笑)

 

 

ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

台風による大雨の被害、

皆様の地区は大丈夫でしょうか。

 

宇宙飛行士 野口聡一さんの本、

どう生きるか つらかったときの話をしよう

 

 

の内容を紹介・解説しております。

 

今回は、

前回のブログの内容を、

もう少し深堀りするような形で、

解説をいたします(^^;

 

本書から引用します。

 

 

僕たちは、

子どものころには

学校という組織の中で、

 

大人になってからは

会社という組織の中で、

社会的な生き物になるよう

教育されています。

 

常に、

他者との関係性によって

自分を位置づけ、

 

他者から与えられた

目標に応えることを

求められ、

 

他者と比較され

評価され続け、

 

いつしか自分でも、

自分自身を相対的に

評価するようになります。

 

多くの人は、

他者の目の中に

映っている姿を見て、

 

自分がどのような人間なのかを

認識し、

自分の価値や存在意義を

確認し、

他者から与えられた目標を

こなすことで

精神的な安定を得ているのです。

 

 

そうですね・・・

 

人間は、やはり社会的な生き物ですので、

他者との関係性の中で自分を位置づけ、

それによって、安定を得るというのは、

現実、あると思います。

 

「個」を貫くということは、

よほど自分を持っていて、

強い人でないと、

なかなかできないわけであって(^^;

 

 

「一生懸命仕事に取り組み、

成果を上げる」

「大会で優勝する」

「賞をとる」・・・。

 

こうした目標の大半は、

他者から与えられたものです。

 

他者から与えられた目標を

こなしているとき、

 

その競技や仕事が

好きだという思いと同時に、

 

「他者から評価されたい」

という強い欲望も

あるはずです。

 

 

・・・正直、ありますね(^^;

 

この本には、

マズローの欲求5段階説が、

詳しく紹介されていますが、

 

その5段階の中の、

「承認欲求」というやつですね。

 

やっぱり、

人から評価されたり認められれば、

嬉しいというのは、

まぎれもない事実であります。

(少なくとも私は(^^;)

 

 

そして、

他者から与えられた

目標や評価は、

他者があなたの前に

ぶらさげている

ニンジンであるともいえます。

 

もちろん、

他者がぶら下げた

ニンジンを追いかける行為も

無駄ではありません。

 

社会の中で生きている

僕たちが

自分のアイデンティティを

築くうえで、

 

「他者から必要とされている」

 

「他者から価値がある存在だと

認められている」

 

「社会の中に

自分の居場所がある」

 

と感じることは、

非常に重要です。

 

 

そうですね~。

 

他者から与えられた目標や評価は、

他者がぶらさげた「ニンジン」というのは、

ずいぶん辛辣な表現ですが(^^;

 

でも、たとえ、

ぶらさげられた「ニンジン」だとしても、

 

やっぱり、他者から必要とされたり、

認められたり、

居場所を感じられるというのは、

大切ですし、

自信にもつながると思います。

 

 

また、

ニンジンを追いかけて

何かに打ち込み

努力を重ねた時間は

尊いものであり、

 

そこで経験したこと、

身につけたものは、

必ず力になるはずです。

 

 

ニンジンを追いかけて、

何かに打ち込んでみる経験は、

 

決して無駄にはならず、

その後の人生の糧になると思います。

 

特に若い頃には(^^;

 

 

でも、

他者から与えられた

目標に追われ、

 

他者の評価や

他者との関係性だけをもとに

自分のアイデンティティを

築いてしまうと、

 

自分が本当に

達成したいことを

自分で見出すこと、

 

自分のアイデンティティを

自分一人で築くことが

難しくなります。

 

すると、

他者からの評価や目標、

他者との関係性、

他者から与えられた役割などが

失われたとき、

 

自分のアイデンティティや

目標を見失い、

寂寥感や喪失感を

抱くことになります。

 

 

そうなんです。

 

他者の評価や

他者との関係性「だけ」をもとに

自分のアイデンティティを

築いてしまうと、

 

つまり、

自分と向き合うことをしないと、

 

自分を見失ってしまうんですね(^^;

 

他者の評価や関係性は、

移ろいやすく、変化します。

 

相手の価値観にもよるし、

いい時も悪い時も、あるわけです。

 

組織では、世代交代の波も

必ず押し寄せます。

 

もちろん、

他者の評価や良好な関係性も、

あるに越したことはありませんし、

大切なことではありますが、

 

ただし、

それだけに「依存」していると、

いずれ、行き詰まってしまうんですね。

 

 

だからこそ僕は、

みなさんに、

自分のアイデンティティや、

どう生きるかの

方向性や目標を

他者に決めさせず、

 

追いかけるべきニンジンを

自分で作ってほしいのです。

 

自分がどう生きれば

幸せでいられるか。

 

その答えは必ず、

自分の中にあるはずです。

 

 

ニンジンを自分で作る・・・

 

特に、いろいろな経験を重ねてきた、

人生の中盤以降は、

 

追いかけるべきニンジンを

自分で作る必要がでてくると思います。

 

そのニンジンとは、

言い換えれば、

 

「自分がどう生きれば

幸せでいられるか」

 

ということですね(^^)

 

その答えは、

自分の中にあるはず、

なのですが、

 

では、いったい、

どうすればそれは見つかるのか?

 

 

それを見出す手がかりとなるのは、

 

 

・自分は何が好きか

・自分には何ができるか

・自分は何を大事にしているか

 

 

の3つである、

 

そして、

自分一人で自分のアイデンティティを

築くためには、

 

次の3つのステップが

必要だということです。

 

 

ステップ1

「自分の価値と存在意義」

を自分で決める

 

ステップ2

自分の棚卸しをし、

最後に残るものを見極める

 

ステップ3

これまでの選択、

人生に意味づけをする

 

 

・・・なるほどです。

 

それぞれのステップに関しては、

本書に詳しく述べられていますので、

 

興味のある方は、

是非、本書をお読みください!

 

なお、

自分で作る「ニンジン」というのは、

本書の後半部分では、

「夢」という形で出てくるのですが、

 

では、

野口聡一さんの考える

「夢」とはいったいどんなことなのでしょうか。

 

・・・次回、

紹介させていただきますね(^^;

 

 

 

********************************

 

 

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました😊

 

次回に続きます・・・

 

 

 

********************************

 

 

 

おまけ写真集(^^;

 

久しぶりに宮音(みやお)くん登場です。

 

 

夏は暑いせいか、

このポーズが多くなります😸

 

 

 

おっぴろげ~

 

 

 

飛んでます!

 

いつも笑かせてくれて有り難う😊

 

 

ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

今回は、私も参加させていただきました、

シギさんの「真夏の夜の大人のBOOKカフェ」

のリブログをさせていただきます!

 

主催者のシギさんのお人柄のせいか、

参加者の皆さんは、あたたかい方ばかりで、

終始、和やかで自由な雰囲気の読書会でした😊

 

毎月開催されるようですので、

興味のある方は、是非、お気軽に参加してみてください。

(聞くだけ参加もありですよ)

 

本好きの方はもちろんのこと、

そうでもない方や、

安心、安全の場で癒されたい方にも・・・

 

おすすめします!

 

 

ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

首都圏は、ゲリラ豪雨に

悩まされておりますが💦

皆さんの地域はいかがですか。

 

今回、ご紹介させていただくのは、

宇宙飛行士 野口聡一さんの本、

 

どう生きるか つらかったときの話をしよう

 

 

野口聡一さんといえば、

 

国際宇宙ステーション(ISS)

からのTV中継で、

ユーモアも交えながら

余裕で振る舞うお姿を拝見したりして、

 

「うわっ、

肝が据わったすごい人だなあ~」

という印象がありましたが、

 

そんな野口聡一さんが、

「どう生きるか、つらかった」

時があるという・・・

 

「はたして、

どんなことで悩まれたんだろう?」

 

興味が湧き、

さっそく、拝読させていただきました。

 

 

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宇宙飛行士といえば、

「地球は青かった」という

ガガーリンのセリフがありますが、

 

宇宙に行くと、

何か人生観が変わるような、

神秘体験をするのではないか、

 

そして、いわば、

「さとり」のような

境地になるのではないかと、

私は勝手に想像していました(^^;

 

本書にも引用されていますが、

立花隆さんの名著、

「宇宙からの帰還」では、

そのような体験談が

紹介されているようです。

 

(ちなみに「宇宙からの帰還」

は私は未読なのですが、白石一文さんの小説

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け(下)

に、とても興味深い考察が述べられています)

 

しかし、

野口聡一さんは

そんな境地には達しなかった(^^;

 

もちろん、

宇宙に行ったことは、

何ものにも代えがたい

素晴らしい体験だったようですが、

 

それだけでは、

「人生観が変わる」

ということはなかったのです。

 

むしろ、

2回目のフライトの後には、

大きな苦しみを抱えることになります。

 

 

苦しみの大きな原因の一つは、

 

それまで寝ても覚めても

ずっと頭の中にあった

「宇宙でのミッション達成」

というプレッシャー(重石)が取れ、

 

今後自分がどこへ向かって

いけばいいのか、

方向感を失ってしまったことに

ありました。

 

また、

他の宇宙飛行士が

次々に脚光を浴び、

自分が打ち立てた記録が

更新されていく中で、

 

「自分はもう必要とされていない」

「自分には価値がない」

と感じ、

 

「あれだけ夢中になっていたことは

一体何だったのか」

 

「それに価値がないとすると、

自分の存在意義は何なのか」

 

という思いに

さいなまれるようになり、

何もやる気が

起きなくなってしまったのです。

 

苦しみは、

40代半ばから50代半ばまで、

約10年続きました。

 

寂寥感や喪失感を抱えた

この10年間は、

 

僕にとって

「つらいことだらけの時代」

でした。

 

当時の僕は、

おそらく宇宙一暗い

宇宙飛行士だったのではないかと

思います。

 

 

ううっ、

宇宙一暗い宇宙飛行士とは、

よほど辛かったんですね。

 

何もやる気が起きなくなった・・・

つまり、

「燃え尽き症候群」に

なってしまったんですね。

 

 

もっとも、僕は、

燃え尽きること自体は

決して悪いことではないと

思っています。

 

燃え尽きるのは、

何かの目標に向けて

自分が持っている能力を

全部使い果たしたということ、

何かに全力を注いだと

いうことであり、

 

それはとても

幸せな事でもあると

思うからです。

 

 

そうですね・・・

 

ふつう、そこまで

全力で打ち込めるものは、

なかなか、ないですから。

 

 

ただ、大事なのは、

燃え尽きた先で

どうするかです。

 

ずっと燃え尽きたままでいるのか、

新しい目標を探して

立ち上がっていくのか。

 

そして、

何か大きなことを

成し遂げると、

同じレベルのことは

次の目標にはなりづらく、

 

新たな目標を見つけることが

難しくなるのはたしかです。

 

 

たしかに・・・

 

オリンピックで金メダルを取った選手も、

同じ心境になるかもしれません。

 

どうやって、

新たな目標を見出すのか。

 

野口聡一さんも、

いろいろと試行錯誤しますが、

なかなか見つけられなかったようです。

 

10年もの長きにわたり、

苦しみ続けます・・・

 

そして、

「当事者研究」に関わったりしながら、

自分自身としっかり向き合う中で、

 

ようやく気づきを得ます(^^)

 

それは・・・

 

 

「他者の価値観や

評価を軸に、

 

『自分はどういう人間なのか』

という

アイデンティティを築いたり、

 

他者と自分を比べて

一喜一憂したり、

 

他者から与えられた目標ばかりを

追いかけたりしているうちは、

 

人は本当の意味では、

幸せになれない」

 

 

 

「自分らしい、

充実した人生を送るためには、

 

自分としっかり向き合い、

自分一人でアイデンティティを築き、

 

どう生きるのかの方向性や目標、

果たすべきミッションを

自分で決めなければならない」

 

 

 

「自分がどう生きれば

幸せでいられるか、

 

その答えは自分の中にあり、

自分の足の向くほうへ

歩いていけばいい」

 

 

・「他人軸」ではなく「自分軸」。

 

・どう生きるのかは、

自分としっかり向き合い、自分で決める。

 

・幸せの答えは自分の中にある。

 

言葉にしてまとめると、

意外と、あっさりした感じですが、

 

10年間、

野口聡一さんが苦しみながらも、

得た気づき。

 

深いし、示唆に富みます(^^)

 

 

・・・次回、

もう少し深堀りしていきますね(^^;

 

 

 

********************************

 

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました(^^)

 

次回に続きます(^^;

 

 

********************************

 

 

 

ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

遠藤周作さんの岩波文庫「新刊」

(新作ではありません)

 

遠藤周作短篇集

 

 

を紹介・解説しています(^^)

 

この本には、

全部で15の短編小説やエッセーが、

掲載されています。

 

前回は、

遠藤周作さんの「父親」を

投影したと思われる短編小説、

「船を見に行こう」

を取り上げましたが、

 

今回は、

「母親」に関するエッセー、

「母と私」

を取り上げたいと思います。

 

私は、別のエッセー集などでも、

何度か読んだことのある内容ですが、

 

遠藤周作さんのお母様は、

いろいろな作品に

色濃く投影されているとともに、

 

作家になるきっかけを

与えてくれた人でもあります。

 

 

私の記憶している母は

非常な勉強家で、

一日に四、五時間は

絶えずヴァイオリンの練習をし、

 

冬の寒い時など

ヴァイオリンの糸で指が破れ、

ピッピと血がとび散ったのを

見たことがある。

 

 

お母様は、

今でいう芸大で、

ヴァイオリンを学んだこともある、

音楽家だったんですね。

 

血が飛び散るまでとは、

頭が下がりますが、

 

いわゆる、

「烈しい」タイプの女性だったようです。

 

 

ところが、

そういう母の息子でいながら

私は子供のころから

ぐうたらで、

自分から動くことが

嫌いだった。

 

そのせいか犬や猫が好きで

飼っていた。

 

それは動物の方が

動いてくれるからという

無精たらしい理由からである。

 

 

「動物の方が動いてくれるから」

というのは笑えますが、

 

実際は、両親が不仲で、

その辛さを紛らわすために、

動物に語りかけていたということも

あるようです。

(そのエピソードが、

他のエッセ―によく出てきます)

 

 

そういう調子なので、

小学校も中学も不成績で、

 

周囲の者や親戚の人たちから

馬鹿にされるばかりか、

学校の先生からも

馬鹿あつかいを受けて、

 

自分でも俺は

ほんとに馬鹿ではないかという

劣等感に悩まされた。

 

 

これは多分に

謙遜もあるような気がしますが、

 

ただ、実際に、

お兄さん(将来東大に行く)が

超優秀だったため、

比較されて苦しんでいたのは

事実のようですね。

 

 

そうした時に、母は、

 

「お前には

一つだけいいところがある。

 

それは文章を書いたり、

話をするのが上手だから、

小説家になったらいい」

 

と、言ってくれた。

 

とにかく、

算術はからっきし出来ないし、

他の学科もさんざんだったが、

 

小説というのか

童話というのか、

そんなものを書いて母に見せると

褒めてくれるので、

 

それを真にうけて、

大きくなったら小説家になろう

という気持ちを、

その頃から持つようになったのだが、

 

―それだから

小説家になったのでもない―

もし、その当時、

母が他の人と一緒になって、

私を叱ったり馬鹿にしていたら、

 

私という人間は

きっとグレてしまって、

現在どうなっていたか

わからないという気がする。

 

母が私の一点だけを

認めて褒め、

 

今は他の人たちが

お前のことを

馬鹿にしているけれど、

 

やがては自分の好きなことで、

人生に立ちむかえるだろうと

言ってくれたことが、

 

私にとっては強い頼りと

なったと言える。

 

実際、

小説家となった今日、

 

あの時母がいなかったら、

小説家にならなかったに

違いないと思う。

 

 

そうですね・・・

 

やっぱり、

親や、重要な大人が、

その子の好きなことや、

得意なことを見出してあげて、

 

それを認めて、褒め、

背中を押してくれるということは、

 

その子が人生の荒波を

乗り越えていくうえで、

とても心強い支えになると思います。

 

ここでポイントになるのは、

あくまで、

その子が認めてほしいことに対して、

背中を押すということです。

 

アドラー心理学では、

よく「褒めてはいけない」

と言われます。

 

アドラー心理学は、

私も大好きで、

 

有名な「嫌われる勇気」も、

過去ブログでかなり詳しく、

紹介させていただいたことも

あるのですが、

 

嫌われる勇気 岸見一郎・古賀史健

 

(よかったらご参照ください)

 

「褒めてはいけない」

とは、

どういうことなのでしょうか。

 

私なりの解釈ですが、

 

親などの立場の上の人が、

子供や下の人を、

「操作」(コントロール)しようとして、

「褒める」のはよくない。

のだと考えます。

 

たとえば、

親が子供に勉強をさせようと、

コントロールしようとする意図で、

テストの点が高かったときだけ、

「すごいね~」と褒める。

 

これだと、子供は、

操作されようとしていることを

見抜きますし、

「テストの高得点をとらないと、

わたしは愛されないんだ・・・」

と思ってしまうわけです。

 

そうではなく、

もし、子供が、

「見て見て!100点取ったよ!」

と自ら言ってきた場合は、

「うわっ、すごいね~」と、

大いに褒めてあげればいいのです。

 

他のケースだと、

たとえば、

「見て見て!逆上がりできたよ」

と自分からいってきたら、

「すごいね~」と褒めてあげる。

 

ここで、

「すごいね~」といわずに、

いわゆるアドラー心理学的に、

「私も嬉しいよ~」というだけだと、

ちょっと不自然でもありますので(^^;

 

親や、社会通念としての

価値観を押し付け、

コントロールするために

「褒める」のではなく、

 

その子の価値観で、

その子が認めてほしいことは

大いに「褒める」

そして、

「背中を押してあげる」

 

大切なことだと思います。

 

これは、子供だけでなく、

大人同士でも同じですね😊

 

 

 

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ちょっとアドラー心理学に

脱線した感じがありますが・・・

 

戻りまして(^^;

 

遠藤周作短篇集

 

内容に関しては、

ネタバレにもなりますので、

これくらいにしておきますね。

 

15の短編小説やエッセーは、

遠藤周作さんの思想や、

長編小説の背景を知るうえでも、

バランスよく選定されていると感じます。

 

ファンの方が、

久々に読み返すのはもちろんのこと、

 

遠藤周作さんの作品に

あまりなじみのない方にも、

おすすめいたします!

 

 

 

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最後までお読みくださいまして、

有り難うございました😊

 

次回は、別の本を紹介する予定です(^^;

 

 

 

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おまけ写真集(^^;

 

 

 

サルスベリの木、

酷暑の中、

燃えるように花を咲かせています(^^)

 

 

 

横浜みなとみらいの、

ランドマークタワー内、

ドラクエのイベントをやっていました(^^)

 

今日は、カウンセラー逐語記録の検討会、

何とかやり遂げました(^^;