なぜ、アイデアが出ないのかを明らかにしていきます!
この記事だけで人生変わります!
【小説】何もない俺の間違った努力
少し落ちついて顔を上げると御神が微笑んでいた。
「今の気持ちはどうですか?」
「感じたことのない自分がいます」
「何か考えるときは今の素敵な状態を作ってから考えてくださいね」
素敵なという言葉が強く森田の心に響く。
「自分にできるビジネスを考えることができないと悩んでるそうですね」
「はい」
「森田さんは、接客や営業経験はありますか?」
「ありません」
「普段、誰かに相談されて頼られるタイプですか?」
「部下が数人いるので、それなりには」
「部下から仕事以外の相談は受けますか?」
「いいえ」
「誰か成功しているビジネスの師匠に直接指導をあおいでいますか?」
「いいえ」
「では、森田さんはアイデアを思いつかなくて当然です。
アイデアを出す前に身に着けなければならないことをすべてやっていないんです」
森田は声も出ず息を飲むことしかできなかった。
「絶対結果が出ない方法でアイデアを出そうとしていたのに、それに気づかず自分の能力のせいと思っていたんです。
怖いでしょ」
うふふ
と御神が笑う。
「方法を間違えていること」と「才能がない」というのは同じことではないのかという考えが頭の中を走って口に出す前に消えた。
森田の心は先程からの揺さぶりで瀕死の状態になっていて、思考を維持できなかったのだ。
僅かな反抗心で奮い立たせ、少し反撃を試みる。
「部下にプライベートを相談されることはこの時代に必要なんですか?
アイデアを出すことと何の関係があるんでしょうか?」
「相手の困ったことを相手が喜ぶ形で解決することが商売の基本です。
まわりに困ったことを相談されることが多い性格というのは、それだけで武器になります。
例えば、思わず『ググれ!』と言いたくなるシチュエーションがあったとしましょう。
このシチュエーションを相手が喜ぶ形に変えてみます。
森田さんは何か思いつきますか?」
森田は少し考え、味わったことのないタイプの頭痛がしただけで終わった。
「…分かりません」
「ここで一番やってはいけないことは、話を聞かずググれと言って説教することです」
森田は十朱久雄という一人の部下の顔が思い浮かんだ。
いつも何を言っているのかイマイチ分からず、入社してすでに3年にもなるのに新人のような質問をしてくるので、どれぐらい調べたのかと説教してしまった。
「この説教は、ただの自己満足しか生まず、せっかくのビジネスチャンスを潰してしまっています。
まず、困っていることを聞き出す力が必要です。
なぜ、ネットで調べれば分かりそうな言葉を聞いてきたのか。
森田さんとコミュニケーションを取りたくてキッカケにしたかったのかもしれません。
相手が女性なら、分からなくて辛かったという話を聞いて欲しいだけかもしれません。
調べたけど、出てきたサイトの説明がさっぱり分からなかったのかもしれません。
なんとなく覚えていることを調べたくて、検索ワードが見つからないのかもしれません。
聞き出すには、相手に信頼してもらい、安心してもらわないといけません。
信用と安心がないときに出てくる内容はたいていズレています。
本人も無自覚でズレているので、ズレた内容をもとにすると答えもズレて相手に恨みが残ります」
なんて面倒なんだ、と森田はうんざりする。
「でも、そんなことしなくても、ネットを使ってアイデアで売れている人もいますよね」
「森田さんは、今、売れそうな確信があって、温めているアイデアはありますか?
それがないから悩んでいるのではないんですか?
特殊な数字感覚や、まだ開発されていない市場を見つけ出す嗅覚がないから悩んでいるのではないんですか?
そういったものを持っていないなら、人に磨いてもらうしなかないんです」
美人の前でカッコつけたい気持ちが僅かな反抗心を駆り立てていたが、粉々になって散っていった。
「では、ググれに戻りましょう。
困っている内容を確認したら、相手が喜ぶ方法はなんでしょうか?
理由にもよりますが、たいていは代わりに調べて、相手が理解できる形に変えて説明してあげることです」
御神は森田の答えを待たずに答えを明かした。
森田の頭はさらにズキズキと痛む。
使ったことのない脳の領域がかき回されている感じがする。
「そういう小さな相手が喜ぶことを重ねていくのが信用につながります。
困ったことが起きたらあの人と頼られるようになり、信頼と安心を持ってもらうことで、聞き出す力が上がり、もっと大きなことを任せられるようになります。
これが先出しです。
サラリーマンをやっていると結果を出し、社内評価を上げることが大事になってきますが、自分で仕事をするなら、そういったことから離れた思考を育てなければなりません」
「自分のやりたいことや自分の仕事に結びつきそうにないこともやらないといけないんですか?」
「大事なのは、困ったことを相談してもらえる関係性を作っていくこと。
困ったことに相手が喜ぶ解決策を提案できるようになること。
出てきた解決策をやってみること。
やりたくない解決策なら、喜んでやってくれる人を紹介できるように人物ストックを作っておくこと。
解決策が思いつかなったときに、そっかと受け止め、説教をしない。
この先出しから、やりたいことを見つけていくんです」
「相手のためを思っているのに、説教ってそんなに悪いことですか?」
「悪いです。
信頼を作った後ならともかく、説教しかしない相手には、二度と相談しません。
一発で関係が破綻します。
そして、説教したくなる内容というのは、高額商品にできるチャンスが眠っていたりするんです。
検索することが苦手な人に、検索代行サービスや検索が簡単にできるようになるコツを教える講座を案内できますよね。
アイデアはこうやって作るんです」
森田の頭痛はめまいも引き起こす。
起業し、圧倒的な才能を見せつけて一人勝ちするイメージが、一瞬で泥臭い作業へと変わっていく。
相手が喜ぶことをやり続けるというのは、なんだか相手の奴隷になるみたいだ。
「どうして、説教が魅力的に見えて、相手が喜ぶことをしてあげることが苦痛に見えるのだと思いますか?」
御神はうふふと笑う。
「セルフイメージ変えませんか?」
続き
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