私は外国人には「さん(-san)」は付けない方がよいと思います。 | 「英語が話せるようになる本当の勉強法」のブログ

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日本人同士は、通常「さん」を付けて呼び合います。

 

「佐藤さん!」

「田中さん!」

 

仕事では、余程フランクな間柄でない限り「さん」を付けないことはない位です。

 

少し前までは、例えば40代のベテランが20歳の新入社員を、

「おい、佐藤!」などと呼び捨てにすることもありましたが、

最近は性別や年齢、肩書きで対応を変えることが良くないという考えが主流になっており、

どんな相手でも呼び方を統一するという傾向があります。

 

上司に対しても、「鈴木部長!」ではなく、「鈴木さん!」と呼ぶなどです。

 

 

さて、今日の本題です。

 

日本人同士は、殆どの場合に「さん」を付けて呼び合います。

 

それでは、外国人にも「さん(-san)」を付けて呼びますか?

 

国による違いもあるかもしれませんので、ここではアメリカ人を呼ぶ場合について考えます。

 

 

私はこれまで、多くのアメリカ企業との協業プロジェクトに携わってきました。

 

約30年、アメリカの様々なIT企業と仕事をしています。

例えば、大型コンピュータメーカー、ソフトウェア会社、通信機器メーカーなど数十社です。

 

チームで仕事をしますので、多くの日本人と一緒に仕事をしています。

 

多くの日本人が、アメリカ人を呼ぶ場合には「-san」を付けています

対面の会話、メールの両方共です。

 

例えば、

"John-san, how are you doing?"

"Paul-san, you look nice today!"

このようにです。

 

これに対して、私はアメリカ人やその他の国も含めた外国人には「-san」は付けません

私のように付けない方が、少数派かもしれません。

 

私が「-san」を付けない第一の理由は、アメリカ人はこれまでの生活のなかで「san」を付ける習慣がなく、彼らは「-san」を付けてもらっても「嬉しい」とは感じないであろうと考えるからです。


日本人は、「さん」を付けて呼ばれることを期待しています。

「さん」を付けて呼ばれると安心しますが、特に仲が良くない人から呼び捨てにされるとあまり気持ちは良くありません。

 

それに対してアメリカ人は、「-san」を付けないで呼ばれても全く不快は感じません。

 

アメリカ人は、年上に対してでも、

"Hey, John!"

などと、ある意味 ”呼び捨て” でOKの文化です。

 

日本文化を良く知っているアメリカ人は「san」を付けて呼ばれると、

「敬意と親しみを込めて"-san"を付けてくれているのだな。」

と思う場合もあるかもしれません。

 

しかし、日本文化を知らないアメリカ人には、「san」を付けられても何のことが分からないはずです。

 

また、日本語の「さん」の発音は、「san」ではなくどちらかというと「sun」です。

 

"John-sun"

と呼ばれた日本に慣れていないアメリカ人のJohnは、

「”ジョン太陽(John sun)” って何?」

と思っているかもしれません。

 

私はアメリカ人が「”san” を付けられると心地よい」とは思わないと考えますので、外国人には基本的には「さん」を付けずに呼ぶようにしています。

 

アメリカ人と英語で会話している中で「san」を付ける必要は無いですし、「san」を付けることは、日本文化の押付けともいえると思うからです。

 

 

もう一つ、アメリカ人に「san」を付けない方が良いと改めて思ったことがありました。

 

それは、アメリカ企業との電話会議で起こりました。

 

こちら日本側には日本人が数人いて、アメリカ企業と電話会議をしていました。

 

会議の途中で、アメリカ側との議論を一時中断させて日本側で日本人同士が日本語で内輪の相談をする場面がありました。

 

3分ほど経過してその相談が終わり、アメリカ側の "Rick" を呼ぶために、日本人の一人「Aさん」がマイクに向かって

言いました。

 

"Rick-san!"

 

アメリカ側の反応がありません。

Aさんは再び、少し声を大きく言いました。

 

"Rick-san!"

 

反応がありません。

もう一度

 

"Rick-san?"

 

ここで私は気が付きました。

英語が通じていないのです。

 

Aさんは、カタカナ発音「リックサン!」と言っています。

 

"Rick" の "R" の発音が "L" のようになっています。

「サン」も "san" ではなく "sun" です。

 

また、Lickでもなくその後に"u(う)" の発音が入って "Licku" です。

 

つまり、Aさんは "Rick-san" ではなく、

"Likku sun!"

と言っていたのです。

 

 

 

Rickの発音が正しくないことに加えて、”余計な” 「-sun」付いて訳が分からなくなっている状況です。

 

 

すかさず私が

"Hey, Rick!"

と呼び、

 

Rickが直ぐに

"Yeah?"

と返事をしてくれました。

 

このことも理由となり、アメリカ人が特に求めていない「san」は付けないことに私は決めています。

 

勿論「日本では外国人にもsanを付けるのが普通」と考えているアメリカ人もいる可能性があるとも思いますので、皆さんそれぞれのお考えで対応して下さい。