最近のレコ活動④ 平日に新宿に行ったんだが... | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

(前回のつづき)

前回の投稿を書きながら思い出しましたよ。これは平日(月曜日)に休みが取れたので、いつもは混雑していてなかなか入り辛い店に行こうと、新宿D店巡りをしたときの話でした。特に1F路面店…正式な名前は新宿ロック○○店(正式には知らない)に行きたかったんですよ。

 

ブログにUPすることを考えてなかったので、以前撮った写真で…(この店の正式名称を知らず)

 

あぁ、Power & the Glory =金を振り回して強引にレア盤を入手…と言っても現金はないので、取り合えずカードで購入し、引き落としまでに無理矢理口座に金を用意するという、破滅的手法。どうにもならない場合は、レジにて

 

「お支払いは何回ですか?」

「…リボでお願いします…」

 

と小声でレジのおねぇさんに伝えるつもり(涙)。でもそもそもレコを買うのにリボって可能なのか?

 

…のはずが、体に流れる安レコ好きの血には逆らえず(トホホ)。

 

入店すればやっぱり平日昼間は人も少なく、心置きなく下段の安レコ(ROCK棚)を掘り散らかしましたw(前回の投稿の3枚がそれ…まぁどこにでもあると言えば、どこにでもあるレコ達ですが)。土日に行くと、私のようなオッサン+20~30代の若い衆+外国人買い付け部隊&ツアー客+女掘り師(大抵一人で掘ってる)…と物凄い混雑なので、ここぞとばかりに。

 

 

前回の3枚に続いて引き抜いたのが…

 

Bosco Delrey – Everybody Wah ( Downtown MAD-128-1) US LP インナー・スリーブ シュリンク 2012年 100円

 

何やろこれ?初めて見ました。ジャケからして2000年以降の代物だろうけど。自分は1990年以降の音楽がほぼ分かっていないので、普通はこの手の新し目のレコには手を出さないのですが…ひょっとして自分がハマるかも?と根拠のない安レコ掘り師の勘が働き、恒例のレジ検盤後購入と(ジャケ&盤ともに美品でした…という事は、前の持ち主はこれを気に入らなくて、あまりプレイせず?)。

 

帰宅中の電車内で調べてみると (@Discogs by スマホ ) …

 

Bosco Delrey… Electric Pop, Hip Hop, Alternative 界隈の才人&プロデューサーらしく、1人多重録音した1stアルバムらしい。ネットで調べても、日本人が書いた記事が一切見つからない。日本でも無名のようだ。

 

家に帰って早速聴いてみると…

 

 

ウ~ム…A面出だしは2010年代の Velvet & nico のようだと嬉しくなるも、B面に移れば本領発揮のエレクトロ・ポップ、ヒップホップ、アバンギャルド…的な味わい。Hereticさんのブログで日々勉強してるんだがな…(笑)。嫌悪する程悪くはないも、その内売ってしまう1枚か?(完!)

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆     

 

 

他にもないか?と捜索を続行すれば、数か月前は通常棚にあったこれを見つける:

 

Fargo – I See It Now ( RCA Victor LSP - 4178 ) US LP カンパニー・スリーブ 1969年 200円

 

3ヶ月ぐらい前に一度これを通常棚で見かけたんですよ。ジャケがサイケっぽいし、値段も680円くらいでお手頃だったし。そのときレジにて試聴させてもらったら、ブルージー&ヘヴィ的な要素もなかったので華麗にスルー。そして再会を果たしたのが、下段の安レコの群れの中と。200円なら罪にならんでしょうと、レジにて検盤。キズなしを確認してご購入と。

 

もちろんガイド本とかに載ってない1枚なので何なのかは知りませんが、帰宅後早速聴いてみれば…

 

 

元々 "The Tuesday Club" という名でPhilipsで7”(1967年)1枚をリリースしていた2人組( John Viney & Tony Decker )が、RCAに移籍後名前を Fargo に変えリリースした唯一のアルバムらしい。サイケとして聴けば物足らないですが、ソフト・ロック として聴けばなかなかの出来。全11曲中8曲が自作の、オリジナル盤と思われる200円盤。感動までは行かぬとも、この値段ならの満足の1枚(完!)。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆     

 

 

 

下段から100円レコ x 4枚 + 200円レコ x 1枚を発掘。あぁ、やっぱり安レコ掘りは良いなぁ(笑)。実際に聴くよりは、持って帰る間が一番楽しいかも(期待が半端ないから)。

 

腰を落としてカニ歩きし、流石に腰が痛くなってきた。立ち上がって、もう一度通常棚を見渡してみる。この店って、毎週土曜日?に新入荷1000枚コーナー(違ってたらスンマセン)が、各レコ列の前方に40~50枚単位で横並びで客をお出迎えするんですよ。大抵良いレコは土日でなくなってしまう(はず)。入店した時に一応全ての新入荷コーナーを見てみるも、やはり大したもの(…というか自分のターゲット・ジャンルのレコ)はなし。

 

今回のROCK棚はここまで…と思っていたら、和物コーナーの方にもこの新入荷コーナーが広がっている!オォ、こっちにもあるのかと見てみれば、和物に混じってこれが出てきた:

 

Bob Dylan – Highway 61 Revisited ( CBS – SBPG 62572 ) UK LP カンパニー・スリーブ ラミネート・ジャケット STEREO 1969年? 2300円

 

ラミネートな肌触りの Highway 61! UKプレス?とプライス・タグを見れば、"UK press" とある。しかし”オリジナル”とは書かれていない。値、値段は?と見れば、2,300円と手の届く価格だ!(ハァハァ…)。

 

自分は洋楽レコを始めた頃は Rock Classic のレコ(…と言っても再発国内盤、海外再発盤が殆ど)を買ってましたが、他ジャンルの辺境盤を買い始めてからは資金難もあり全て売却。なので、現在 Dylan のレコも1枚も持っておらず(でも、60年代なら "Blonde on Blonde"、70年代なら "Street Legal" が特に好きでした) 。これも国内盤で以前聴いたのみでしたが、Al Kooper (p, or), Mike Bloomfield (g) がここで出会って、後の”フィルモアの奇蹟”、"Super Session" が生まれた…となれば、Blues Rock好きとしては当然持っていたい1枚ではある。世評も高いし(…と言っても、自分は知ったことではない)。

 

Stereo盤とは言え、これがUKオリジナルなら安い?…と普段から関わってこなかった Dylan に遭遇し迷いが深まるオッサンが独り。コンディションは?…"B/B (ジャケ/盤)”と。D店のレコって、大抵これなんですよ(笑)。オリジナルも盤にキズがあれば安いよな…とレジにて盤面を見せてもらう。ジャケは確かに”B”判定な経年劣化しているものの、盤は…オオオッ!キズもなく、意外ときれいだ!50年以上前のブツがこれなら問題ないでしょう?これを買わずに帰ったら、またもや家に帰って夢に出て来そうだと、集める対象から外していた Dylanを結局購入。

 

 

 

 

「一家に一枚」的なことを売り文句にしてするガイド本やレコ屋の売り文句がありますが、そんもんは存在しないでしょう。人それぞれ好みが違うんだし。これも評論家筋や世間から絶賛されて、名盤としての地位を確保した1枚。確かに良いアルバムですが(特に名曲 A-1 "Like a rolling stone" !)、皆が言う程の『世紀の名盤』とまでは思わず(悪しからず…)。それはこれを読んでいる貴方が、私が絶賛しているレコを聴いて何とも思わない…というのと同じです。感性は人それぞれ。

 

…と思って改めて聴き直してみると "Like a rolling stone" の他にも… "It takes a lot to laugh", "Ballad of a thin man", "Queen Jane Approximately", "Just like Tom Thumb's blues"…と結構好きな曲が入ってました。あぁ、最後の "Desolation Row" も良いな。

 

で、このレコなんですが…もしかしたらオリジナルか?と思うも、レコード番号はUKオリジナルと同じでも、オリジナル盤のジャケはF/B ( Flip Back…ジャケットの上下が後ろ側に折り返し)で、これは表側がラミネでF/Bなし。どうやら1969年プレス (3rd プレス)らしい (… 1st プレスは1965年)。F*CK!!

 

だからプライスタグに何も書かれてなかったのか(涙)。でも音は、メランコリックでなかなか良かったです。値段もDiscogs を見る限り…相場っすかね(トホホ)。更にオリジナル盤を探して今度は!…とは思いませんが。

 

ただし驚いたのは、このレコをヤフオクでは ”UKオリジナル”と称して売っている人がいること。しかも素人とは思えぬプロ的な出品者達で、それも結構なお値段で取引されてるし。売る方も売る方なら、買う方も買う方やろ?(…とは言っても、自分も「UKオリジナル?」と色めき立って買いましたがw。もう少し買いましたが、残りは次回に。つづく…)。

 

★動きます★ ↓↓↓