中央線沿線レコ屋㉕ - 西荻窪 東中野 菊川 お茶の水 | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

★レコ屋の開店が都内で増えた…ただならぬ情報を得た脳内レコード占有率=ほぼ100%の掘り師。そんな男が巡回した記録である(文章はなるべく省略…するつもりだったのだが…)。

 

場所はD店&H店というビッグレコ屋擁する、レコ屋タウンとして名高い吉祥寺の東に位置する西荻窪

 

Find My Townさん(不動産会社のsite )からの無断借用(スミマセン)。クレーム付けられたら速攻削除致します。

 

上の都内電車の路線図で、大体の位置が分かりますかね?丸の中の数字は、『電車で〇分』ということでしょう(多分)。レコ屋巡りする人たちは、だいたい新宿、渋谷、御茶ノ水(上の図の東京の西)、吉祥寺辺りを狙うんですかね?今回は西荻スタートでした。

 

駅は人だらけで、写さないように…としたら駅舎の上しか写せませんでした(笑)。

 

 

1.

 

 

リプレイス・レコード(今年4月にオープンしたばかりの新店)

 
JR西荻窪駅から歩いて5分ほどのナイスな立地…のはずが、地図アプリに「目的地に到着しました。ルート案内を終了します」と言われても店に気付かなかった。上の写真、どう見てもレコ屋じゃないっしょ(笑)?しかもこのドアは引いても開かず、『あれ、休みだっけ?』と思っていたら、何と右にスライドさせるタイプ。危うく勘違いして帰るところでした(笑)。
 
以下は店内:

こじんまりとした、質重視の個人店。手前にレコードの島(和物・ソウル・ジャズ系)があって撮り忘れる、いつものデフォ(default)。国内盤多しで、相場を外れることはないけど少し安目。店内も外観同様、シックな作り。

 

今時、『相場よりずっと安い!』なんてお店はないですよ。あってもこんなところに書くわけないし。万が一あったら、黙って目ぼしいものは全て自分が買いまくり、何もなったらアップする(フフフッ…)。普通の掘り師ならそうするでしょう。もし書く人がいたら、その方は掘り師ではなく神か仙人でしょう(笑)。

 

残念ながら欲しいオリジナル盤等は見つけられず。再訪を誓って退店。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆    

 

 

2.

Beatnik Groove(今年の3月にオープン)

 

リプレイス・レコードの店主さんから教えて頂いた新店。こちらも駅から5分ほどのナイスな立地。

 

店内の写真を撮り忘れ…というより買えなかったので、雰囲気的に『撮っていいですか?』の一言が言えなかったチキン掘り師。またもやHPから写真を無断借用するのであった(スミマセン)。

 

上の写真の左側がコレクターズCD(いわゆるブート盤)。レコはほぼ国内盤(70~80年代)。値段はストロング系(汗)。安物買いの銭失い掘り師は、尻尾を巻いて退散したのは言うまでもない(涙)。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆    

 

 

3.

Judgment! Records (2022年9月オープン)

 

西荻窪から総武線に乗り換え東へ5駅。到着したるは東中野。

 

元D店ジャズ専門店店長だった方がオープンさせたお店。ジャズのオリジナル盤で「エエのが入ったら、ナンボでも出しますわ!」という男の中の男的ジャズおやじ向けのお店(?)。こちとら、3桁CTIと安物ジャズ・オルガンしか買わないので、ジャズ棚は華麗にスルー。ロックもある事は事前調査で分かっていたので、そこら辺を見てみようと。

 

ガラス張りのドアを開けると、店内には若い兄ちゃんと女子が1名づつカウンターでPC作業。黒幕の店長はいないようだ(ホッ)。

 

ロック西荻窪の2店と違ってオリジナル盤的な感じのレコが多いけど、今一つ自分にはヒットせず。USスワンプ・オリジナル盤=500円を抜き出し、状態チェックを兼ねてレジにて試聴をリクエスト。この店では誰も試聴しないようで、プレーヤーのダスト・カバーには段ボール等が無造作に積まれていた(汗)。このプレーヤーは…かなりの年代物で、少なくとも50年以上前の遺物ではないか?スタートボタンが良く分からず戸惑い、何とか試聴終了。分かっていたものの、ジャケの天が半分ほど裂けており、今すぐ買わなければならぬほどのレアものでもなく、敢え無くキャンセル。レジにてお互い嫌な空気が流れる。タイミング悪く、そこで大物店主がご帰還。500円すら払うのを拒否する金なし男は、そそくさとこの名店を後にした(完!)。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆    

 

 

4.

Akaru Records (墨田区に位置するIT系の会社が運営?するお店)

 

 

1F

 

階段降りてB1フロアへ

 

B1地下フロア

 

都営新宿線 菊川駅から徒歩5分ほどの立地。駅のプラット・ホームから地図アプリでナビってもらおうとしたら、スマホが都内の20分程電車に乗った場所に移動しろと指示が出る。嘘だろ?と直接お店HPのTELから連絡すると、間違いなくこの菊川駅で正解だという。死ねよグーグルマップ!(F*****CK!)

 

店内はご覧の通り。今回伺った新店(…と言ってもこのお店は2016年頃からやってるみたいです)の中でも最大の在庫量。1Fには新品レコ+7"。地下フロアには中古の70~80年代ロック(国内盤メイン)、ソウル&ジャズ少々+和物…という偏りのない(逆に言うとありがちな)バランス重視の良いお店。でも日曜休みという、気合は完全に抜けてる系(嘘w。会社自体がお休みなので、それに合わせてるのでしょう)。それにしては、山下達郎の新品レコは全て置いていたし。

 

全体的に相場感+少し安くしてます系か。好感が持てますが、安レコ大好き&しゃがんでエサ箱漁る系の私は、やっぱり通常棚から1枚も抜けず(涙)。

 

しかし!しゃがんだ棚に、私の大好き安レコ系が叩き込まれているのを発見!喜々として掘り進めて数枚抜き出す:

 

1枚目:

Carly Simon - Hotcakes ( Elektra 7E - 1002 ) US LP 見開きジャケット 1974年(インナー・スリーブなし) 300円

 

ジャケの内側に歌詞が載ってなかったので、『こんな売り上げが見込まれる人が、歌詞なしレコでリリースされたわけがない!』…と思っていたら案の定、歌詞付きのインナー・スリーブが付いていた模様。ヌアアアァ!

 

この人は洋楽レコを買い始めの時に、"No Secrets" の国内盤を買って一時ハマってました。それ以来のご購入。Carole King 同様悪かろうはずもない。オリジナルと思いますが、ジャケ&盤共に美品で音も良いです。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆   

 

2枚目:

Peter Frampton – Wind Of Change (A&M SP - 4348) US LP カンパニー・スリーブ付き 1976年頃…3rd Press? 300円

 

今更相手にされることのないイケメン、Peter Frampton。私は結構好きなんですよ、この方。元Humble Pie ってこともあるんですが、Humble Pie でも初期の陰影のある名曲を作曲してたのは彼だし。今となっては忘却の彼方の住人となった男の1st ソロ・アルバム。

 

Drでリンゴ・スターが参加したりと、当時少しは話題になったんだろうか?彼の諸作はアコースティック・ギターの繊細な響きを大切にした流麗な曲が多く、それが彼の最大の魅力だと思っている。特にこのアルバムでも、All I want to be (B-1) の美しいアコギから始まる一連の曲が好きで、これまで国内盤(2nd press)、UK(1st press) と購入。特にUKオリジナル盤は…きっと素晴らしい音で聴かせてくれるだろうと、極美品を探して買ったんだよなぁ(下がそのUK盤):

 

 

Peter Frampton – Wind Of Change (A&M AMLS 68099) ラミネート・ジャケット 1972年

 

ところが…これが予想に反して音が凡庸(涙)。メリハリがないっていうのか、一番期待していた高音の伸びが全く感じられない曇天の音。まぁ・・・・ガッカリしましたね、これは。誰だよ、オリジナルは音が良いって言ってんのは(自分も言ってたなw)? 自分のレコあるあるですが、『本当に好きなアルバムのオリジナル盤の音がダメダメ』なんですよ。他にも Black Cat Bones - Barbed Wire Sandwich とか、Vanilla Fudge - Rock & Rollとか。本当に挙げたらキリがない(トホホ)。

 

自分は別にオーディオ・マニアでもなく庶民系(…と言っても何が庶民系か分かりませんが)の環境ですが、そんな安物オーディオでも音の良いレコと悪いレコは普通に分かります。なので、この US再発盤 も殆ど期待もせず、「まぁ300円だしな」と買ってみたわけです。入っていたCS ( Company Sleeve )が純正品とすれば、特大ヒットアルバム"Comes alive" が写っていることから1976年頃のプレスか?レーベルも70年代中期~だし(多分US 3rd プレスくらい)。

 

そして家に帰って、盤もきれいだったしと洗わずにB-1を聴いてみると…オオオッ!素晴らしい高音の伸びだ!最高かどうかは分からぬも、明らかにUKオリジナルより良い!ヒャッハー~~~!安物エサ箱に打ち捨てられたUS再発盤の勝利!やっぱりオリジナルとかマトとかじゃないですよ、音の良さは。カッティングでしょう、音の良し悪しを決めるのは。でなけりゃこんなこと説明がつかないし。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

3枚目:

Thee Hypnotics – Come Down Heavy ( Situation Two – SITU 28 ) UK LP インナー・スリーブ付き 1990年 200円

 

ジャケから Stooges 系か?と思ったら本当にそうでした。帰って調べたら1985年結成のUKガレージバンドがリリースした 2ndアルバム。「Stooges が再結成してニュー・アルバムが出た!」と思って聴いたら信じそうな音。でも二番煎じは免れない。オリジナル盤と思われるも、音は良くない。インサート付きもあるそうな(完!)。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

ここまで4店舗周って3枚購入。計800円也(笑)。最後にこれだ!…と腹にズシンと来るようなレコを!…とどこをどうやって乗り継いだのか忘れましたが、暗くなった御茶ノ水D店へ向かう(もう19時を回って閉店も近いと写真を撮らず=レコ掘り優先は当然です)。

 

こんな風に無理やりレコ掘りしても、長年の経験から何も見つからんのですよ、ハイ。案の定ロック・レコ平原からは何も見つからず、空しく『まもなく…閉店のお時間です』というアナウンスが流れる。クッソウ~このまま死ねるかい!と無理やりソウル棚に移動するも掘ってる時間がない(レジでの検盤タイムもあるしね)。と、目線を上げると壁にこれが:

 

Emotions – So I Can Love You ( Volt VOS - 6008 ) US LP 1969年? 2680円

 

コレやっ!と壁から剥がして速攻レジへ!このアルバムは知ってたんですよ、名盤ということは。なぜなら以前紙ジャケCDで持っていたので(もちろん売り払ってもうないですが)。2年位前にも渋谷T店のソウル・レコ・セール時にこのレコを見つけたんですよ。ヤッパリ値段は3000円くらいで。ただその時は盤の状態がイマイチどころかイマ2~3くらいで、気になるキズがちらほらありと。結局スルーして今に至ると。

 

「検盤や、おネェチャン!」

 

閉店間際の鬼気迫るオヤジに焦る若いアルバイトお姉さん(毎度毎度ゴメンナサイ)。盤を見てみれば、オオオッ!薄いプレスミス的な感じはあるものの、コレといったキズもないし。でもレーベルってこんな青だっけ?Otis もそうだけど、VOLTって黄色じゃなかったっけ?もういいや、時間もないし。これじゃこれ!とご購入&本日の試合終了。

 

 

しかし帰宅後 Discogs で調べると…

Discogs から無断借用(ゴメンナサイ)

 

やっぱり、これがオリジナル盤じゃね(汗)??青VOLT って初めて見ましたが。何なのよこれ?

 

もういいや、君!レコード・コレクターの諸君は何かにつけて難しく考えすぎなんだよ!オリジナル盤だの若マトだの。知らなきゃ良かった初盤道だの。そんな重箱の隅を突いてなんなんよ?だからレコオヤジは嫌われるんよ!もっと気持ちを大きく持とう。もうオリジナルとか、初版とか、再発とか、レーベルが違うとか、ジャケ違いとか、激レア帯とか、結局全て空しいオヤジの拘りなのだよ!そう、そんな意味のないことを止めて、皆等しく配信だ!配信…オリジナル、マト、帯、シュリンク、プロモ…一切合切無効にする、世界70億人が平等に楽しむことの出来るユートピア。音楽の共産党宣言なのだ。いいか、everybody! レコを捨て、配信に全振りせよ!そうすれば…全てのレコは誰からも無視され、ハードなオフのジャンクに溢れかえり、それらを私がホクホク顔で全て買い占めるのだ!そんな日がいつか…来ないな(笑…つづく…)。

 

 

これでも聴いて、安らかな気分になろう。

 

 

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