今日、すみだトリフォニーホール・小ホール「ウクライナ支援 じょんのびコンサート」に行って来ました。出演は、佐渡寧子さん、寺島夕紗子さん、小西のりゆきさん、エレクトーンに橘光一さん、でした。

 

一言でいえば圧巻。一曲、一曲が聴きごたえがあって、美しく、胸に迫ってきました。ミュージカルナンバー、オペラ(オペレッタかな)、シャンソン、日本の歌。ソロもデュエットもトリオも全て素晴らしかったのです。特に、佐渡寧子さんが歌った“踊りあかそう”や“Think of Me”、小西のりゆきさんの“So Close”、“Seasons of Love”、寺島夕紗子さんの“グラナダ”、“群衆”、佐渡さんと寺島さんの“Love Never Dies”のメドレー、出演者全員による“West Side Story”のメドレー、などなど、印象に残った曲をあげていくと全曲になってしまいそうです。

 

このコンサートは「ウクライナ支援」と銘打って行われました。ロビーに募金箱が置かれ(心ばかりの募金をさせていただきました)、収益の一部がウクライナ大使館に寄付されるそうです。曲も平和や連帯を思う曲があり、ふるさとの2番をウクライナ語で歌われたりと「ウクライナ支援」にふさわしい内容でした。「さとうきび畑」の作詞・作曲者である寺島尚彦さんのお嬢さんである寺島夕紗子さんを中心に出演者全員で「さとうきび畑」を歌いました。とても感動的だったのです。この歌の歌詞の中に「お父さんて呼んでみたい お父さんどこにいるの」という部分があるのですが、これを聴きながら、この間ニュースで見た、手にぬいぐるみ(多分)を持って、たった一人で泣きながらポーランドの国境に向かって歩いて行った幼子の姿が浮かんできて、とても胸が苦しくなりました。最後は“You’ll Never Walk Alone”。出演者の熱い思いが伝わってきました。

 

素敵な、素敵なコンサート。幸せな、幸せな一夜。

 

昨日は東京国際フォーラムにて「ブラッド・ブラザーズ」を観ました。

 

出演は、ミッキーに柿澤勇人さん、エドワードにウエンツ瑛士さん、リンダに木南晴夏さん、ミスター・ライオンズに鈴木壮麻さん、サミーに内田朝陽さん、ナレーターに伊礼彼方さん、ミセス・ライオンズに一路真輝さん、ミセス・ジョンストンに堀内敬子さん、アンサンブルは、河合篤子さん、安福毅さん、岡田誠さん、家塚敦子さん、俵和也さん、でした。

 

全く別々の人生を送ることになった双子の悲劇の物語。どこかシェイクスピアの悲劇を思わせる、とてもイギリスの香りが漂う舞台です。舞台がイギリスであるというだけの理由ではありません。うまく言えないけれど、きっとこれはアメリカでは作られなかった、イギリスでだからこそ誕生しえた舞台のように思います。

 

悲劇、といってもただ重たいだけではなく、人生の哀しさがしみじみと心に沁みこんでくる、そんな作品です。音楽も美しい。ウエスト・エンドでも何度か観ていますが、観るたびにまた観たくなる、僕にとってはそんな作品です。

 

 

「ミュージカル未完夜半月歌」を観てきました。主な出演は、下神陽二に溝渕俊介さん、上丘弓に白鳥光夏さん、望月満に小林風花さん、イデア・エストラージャにつわぶき峻さん、でした。

 

面白かった。少年時代、そして青年時代に母親に依存されてトラウマを持つヴァイオリニストの下神陽二が人間性の復活を目指して生きていく、そして、その過程で傷ついていく二人の女性。かなり重たいストーリーを音楽が支えます。そして、トラウマに悩む繊細な青年を溝渕さん熱演。そして、そして、師弟関係でありながら陽二を愛してしまう。そして、いつの間にか彼の母親と同じように彼に依存している弓を白鳥さんが好演です。歌も溝渕さんと白鳥さんがリードして本当に素晴らしい舞台だったと思います。

 

なお、舞台の写真は許可をいただいて撮影しています。

 

 

 今日は、光が丘のIMAホールで「ミュージカル ルルドの奇跡」を観てきました。

 

 主な出演は、ベルナデットに水野貴以さん、ペラマール神父に岸田敏志さん、ドズー医師に今拓哉さん、フランソワ・スビルーに石原慎一さん、ラカデ市長に青山明さん、ジュトール検事に小西のりゆきさん、ジャコメ署長に菊地まさはるさん、ブーリエットに萬谷法英さん、マダム・ミレーに松岡美桔さん、でした。

 

 フランス南西部の小さな町ルルドに住む貧しい娘、ベルナデットが、聖母マリアの啓示を受けて掘った泉から湧き出た水が病人を治したという伝説をモチーフにした物語です。水野貴以さんがとても素敵でした。この聖なる物語に水野さんのピュアな歌声がぴったりとはまります。薄幸でありながら、どこか聖なるものを感じさせる少女が舞台の上で生きていました。そして、脇を固める小西のりゆきと菊地まさはるさんのどこかコミカルな演技がベルナデットの水野さんを支えていました。修道女マリー・ベルナールとなったベルナデットが天に召されるシーンはどこかレ・ミゼラブルのエピローグを思わせ、ウルっときてしまいました。

 

 

 

日生劇場で、「屋根の上のヴァイオリン弾き」を観ました。テヴィエに市村正親さん、ゴールデに鳳蘭さん、ツァイテルに鳳稀かなめさん、ホーデルに唯月ふうかさん、チャヴァに屋比久知奈さん、モーテルに上口耕平さん、パーチックに植原卓也さん、フョートカ/ロシアン・テナーに神田恭平さん、シュロイムに真島茂樹さん、ラザール・ウォルフにブラザー・トムさん、本屋のアブラムに石鍋多加史さん、司祭に青山達三さん、巡査部長に廣田高志さん、イエンテに荒井洸子さん、フルマ・セーラ/アンナに園山晴子さん、メンデルにかとりしんいちさん、モールチャに祖父江進さん、ナフムに山本真裕さん、ヴァイオリン弾きに日比野啓一さん、ツァイテル婆さん/スーチャに北川理恵さん、アンサンブルには、真記子さんや鈴木結加里さんをはじめとするメンバーが参加していました。

 

森繫久彌さんがテヴィエを演じていた時から観ていますから、本作についてはかなり長い観劇歴となります。一番好きなシーンはツァイテルとモーテルの結婚式のシーン。テヴィエをはじめとして村人たちが歌う「陽は昇り又沈む」が流れる中で若い花婿と花嫁が並び、その両脇に立つテヴィエとゴールデ。後ろに控える村人たち。涙が出るほど美しいシーンです。そして、ホーデルがシベリアに流刑されたパーチクの元に行くために汽車を待つときのテヴィエとの別れのシーン。駅とは名ばかりの汽車に向かって乗客の存在を知らせるための旗しかない小屋。そこで、愛する人の元に行くという決意の下に、でも、家族の元を去る寂しさを歌うホーデルを見つめるテヴィエ。しみじみとした親子の情愛が胸を打ちあかます。そして、もう一つ。テヴィエとゴールデとが歌う「愛してるかい?」のシーン。なんともユーモラスで、そして、二人の穏やかな愛情が伝わってくる名シーンだと思います。

 

古いしきたりを守って生きてきたアナテフカのユダヤ人たち。その生活は、しかし、ロシア全体から見たら、あるいは世界から見たら、危ういバランスの中で成立していた生活だったのでしょう。新しい時代の息吹は、テヴィエの娘たちの中に少しずつ何かを育てていきます。そして、それぞれが古い殻の中から一歩を踏み出していく。葛藤しながらも、娘への愛情から、それを認めて、背中を押してあげる、父性豊かなテヴィエの姿が心に残りました。

 

最後に(「マリー・アントワネット」の時にも書きましたが)、この困難な状況で、公演を実現してくれた、出演者の皆さん、演奏家の皆さん、公演に携わったスタッフの皆さん、劇場のスタッフの皆さんに大きな拍手を!