バニラ、アニス、シナモン…甘い香りのスパイスはいくつもあります。香りで甘さ感をアップさせることで、糖分を控えることができるということは、このブログでも何度か書いています。
トンカ豆パウダーも、甘い香りのスパイスのひとつ。でもこの香り、甘いだけじゃないのです。
甘さの中にわずかに感じる苦味にも似た芳ばしさが、なんとも言えません。
「この香り知ってる」と思う方もあるはず。というのも、トンカ豆の芳香主成分である「クマリン」は桜の葉にも含まれていて、「桜餅の香り」として私たちは親しんでいます。また、桜と同じバラ科植物であるアーモンドの核・杏仁にもクマリンは含まれていて、杏仁豆腐や月餅でもおなじみ。
また科学的にはバニラの芳香成分バニリンとも構造が似ているらしいので、同類の香りと認識されるようです。
トンカ豆の香りは、食品だけでなく香水やせっけんの香料としても使われています。
乳製品やカカオとの相性が良く、カスタードクリーム、クレームブリュレ、アイスクリーム、チョコレートなどの香りつけに使うと
二十四節季の大寒にあたるこの時期は寒さが本番。温かいココアにトンカ豆をひとふりすれば、贅沢感アップです