深いなぁ… | レピエピ スパイス★ダイアリー

レピエピ スパイス★ダイアリー

自由が丘にあるスパイス専門店「レピス・エピス」から
スパイスの香りをお届け

小春日和の昨日、ちょっと逗子までお出かけ。レピエピの元スタッフ・灰谷裕子さんの展示会です。


レピエピ スパイス・ダイアリー   

http://www.kirigaya.jp/kirigaya/event_interior/interior.htm

彼女は日本画を嗜まれ、今回はご友人方との4人展。

今回の作品は「茶扇子」が中心。素敵な作品をたくさん拝見させていただきました。


「これ、クローブが原料なんですよ」と灰谷さんが指さす先の作品には柔らかい茶色。

「クローブつまり丁子で布を染める」というのは聞いたことがあったのですが、実際の色を見るのは初めて。

しかも、画材として使われていることも知りませんでした。


クローブは、肉料理の臭み消しや焼き菓子の香りつけとしてアジアからヨーロッパまで広く使われるスパイス。

消化促進、防腐殺菌などの効果があると言われています。香りは刺激的な中にほんのりと甘さを感じます。

正倉院宝物の中にもあり、日本での歴史も古く遡ります。


レピエピ スパイス・ダイアリー  これからの季節は、ホットワインの香り付けや「クリスマス・ブレンド」といわれるコーヒーにも使われます。

また、オレンジなどの柑橘系フルーツにクローブを刺した“フルーツポマンダー”は魔よけとして、

クリスマス・ツリーに飾ったりします。


調べてみると…

丁子を使った色は、「丁子色」あるいは「丁子茶(濃いめの色)」や「香色(薄い色)」と呼ばれていたようです。

                                                            

  レピエピ スパイス・ダイアリー 強いのに淡い、とても素敵な色


今更ながら「スパイスの奥深さ」にはため息、です。



また、源氏物語には、主人公・光源氏が「丁子染めの着物を好んで着た」という記述も。

その美しい色もさることながら、クローブには体を温める作用や催淫効果もあるといわれるので、光源氏のモテ男っぷりはクローブのおかげかも!?