ジブリの虜、長女の優しさ
ど田舎で大きくなった私。
川遊びや山登りは日常茶飯事。
そんな中、年に二回 算盤の試験で 街へ行くのが 楽しみだった。
友達と神姫バスに乗り 街に近づくと どんどん景色が変わってくる。
もちろん 東京のような大都会でないにしても 田舎在住小学生には十分 心が浮き立つ時間だった。
午前中に さらっと試験を終わらせ マクドナルドで緊張しながら チーズバーガーセットを頼み 買い物に繰り出す。
絶対に立ち寄るのが アニメイトだった。
ジブリの作品で 今もお気に入りは トトロと魔女の宅急便。
大人になれば 深読みして 実は こういう暗号なのか、、と 思考の蟻地獄に陥るが それでも やはり大好きだ。
特別お小遣い1000円で 下敷きや 何かしら買うのが 幸福のひと時だったことを思い出す。
母が ジブリ好きなら 必然的に三姉妹も ジブリを見て育つ。
そして 洗脳を含め 彼女たちも 虜になっている。
大きくなったら なったで 運転手になったり 用事が増えたり そして テレビを独占されたり じっくり映画鑑賞も難しい。
母は お気に入りの ジャルジャル、エガチャンネル、スベらない話を聞き流し 薄ら笑いを浮かべながら 家事をしてるのが現実。
昨日 長女が 私に絵を描いてくれた。
猫娘も興味津々。
実は 先週末 モールに行き 日本のアニメを扱っているお店に入った。
そこでたくさんの模写があり 私が ジブリ作品の前で
「えーな、えーな 欲しいなぁ」
と もう関西のおばちゃん丸出しでかい日本語で ブツブツ欲望を唱えていたのだ。
しかし それはもちろん お高くて じっとみただけで 帰ってきた。
長女は そんな私の気持ちを汲み取ってくれたのか
「おかんにあげるわ」
と ティーン特有のつっけんとんな態度ではあるが 私にくれた。
ごっついいい額が欲しい。
本物より 価値がある!親の欲目。
学校が始まり お一人様時間ができたら 久々に 魔女の宅急便をじっくり観よう。
キキが魔女修行に旅立つ日に
お父さんが キキに言ったセリフが きっと心にしみるはず。
「いつの間に こんなに大きくなったんだろう」
梅干しと思い出ぽろぽろ
いよいよ三日間干し期間に突入した。
時計の秒針音だけ聞き 一枚一枚 紫蘇を広げていると 昔 遊びに行った祖母宅の記憶が蘇る。
普段どころか ここ何十年も思い出さなかった。
そうそう、祖母、叔母と一緒に 収穫した野菜をザルに並べたり 玉ねぎを吊るしたり
父が忙しかったため 家族旅行をしたことはないが お正月は祖母宅へ泊まり 従兄弟たちとたくさん遊んだなぁ、大晦日はお年玉のことを考え 楽しみだったなぁ。
結構 幸せな思い出 たくさんじゃないか、と 走馬灯のように 蘇った記憶の不思議な時間だった。
先人たちは 今のようにコンビニもなければ すぐネットでポチッなんて買い物できなかった、 現代人から見れば
『なんと不便な』生活だったかもしれない。
でも自然と共生されていた。
季節の野菜を作り 保存し 厳しい冬を越えられ 私たちに命が繋がっている。
やっぱり 田舎に還りたい とつくづく思う。
還暦までには、、、。
来年までに青梅が大量に手にはいるルートを探し当てたい。
もっと色々修行を積み いつか 綿花から育て 服まで出来上がったら この上ない達成感と喜びに私は浸ること間違いない。
三姉妹の衣替えは半日仕事。
疲れを吹き飛ばしてくれる 猫娘の可愛さ。
「萌え」ってこのことか。
絶対猫政
動物の本能は素晴らしい。
調子が悪くなると 草を食べたり 動かず体力温存、そして時計がなくても 時間を把握している。
人間はどこで この素晴らしい機能を置いてきてしまったのだろう。
早起き母のアラームがなる10−15分前に 猫娘たちは 扉からするりと侵入し 私の布団に寄ってくる。
気配がするのだ。
そして アラームがなり
「おはよう」
と猫娘たちに声をかけ ご飯の奉仕 トイレの掃除 朝のルーティーンが始める。
週末は 平日起床時間 プラス30分多めに寝ることが 密かな私の楽しみの一つ。
いつもと同じ時間 猫娘たちは 寄ってくる。
しかし アラームが鳴らないことに 異変を感じたのか うろうろし出し
「起きてー お腹すいたー」
とにゃーにゃーいいだす。
『すまない、、もう少しだけ寝かせて』
と心で謝罪し 寝たふりを続ける。
そのうち 猫娘たちの気配が消える。
『あぁ、、諦めてくれたのね、しばし 待ってておくれ』
と またウトウトしかけた時 腹部に衝撃が走る。
何事かと 目をさますと 一匹猫が私の腹に、もう一匹は ベットの上から 私を見下ろしていたのだ。そう、ベットからダイブしてきたのだ。
(私と子たちは布団で寝ている)
「奥さん、いつまで寝てるんだよ、もう起きる時間じゃないか、あまり こっちを甘く見てもらっちゃ困るよ、
もう一発 お見舞いしてやってもいいんだよ」
ともいいそうな 冷淡な4つの瞳が 母に圧力をかけてくる。
慌てて起き出した様子を見て 納得したのか 態度が一変、ゴロゴロと喉を鳴らし すり寄ってきたのだ。
この事件から私は 平日も週末も一定の時間に起床することが マストになった。
太郎は 『老い』を盾に 『俺は 何も知らない、猫たちが勝手にやってることだ』と 政治家並みの知らん顔を決め込んだいた。
夜中に何か会議があったのかもしれない。
いいのだ、猫娘たちの愛のある脅迫のおかげで 私は『早起きは三文の徳』を365日 感じ続けることができる。
今日も 従順な僕となり 奉仕させて頂く。
愛したもの負け。



