【俳人の血筋ですがなにかⅢ】最近、無季俳句も詠むようになりました▼2/10俳句更新 | 大阪文学学校本科修了生・元産科ナースが書く【動物愛護と俳句のブログ】

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大阪文学学校本科修了生。主に、動物の俳句を記事にします。♦6/29より、エンタメ系の記事を1番目に、メイン記事(俳句はこちらにあります)を2番目に置きます。








7歳から文筆してます。もう、真に自由に書かせて頂きます。知微※旧「狩」会員

http://www.haisi.com/saijiki/2gatu.htm 






⛄1/16〜1/25に詠んだ俳句

無季・雪月夜・寒の鯉・孕馬(晩春)・臘梅・イルカ猟・凍風他


https://ameblo.jp/lemon-tei/entry-12836817776.html 




⛄1/26〜2/2に詠んだ俳句(ほぼ動物の俳句)

犬ぞりレース・供血猫・待ち惚犬・野良猫・ふらここ(春)・寒椿・寒卵


https://ameblo.jp/lemon-tei/entry-12837968706.html 







2月3日の季語 寒さ



「きごさい」より引用






打震ふ小犬の脚の寒さかな 知微


信号待ちしている飼い主の足元の小犬を見た。その脚がめっちゃ震えてた。2月2日。寒いからだと思った。多分そう。別の原因で震えてるとは思わなかった。この句は最初、無季だった。第二稿、第三稿に季語が入った。最初の句は〈打震ふ小犬の脚や難波風(なにはかぜ)〉。「難波風」は消えてしまったが、この言葉に関する引用記事は以下に残しておく。

シンプルに「寒い」と言えばよかったようだ。




📝2/11推敲しました
打震ふ小犬の脚や北おろし 知微






「コトバンク」より引用




「独吟一日千句」(1675)


《上文の引用元記事》






パートナー動物と冬の寒さ


これまでに、PETAの動画で、冬の寒さにさらされているワンちゃん達を沢山見た(アラスカの犬ぞりレース、繁殖用の犬舎等の動画も含む)。アニマルライツセンターの記事にも、寒さにさらされるワンちゃんについてのものがあったのでシェアした。

画像/アニマルライツセンター

《画像引用元記事》2022/12/20






「香雨」名誉主宰の俳句

大寒といふ一枚の落し蓋 鷹羽狩行



舟下りてまづ背振ひの狩の犬 鷹羽狩行





三日月や枯野を帰る人と犬 正岡子規





節分の句

「香雨」名誉主宰の俳句
半天は鳩に覆はれ節分会 鷹羽狩行





豆撒きや欣喜雀躍する老婆 知微






2月4日の季語 雛


「ウィクショナリー日本語版」より引用





「雛」、「ひよこ」を季語ではないとする説と、季語とする説がある。

「増殖する歳時記」より引用




鳥類の季語:
  ≪春一般≫
「季語と俳句鑑賞ノート」より引用

《引用元記事》2016/06/29






卵屋の客に混じる子雛得むと 知微


私のひよこ「ちび」との出会いは卵屋さんのアイディア(?)のお陰。恐らく、殺処分されるはずだったオスヒヨコたちを譲り受けて下さったのだと思う。冷凍ヒヨコにはならずに済み、生きたまま爬虫類の餌になることも免れ、生きたまま卵のおまけになったヒヨコたちが、その日、卵屋さんにいた。私は母に怒られると思い、買った卵を全部空き地に捨てて、ひよこを連れて家へ帰った。母のお遣いではなかった。どうやってヒヨコがおまけで貰えることを知ったのか、思い出せない。アニマルライツセンターの対応は私をしばしば萎えさせる。どんな事があっても、原点を忘れないように、ヒヨコの句を詠んだ。

この世界で一番弱くて可愛らしい生き物、ひよこ。何故、皆で救おうとしないのだろう? 「マザーグースの森」というショップがある。あそこではヒヨコのぬいぐるみを売ってる。2歳の姪の誕生日にそれを買ってあげた。ヒヨコはいろいろな所でタレントのように使われている。イメージキャラクターとしては抜群の可愛さだ。

愛らしさにおいては無敵とも言えるヒヨコ。それを日本では産業廃棄物とみなし、機械で大量に処分している。世界の流れはオスヒヨコ殺処分廃止。これを法律にした国はまだ少ない。だが、流れは間違いなく《殺処分廃止》だ。オスヒヨコ殺処分が残酷極まり無いことを皆分かっている。だから、この様子を写した動画を子供には見せない。子供に見られてまずい事はやめるべきだ。



画像/animalEQUALITY





🐥ひよこの句


汽笛一声ヒヨコが咲きぬヒヨコが 鳴戸奈菜





つかみたる雛(ひよこ)に芯のありて春 正木ゆう子「羽羽」    



        
ひよこ売来て春寒き咳おとす 萩原麦草「麦嵐」





親鶏のひよこ遊ばす葵かな 夏目成美






2月5日の季語 海猫(ごめ)の雛〈夏の季語〉


昨日、ひよこの句を詠んだせいか、ふいにウミネコの雛を思い出した。忘れられない《ウミネコの雛イジメ》の光景。ウミネコの雛が生まれるのはいつか調べたら、5月から6月中旬までだった。「きごさい」では、「海猫」が夏の季語であるとしているが、もっと詳しい季語の記事を読むと、「海猫」単独では季語としては機能せず、「海猫孵(かえ)る」、「海猫の雛」が夏の季語であるとしている。




「きごさい」より引用




「徒然野鳥記」

以下、引用文


ウミネコは、時としてカモメ科の総称として使用されることもあり、俳諧の世界でウミネコが歌われても、チドリ目カモメ科のウミネコとは限りません。また、季語としては面白い使われ方をします。


春を表現するときは、「海猫渡る」または「海猫来る」。またウミネコの方言的表現(北海道、東北地方)である「ごめ」を用いて「ごめ渡る」とします。海猫と書いて、ごめと読ませることもあるようです。夏を表現するときは、「海猫孵(かえ)る」、「海猫の雛」。秋ともなりますと、成長した雛とともに営巣地を離れることに対応して、「海猫帰る」とされます。またこの時期にも立ち去らないウミネコもいるのでしょう、「海猫残る」も秋の季語で、ウミネコまたはごめだけでは季語としては機能しないようです。


  

渡りきて遠突堤のこぼれごめ   村上しゆら

ふぞろひの浮球ゆらし海猫渡る  ゆきの咲耶

以上の二句は春を歌ったものですが、次の句は秋を表しています。


  海猫の巣立つ怒濤の日なりけり  水原秋桜子


俳句ではありませんが、島崎藤村も「津軽海峡」のなかで、「暗碧の海の色、群れて飛ぶ『ごめ』」と表現しています。海岸線に飛ぶカモメの仲間。よく見ればいつかはきっとこのウミネコに出会えます。



《上文の引用元記事》

http://www.cec-web.co.jp/column/bird/bird48.html 






突(つつ)かれて逃惑ふ玉ごめの雛 知微



去年のお話だが、北海道利尻島の利尻町役場に用事があって電話した。あの時に海猫について調べ、YOUTUBEでいろいろ見た動画の中に、大人のウミネコが複数で1羽の雛を虐めている動画があった。親が居ない雛。という説明だったと思う。孤児なのか、親が留守なのか、詳しくは分からなかった。どういう有り様だったのかは俳句に詠んだ通りだ。大人げないウミネコなのだった。縄張り意識は理解できるが、雛が間違って入って来てもまるで敵ではない。雛に何ができるというのだ? ほんとに大人げない《ウミネコの雛イジメ》だと思う。




画像/kabushima.com


文/kabushima.com


《画像・文引用元記事》






「香雨」名誉主宰野俳句
海猫はみな風見の向きに岩の上 鷹羽狩行





海猫の顔を小さく吹雪くなり 辻 桃子






2月6日の季語 春初め

「きごさい」より引用





春初め二度聞返すくみもどし 知微


それは、新しい言葉との出会いだった。受話器から聞こえて来た銀行の専門用語。何度聞いても「くにもどし」と聞こえた。「くに」なんておかしい。「くりもどし」か? 私は白黒つけたくて、「くにもどしですか?  くりもどしですか?」と尋ねた。すると「マミムメモのミ、くみもどしです」という言葉が返って来た。はっきりと分かった時、かくもスッキリするものかと思った。とても気持ち良かった。立春三日目のお話。






画像/季語とこよみ「立春」






🌷初春の句

「香雨」名誉主宰の俳句
氷に上る魚木に登る童かな 鷹羽狩行




寒戻る寒にとどめをさすごとく 鷹羽狩行






2月7日の季語 冬眠

「きごさい」より引用





画像/NU communication 





レジチェッカー冬眠よりまだ覚めぬまま 知微


昨日、久々に用があってM商店街へ行った。この商店街の奥に業務スーパーがあった。安いのでいろいろ買った。で。レジでの精算。レジ担当の人を「チェッカー」と呼ぶと、今日調べて初めて知った。女性だった。私もいろいろなレジを通過して来た。だからか、違和感を覚えた。面倒臭いのか、この仕事が面白くないのか、嫌なのか、何かは分からないが、いつも見ているレジの人達とは違うと感じた。無気力で、無表情で、品物をきっちり掴まない。私が買った商品なのでどう扱われるか注視していた。上手い表現が見つからないが、女性の腕が作った小さなトンネルにぽんぽん物がほうり込まれてゆく感じに見えた。実際に放ってる訳じゃないが、今まで見たことのない商品の扱い方だった。「春浅し」「朧」など、春の季語をいろいろ考えたが、どう詠んでもこの女性が主役になる。最終的に、「冬眠」を比喩として使った。


※「レジチェッカー」という使い方はあります。調べました。





チェッカーの仕事内容

チェッカーはスーパーマーケットなどのレジで買い物の精算をする係です。チェッカーの仕事はスキャンと呼よばれるチェッカーと、お会計を意味するキャッシャー、さらに店によってはサッカーと呼よばれる袋詰めをするところもあります。勤務する店舗の規模やその店の方針やシステムによっても違いますが、ほとんどの店では一人のチェッカーがスキャンとキャッシャーの作業をおこない、余裕があればサッカーもこなしています。お金を扱う仕事ですのでミスがあると大変です。またお客からは迅速さを求められるので、熟練が必要とされます。

文/EduTownあしたね「チェッカーになるには・チェッカーの仕事内容」より引用





「香雨」名誉主宰の俳句
冬眠や鰐は半ばを水の中 鷹羽狩行「狩」




みづからを煙らせ水晶冬眠す 鷹羽狩行






2月8日の季語 南瓜(仲秋の季語)


先日やらかした失敗を俳句にしようと思った。かぼちゃは秋の季語。年中、スーパーにかぼちゃはあるように思う。俳句の世界では、今の時期のかぼちゃは旬のものではないということになる。現実が正しいのか、昔ながらの俳句歳時記が正しいのか。本来、かぼちゃはいつどのように生るのかさえ、私は知らない。母が作ってくれた美味しいかぼちゃの煮付けを喜んで食べていた子供だった。

大人になってから私は、インスタントのかぼちゃスープを飲むようになった。かぼちゃの影も形もない黄色の粉。豚もかぼちゃも粉にしてしまう人間。粉を溶かせばスープになる。粉にいろいろ混ぜてペーストにすればソーセージになる。人間の食文化にはいろんなものが欠けている。



「きごさい」より引用





レジ袋に南瓜の煮付け二泊せり 知微


私かぼちゃ食べた?とある日思った。まだ立春前だった。私は目が弱いから、南瓜や人参やブルーベリーを食べるようにしている。そのために買って来たかぼちゃの煮付けを思い出した。どう記憶を手繰っても食べたという確信が無かった。まさかの消費期限切れ? 直ぐにかぼちゃの煮付けを探し出した。消費期限を過ぎていた。大寒なので、腐ってはいないかも知れない。でも、捨てることにした。無念だった。

※エコバッグ持参で買い物をするが、汁物を買った時はバッグが汚れるのでレジ袋も買う。



画像/キッコーマン





磯へ這ふ強き南瓜の夜明けかな 佐藤鬼房





南瓜煮てこれも仏に供へけり 高浜虚子





2月10日の季語 源平桃(晩春)



「きごさい」より





武闘派は母方の血すぢ源平桃 知微


「武闘派」という言葉は、最近は元のヤバい意味を柔らかくして使われている。「武闘派女子」とか「武闘派サラリーマン」とか。私は今どきの意味で使った。

津山市には私の祖父母が住んでいた。その娘が私の母で武闘派だった。この子を武闘派と言わないで誰が武闘派なんだよ、と思うくらい強烈な少女だった。少女は大人になっても武闘派だった。その娘もこの母に対抗するために仕方無く(笑)武闘派になった。そんな物語を上五と中七に短くして納めた。津山と源平の関係についても調べた。




源平桃


画像/俳句と写真




画像/BOTANICA





雨あしとならぬ雨つぶ桃の花 鷹羽狩行





源平桃咲きそめてはや咲き分れ 鈴木花蓑





天狗界より来し娘桃の花 知微







誤字脱字ありましたらすみません。