今、この本を読んでいます。
うちの図書館にないので、県内他館から取り寄せています(自分の図書館では職員はそれができないので、住所地の図書館でお願いしてもらいました)
いい本なのになぁ、県内に2館しか所蔵していない。
一言で言うと、「贈与」とは、その人のためになる贈り物(モノに限らず)。これと対照的なのが「交換」で、ギブ&テイク=見返りを求めるもの。
(と私は理解しました=でもトロブリアンド諸島の「クラ」はどうだったっけ・・)
少し前に読んだ著者の「利他・ケア・傷の倫理学」が面白かったので、その前に出されたこの本も読みたくなったのです。「ありがた迷惑」「よかれと思って」「自己満足」ではなく、ほんとうにその人が欲しいものを贈ることについて書いてあると思います。
著者は文中、平井堅「君の好きなとこ」の歌詞を紹介しています。
照れた笑顔 すねた横顔 ぐしゃぐしゃ泣き顔
長いまつ毛 耳のかたち 切りすぎた前髪
ホッとした顔 笑ったときハの字になる眉
それで、赤字部分を抽出し、著者は、いいねえ、としています。(そうは言っていませんが)。
その前に「不合理なものだけが、贈与」としています。この、赤字部分、「君」の欠点も好きなんだというメタメッセージこそを、贈与に通ずるものとしているようです。
ここを読んで、私はまたも、連想してしまいましたよ!!そりゃもちろん、
「イチブトゼンブ」ですよ!!
稲葉さんは「愛しぬけるポイントが一つありゃいいのに」=「ゼンブと言わず、イチブだけでいいのだ」とうたっており、その「ポイント」の例を2つ挙げています。
困ったとき 少しまゆ毛を曲げてみせたり
抱き寄せると ホッとするような柔らかさだったり
この赤字部分は、美点ではない、という意味で書いたんだと思います。
著者は、
なぜこの人は私の欠点を「好きなとこ」だというのか?
この不合理、矛盾を合理化し整合的に理解する方法は、「そこに愛が示されている」という仮説を立てることです。その仮説の下であれば、発生した不合理性、矛盾は解消されます。
この理由以外にその不合理は解消されません。つまり、愛は不合理からしか生まれないのです。
だから、合理的な理由だけをひたすら10個も20個も列挙されることほど、愛のメッセージから遠いものはありません。
かわいい、優しい、おしゃれ、スタイルがいい、近くで見ると気づく長いまつ毛・・・と列挙されればされるほど、「私」という存在から遠ざかってしまいます。
その特徴を満たす存在者であればいいのなら、私の代わりはほかにもいるという感覚に襲われます。それは「私」の魂から遠く離れた言葉です。
としています。つまりは、「欠点も好きだ」(もしくは、「欠点こそ好きだ」と言われることこそ、うれしい愛の言葉はないということ)。不合理だからそこに愛があるということで、これこそ「贈与」とつながるのでしょうね。彼女の美点は、自分にとって都合のいいもの(見返り)であり、合理的な「交換」という概念がふさわしいのですね。
平井堅の歌詞は誰が書いたのか(本人?)知らないけれど、稲葉さんも、なかなか、わかってる歌詞を書くんだね!と、感心しました(つまり稲葉さんの歌詞力を私は侮っている。歌唱力は最高ヨ!)。
それで、・・・・
話はここで終わらないのだ。これを読んでフムフムと思っていた昨日のお休み、「ブザービート」の第7話を見ましたよ!!
いやーこの文章が、景子ちゃんと山Pの演技で、腑に落ちたわ!
景子ちゃんが、窓から、山Pに向かって叫ぶセリフ・・・
「もう・・・もう2度とキスしたりしない。
人差し指で触ったりもしない。
馴れ馴れしくもしない。
ほっぺも叩かない。
絶対に半径5m以内に近寄らないようにするから。
だから、だからもう会わないなんて言わないで!!
お願いだから。」
これがねぇ、あの美女・北川景子がもう、恥も外聞もなく、顔ぐしゃぐしゃにして、唇ひんまげて、子供のように泣き叫ぶのよ、山Pに向かって。。。
あのブス顔景子ちゃんに、山Pは打たれたのねぇ。それが愛なんだわね。
惚れたのね・・・あれ、二人とも演技じゃないよね。見てるだけで感動します。
山pは目をウルウルさせて、走り出すのよ、景子ちゃんの家に!!
もう、永遠に見られます。
だから、副題が「離さない」なのだわ!!
いやーここで終わってほしい。まだ4話もあるのよ??終わりまで。
5話も、そこで終わってほしかったけど、ほんとに外野が邪魔過ぎて・・・あー怖い怖い。見たいのに見たくない。