息切れカメレオン『まんまる十六夜ドーナツ』 | 新・法水堂

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息切れカメレオン #5

『まんまる十六夜ドーナツ』



2024年10月11日(金)〜13日(日)

明治大学猿楽町第2校舎1階アートスタジオ


脚本・演出:田塊トシタカ*

舞台監督:井藤秀哉
舞台監督補佐:礒邉市郎太*、榊木さなぎ*
演出助手:艦尾恵二*、さくらもち*、鈴木誠
舞台美術:柊てへぺ郎*(チーフ)、松本しゅりか*(プランナー)、笹木遼太郎、露川否*、平川大翔*、森弘太*、山崎日和、夜波美月*
照明:青野おやすみ*(チーフ/プランナー)、藤井龍之介(オペレーター)、准*、平川大翔*、小坂淳太、佐藤友香、丸山文也、三浦那由多、山本明依
音響:中田真央(チーフ)、田塊トシタカ*(プランナー)、松本しゅりか*(オペレーター)、天野汐*、礒邉市郎太*、雪白哀*
衣装:小原男侍(チーフ)、雪白哀*(プランナー)、来住野美花、小川凜
制作:沼田愛海*(チーフ)、岩田悠佑、艦尾恵二*、中村春穂、丹羽望桜*
映像スチール:井藤秀哉*(チーフ)、安藤海翔、本田莉乙

宣伝美術:青野おやすみ*
プロデューサー:松本しゅりか*

製作:明治大学演劇研究部


出演:

森弘太*(望月ノリオ)

十野真千(甘粕チュウ)

丹羽望桜*(ノリオの祖母・陽ノ本ギラ)

柊てへぺ郎*(旅館の責任者・もふお)

夜波美月*(もふおの母・みどり)

小川凜(座敷童・あずき)

加藤貫太郎(ヒッチハイカー・金無ジョン)

並木優梨奈(未来人・海狸ビバ)

*=息切れカメレオン劇団員


STORY

漫才師を目指す大学生・望月ノリオは、なんとなく学校へ通えていない。早くに両親を亡くし、2人暮らしの祖母ともなんだかうまくいかない。そんなある日、漫才コンビの相方・甘粕チュウの勧めで休養を取ることにする。2人が向かった先は、タヌキの親子に乗っ取られた廃旅館であった。旅館に棲まう座敷童、たまたまやってきたバックパッカー、100年後から来た未来人、そしてノリオを追ってきた因縁の祖母と過ごす、嘘みたいにくだらない、終わらない一夜の物語。【当日パンフレットより】


2日連続で明治大学界隈へ(唐組の紅テントは目と鼻の先)。学生劇団は早稲田ばかり観ているのでたまには他の大学も…ということでチョイスした1本。


舞台奥の壁に丸い月。左右に雲。上方には「ダムの底」と書かれた看板。舞台ツラには石が境界線として並べられ、後方は段差あり。左右の幕には何やら細長い布がぶら下がっている(水のイメージ?)。


ノリオとチュウのコンビが旅に出かけ、廃旅館にさまよい込んで個性的な面々と出会うという展開はなかなかよかったが、後半やや息切れ。そもそもノリオが何に悩んでいるのかがよく分からないため、主人公感がなく、観客としても誰を中心にこの話を追っていけばいいのかが摑みにくかったのが要因のような気がする。


役者陣では劇団員ではないけど、十野真千さんがよかった。他のキャストも個性を発揮していて、自分が学生だった頃に比べて役者のレベルが全体的に底上げされているのは感じる。見ていられないほど下手な人ってほとんどいないからね。笑


上演時間1時間12分。


でも一番芸達者だったのは、開場時からスナックのママに扮して一人喋りをしていた演出助手のさくらもちさんかも。歌も披露(布施明さんの「君は薔薇より美しい」)。


客として登場したのが田塊(たかい)トシタカさん?(タカと呼ばれていたので多分)で、こちらは尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」を熱唱。なんで選曲がこんなに古いのよ(客入れ時も米米CLUBやTUBEなどの平成のヒット曲が流れていた)。