連続テレビ小説『カーネーション』
第1週「あこがれ」(第5回)
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作:渡辺あや
音楽:佐藤直紀 演奏:フェイスミュージック
主題歌:「カーネーション」椎名林檎
出演:
二宮星(小原糸子)
麻生祐未(糸子の母・小原千代)
正司照枝(糸子の祖母・小原ハル)
須賀貴匡(安岡泰蔵)、高須瑠香(料理屋の娘・吉田奈津)、吉岡竜輝(泰蔵の弟・安岡勘助)、木村風太(佐藤平吉)、荒田悠良(糸子の妹・小原静子)、村上凜(同・小原清子)、花田鼓(同・小原光子)、桂茶がま(教師)、西川かの子(トメ子)、鍋島浩(吉田屋主人・吉田克一)、梅田千絵(吉田屋女将・吉田志津)、西川浩介(郵便配達人)、日本芸能センター、キャストプラン、劇団ひまわり
十朱幸代(千代の母・松坂貞子)
小林薫(糸子の父・小原善作)
STORY
善作に叩かれて以来、糸子は「なんで女に生まれてしもたんやろ」と思い悩み、登校中、男子がはやし立てても耳に入らない。修身の授業は「男子の務め 女子の務め」という内容。奈津の後に教科書を読むように言われた糸子は、女子の務めはできそうかと聞かれて答えに窮する。それを見て、椅子からひっくり返って教師の注意を引く勘助。放課後、糸子はだんじりが置かれている倉庫に入る。梯子を登ろうとしていると、泰蔵に見咎められる。だんじりに乗りたいという糸子の願いを聞いた泰蔵は、誰も来ないことを確かめて「乗れ」と言う。梯子を登ってだんじりに乗り、遠くを見る糸子。泰蔵は降りてきた糸子に気は済んだかと尋ねるが、糸子は首を横に振って出て行く。吉田屋には叔母のトメ子が来ていた。夫に暴力を振るわれ、離縁すると泣きじゃくる妹に、女はみんな我慢していると宥める志津。克一は志津を呼び出し、トメ子の夫が迎えに来たから早く追い返すように言う。なおも泣き続けるトメ子は、奈津に結婚なんかするものではないと言う。糸子は帰宅するなり、部屋でうつ伏せになっていた。善作はそれを見てなぜ外に遊びに行かないのかと心配していたが、気のない返事をする千代に説教を始める。その間、なおも糸子は女はやりたい仕事もできず、男に叱られ、それが済んだら鰯ばかり炊くのだと思いを巡らし、「ホンマに嫌や」と溜息をつく。何か面白いことを考えようとした糸子は、お絵かきをしていた静子のクレヨンを借りて絵を描き始める。下では糸子宛に貞子から荷物が届いていた。後で持っていくという千代にまたしても雷を落とす善作。糸子はドレスの絵を描いて「これが“どれむ”言うねんで」と説明していた。千代が持ってきた荷物の梱包を解き、綺麗な箱をくれたと喜ぶ糸子。箱を開けると、そこには洋服が入っていた。千代は貞子からの手紙を読み、外国の客からもらったが男の子しかいないため、糸子に送ってくれたのだと伝える。“どれむ”だと言って喜びを爆発させる糸子に、“ドレス”と正しい名前を教える千代。糸子は善作やハルにも洋服を見せて回るが、糸子には小さすぎて静子にぴったりだった。だんじりと一緒で手に入りそうで入らないことに落ち込む糸子だったが、だんじりと違ってドレスはいつか手に入るかも知れないと気を取り直す。
さすがの糸子も善作に叩かれたショックは大きかったようですね。しかも修身の授業まで「男子の務め 女子の務め」とは…。
そんな糸子に対しての泰蔵・勘助兄弟の接し方がいいですね。
勘助は糸子が叩かれた際、「ごめんなさい」と連呼するだけでしたので、恐らく糸子がどういうことで思い悩んでいるかまではっきり分かってないでしょうけど、わざと椅子からひっくり返って糸子の窮地を救っていましたし、泰蔵は泰蔵で糸子の希望を叶えてだんじりに乗せてやっていました。
もっとも、だんじりに乗ったところで実際に糸子が見たい風景とは違うわけで、気が済むはずがなく…。そのあたりは泰蔵も分かってはくれないところでしょうか。
そんな鬱屈した気分を晴らすために“どれむ”の絵を描く糸子。…かなり無理のある間違い方ですけども。
そこへやってきた貞子からの贈り物。
あれだけ喜んでおいて、糸子には小さかったというオチね。笑
それでもいつか手に入るかも知れないと前向きになるのもいいですね。
朝ドラのヒロインはこうでなくては。
時に奈津の叔母で出てきた西川かの子さん。
「結婚なんてするもんやない」という台詞に実感がこもってましたね。笑