ガチゲキ!!復活前年祭
くによし組『重い愛』
2024年8月8日(木)〜18日(日)
アトリエ春風舎
作・演出:國吉咲貴
舞台監督:稲元洋平
音響:大嵜逸生(くによし組)、深澤大青
音響操作:ワタナベユウタ(株式会社K-works)
照明:瀬戸あずさ(balance,inc.DESIGN)
照明操作:森山紗貴、武田弓果
統括:前原麻希(趣向) 宣伝美術:郡司龍彦
制作:類家アキヒコ 制作補佐:タナバタカナリア
HP製作:斧口智彦(Theatre 劇団子)
企画制作:『ガチゲキ!!』実行委員会
出演:
國吉咲貴[くによし組](トーチカマメミ)
永井一信[くによし組](夫・トーチカ大輝)
荒波タテオ[popchicfactry](マメミの後輩・荒波)
七星束子(タバコ)
笠井幽夏子(大輝の姉)
青木絵璃(階下の住人・青木)
STORY
マメミと大輝の間に生まれたダイズは出産時の体重が4100グラムで日に日に体重を増していく。姉からの電話に悩まされ、床が沈んで下の住人・青木に迷惑をかけていないかを気に病み、夫がタバコという女性と連絡を取っていることに苛立つマメミ。そんな中、マメミは自分に思いを寄せている高校の後輩・荒波に「不倫したことありますか」と問いかける。
『ガチゲキ!!復活前年祭』参加作品。
舞台中央にレンガで囲まれた井戸。後半、〈伏線編〉と同じく白い布がかけられてベビーベッドに見立てられる(伏線編で井戸のように見えていたのは間違いじゃなかったのね)。
〈伏線編〉は第二幕の内容だったが、今回の〈ネタバレ編〉を見てようやく大輝の身に起きたことが分かってくる仕掛けはよく考えられている。
〈伏線編〉では名前のみだったタバコ、大輝の姉、青木のキャラクターもそれぞれよく、特に赤ん坊の重みに耐えられなくなって2階の床が崩落したにも拘らず、家族が増えたと喜ぶ青木が強烈。
タバコの意識が大輝に乗り移り、荒波がお望み通り、マメミの細胞に入り込み、大輝はダイズの膵臓になり…と書いていても何のこっちゃな展開が夢の中で繰り広げられる中、最後は童話「おおきなかぶ」のように赤ちゃんをみんなが連なって持ち上げようとするも、結局持ち上げられない。
〈伏線編〉でも書いた通り、展開がまったく読めず(読めるわけない)、一体どういうところからこういう着想を得るのだろうと感心せずにはいられなかった。
上演時間1時間20分。