フム 第一回公演
『健脚』
2024年4月18日(木)〜21日(日)
ときわ座
作・演出:松森モヘー
舞台監督:井神雅基
演出助手:カタール(イマにヒとコへ(え))
音響:金子宗太
ハイパーお手伝いさん:西岡サヤ
撮影:CHU dot CREATIVE
チラシデザイン:かわいわか、カワウチケンタ
ロゴデザイン:酒井まりあ
制作:フム 主催:北澤響
出演:
あいま采乃(岡部/事務員(無料案内所)/双子1/右脚/旅人2/来客者2/容疑者/著者/美食家/挑戦者)
北澤響(田村/来客者/双子2/左脚/旅人1/事務員2(無料診療所)/尋問者/編集者/料理家/支配者)
STORY
中学からの親友、田村と岡部。陸上部で出会って、色々あって、山で遭難して、死を覚悟。←いまここ
田村は昔から顔面が良かった。頭も良かったし、脚も速かった。岡部は頭は良くはなかった。でも脚は田村より速かった。田村は岡部に敵わなかった。走るのも、跳ぶのも、生きるのも。あとは死ぬのみ勝つか負けるか。どっちの命が速いのか。←いまここ
「ほんとにどうでもいい話していい?」「え、なに」「ししゃも、どっちから食べる派?」「は?」頭も尻尾ないような、脚と顔にまつわるような、
始まりも終わりもない物語。冬の山、見つけた、ほら穴。←いまここ【公演チラシより】
北澤響さんとあいま采乃さんによるユニット、フムの旗揚げ公演。元々は花屋だった場所をイベントスペースとして使用しているときわ座にて。
客席は対面式。出入口から見て左側の壁に「健」「脚」と書かれた足型がかけられ、開演前に外される。開場時は真ん中に小さなライトが取り付けられた扇風機があり、首振りをするにつれてサーチライトのように壁を照らし出す。その他、机や椅子など。
北澤響さんとあいま采乃さん、演じるのはそれぞれ10のキャラクター。とは言ってもいずれも田村と岡部という好対照な2人の脳内で生み出されたものたちで、最後の4つはほとんどショートコントのノリ。
とにもかくにも2人の息がぴったりで(若干のトチリはあったものの)、松森モヘーさん独特の「は?」「なに?」と言ったやりとりもテンポよくなかなかのハイレベル。
劇中では左右の足にもなった北澤さんとあいまさんがこれからも二人三脚で歩みを進めていくだろうことが予感できる公演にもなっていたし、松森モヘーさんの作品はそんな彼女たちへの最大限のエールとなっていた。正直、この作品をこのクオリティでできたならもう怖いものはないのでは?
上演時間1時間。