マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』 | 新・法水堂

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マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』
Matthew Bourne's ROMEO + JULIET


2024年4月10日(水)〜21日(日)
東急シアターオーブ

原作:ウィリアム・シェイクスピア
演出・振付:マシュー・ボーン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ 
美術・衣裳:レズ・ブラザーストン
照明:ポール・コンスタブル
音響:ポール・グルースイス
オーケストレーション:テリー・デイヴィス
企画制作:ホリプロ

出演(4/10):
パリス・フィッツパトリック(ロミオ)
モニーク・ジョナス(ジュリエット)
アダム・ガルブレイス(看守ティボルト)

ロリー・マクラウド(ロミオの友人マキューシオ)

ジャクソン・フィッシュ(同バルサザー)
ユアン・ガレット(同ベンヴォーリオ)
デイジー・メイ・ケンプ(ロレンス牧師、モンタギュー夫人、看護師)
アラン・ヴィンセント(モンタギュー上院議員、看守、 看護師)
アニャ・ファーディナンド(ジュリエットの友人フレンチ―)
ブライオニー・ペニントン(ドーカス)
ケイト・リオンズ(マグダレン、エスカラス所長)
ターシャ・チュウ(ラヴィニア)
タニシャ・アディコット(モーガン)
釜萢来美(マーサ)
マシュー・エイモス(エドマンド)
イヴ・ンボコタ(レノックス)
アダム・デイヴィース(セバスチャン)
ディラン・ジョーンズ(ファビアン)
ハンナ・クレマー(フェイス)

STORY
近未来、反抗的な若者を矯正する教育施設“ヴェローナ・インスティテュート”。そこでは厳しい監視下で自由を奪われた若者たちが男女の接触を禁じられて暮らしていた。暴力的な看守ティボルトのハラスメントにおびえるジュリエット、有力政治家の両親から見放されて施設に入れられたロミオ。施設で出会った2人は瞬く間に恋に落ち、看守の目を盗んで逢瀬を重ね、仲間たちに祝福されながら愛を誓いあうのだった。しかし幸せもつかの間、突如酒に酔ったティボルトが銃を振りかざして現れ、乱闘のあげく仲間の一人マキューシオが命を落としてしまう。怒りに燃えるロミオとジュリエットたちはティボルトに立ち向かうも、さらなる悲劇が彼らを待ち受けていた…。【公式サイトより】

2019年初演作、満を持しての来日公演。

特に前情報を入れずに観に行った私、舞台が近未来ということは差別主義者の小林ゆみ杉並区議員の投稿のお陰で図らずも知るところとなったが、設定は変わっても大筋は変わらないんでしょと思っていたら大間違い。
幕が上がると、まず現れるのが壁にVERONA INSTITUTEと書かれた施設の共同スペース。モンタギュー家とキャピュレット家の対立もなく、ロミオとジュリエットはこの施設で運命の出会いを果たす。
それだけならまだしも、ロミオとジュリエットがティボルトの首を締めて殺したり、ジュリエットがロミオを刺したり、なかなかの改変具合でもはや別物ではと思わざるをえなかった。
ムキムキの看守がティボルトだとかやけに裕福そうな男女がロミオの両親だとか分かるはずもなく、バレエ版『ロミオとジュリエット』を配信で観たときにも思ったことだけど、やはり台詞がないことの限界があるよなぁ。
ダンサーはいずれも白い衣裳で、ややもすればダンサーというよりもアスリートの集団のようだった。

上演時間1時間48分(ACT1(1幕&2幕)58分、休憩20分、ACT2(3幕)30分)。

カーテンコールは撮影可。