連続テレビ小説『ブギウギ』最終週「世紀のうた 心のうた」(第124回) | 新・法水堂

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連続テレビ小説『ブギウギ』
最終週「世紀のうた 心のうた」(第124回)


作:足立紳
音楽:服部隆之
主題歌:「ハッピー☆ブギ」中納良恵、さかいゆう、趣里

出演:
趣里(福来スズ子)
水上恒司(村山愛助・写真)
みのすけ(鮫島鳥夫)、水澤紳吾(小田島大)、伊原六花(秋山美月)、森永悠希(股野義夫)、三浦獠太(柴本タケシ)、吉柳咲良(水城アユミ)、このか(花田愛子)、井上一輝(小田島一)、大知(記者)、藤間宏衛門(同)、舞夢プロ、スリーピース、キャストプラン
柳葉敏郎(花田梅吉・写真)
水川あさみ(花田ツヤ・写真)
木野花(大野晶子)
草彅剛(羽鳥善一)

STORY
歌手・福来スズ子の引退会見の当日。スズ子は結局、善一とは話ができないまま会見に臨むことになってしまった。スター歌手の突然の引退宣言は世間の注目を集め、会見場には多くの記者が集まっていた。その中には、これまでスズ子たちのゴシップ記事をたくさん出してきた雑誌「真相婦人」の記者・鮫島の姿もある。スズ子は意を決して歌手引退についての思いを話し始める。【NHK公式サイトより】

タケシの司会進行のもと、スズ子の歌手引退会見が始まる。ここはちゃんと司会者を立ててほしかったところですが……。
スズ子は歌手引退の理由として、今までのようなパフォーマンスが出来なくなった、自分が一番輝いていたときをそのまま残したいと語る。
記者からの質問では大晦日の『オールスター男女歌合戦』の話が出るが、スズ子は「あれが最後の花火」と返答。
ここで鮫島が水城アユミの名前を持ち出していやらしーく質問。それに対してもスズ子は、アユミはこれから素晴らしい歌手になる、みんなが自分のことをすぐ忘れるだろうことは悔しいが、それが理由ではないと答える。
鮫島はなおもしつこく、今後は役者をするというスズ子に対し、アユミから逃げているのでは?と迫り、羽鳥も納得していると聞いても、最近ヒット曲に恵まれていない羽鳥が簡単に手放すとは思えないと食い下がる。
スズ子は羽鳥がいなかったら、自分はここにいないとし、福来スズ子の大部分を作った羽鳥に対して、どんなに感謝しても感謝しきれないと答える。
鮫島モ最後は「寂しくなる」と言っていましたが、何だかんだ言いながらファンだったんでしょうね。笑
最後に一曲聞かせてとリクエストするも、「そらあきまへん。一曲では止まらへんようになってまう」と笑わせるスズ子。
最後は満場の拍手。史実では笠置シヅ子さんはこのような会見は開いていないようですが、スズ子らしい会見ではありましたね。

帰宅すると、愛子たちがケーキを用意してスズ子の労をねぎらう。このケーキ、実際にこのかさんがデコレートしたそうで。
歌手を辞めるなんて思っていなかったというスズ子は、「なんでこんな大事な日に一緒におるのがあんたらやねんって思うのに、あんたら以外考えられへん」と言い、「みなさんはワテの宝物、家族や、出会うてくれてホンマありがとう」と感謝する。
ここでスズ子が言う「血の繋がりなんか関係あらへん」(愛子は血は繋がっていますが)は自身の生い立ちも重ね合わせての言葉でしょうね。まさか子供を誘拐すると脅迫した犯人と一緒にいるとは。笑
一方、羽鳥は会見の記事を見て何を思うのか……。

びっくりしすぎて東京きてもうたという秋月と喫茶店で会うスズ子。なんで秋山だけなん……。
まだ現役を続ける秋山の生き方を尊敬するというスズ子に対し、秋山もずーっと尊敬してきたと言い、「お疲れ様でした」とねぎらう。
そこへ股野とアユミがやってくる。アユミはスズ子に引退してほしくない、歌う姿を見て勉強したいことがたくさんあると言うが、スズ子は引退するのはあなたのステージのせいでもある、あんさんの歌にめちゃくちゃエネルギーもらえて最後にあんなふうに歌えたと話し、「あなたを見て歌手としての人生をスパッとヤメようと思った」と続ける。この辺、貴花田(後の貴乃花)に敗れて引退を決意した千代の富士関を思い出しますね。
「バトン渡したで」と言われたアユミは「私、必ず福来先生みたいな歌手になります」と誓うわけですが、こうやって受け継がれていくものなんですよねぇ。しみじみ。