《UNHCR WILL2LIVE Cinema》『シャドー・ゲーム~生死をかけた挑戦』 | 新・法水堂

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『シャドー・ゲーム~生死をかけた挑戦』

SHADOW GAME

 

 

2021年オランダ映画 90分

監督・リサーチ・追加編集・録音:エーフィエ・ブランケフォールト、エルス・ファン・ドリール

撮影監督:トン・ペータース 編集:パトリック・ショーンウェル

音響:マーク・グリン、トム・ビネン

音楽:ルイ・レイス・マイア

出演:デュッラーブ、SK、ファイズ、ジャノ、シロ(ジャノの弟)、ムハンマド、モ、フアード、ヤシーン、ムスタファ、ワカス(SKの友人)、アフメド(ファイズの弟)

 

STORY

紛争で荒廃した国を逃れた10代の若者たちが、保護とより良い生活を求めてヨーロッパの国境を越えようとしている。彼らの危険な旅路は、地雷原、密輸業者、国境警備員などの困難をくぐり抜けながら、数ヶ月から数年にも及ぶ。彼らは、国境を越えることを痛烈な皮肉をこめて「ゲーム」と呼ぶ。ヨーロッパ中にフェンスが設置され、国境を越えて最終目的地に到達することは、かつてないほど困難になっている。彼らは直面する数々の障害を乗り越えられるのか? そして彼らは安住の地を見つけることができるのか? 3年にわたって撮影され、また一部は主人公自身によって撮影された渾身のドキュメンタリー。【公式サイトより】


《UNHCR WILL2LIVE Cinema 2021》配信作品。

 

本作では主に以下の若者が登場する。

 

 ドゥッラーブ 16歳

 SK 15歳 アフガニスタン

 モ 17歳 イラン

 ジャノ 18歳 シリア

 シロ 15歳 シリア

 ムハンマド 14歳

 フアード 15歳 アフガニスタン

 ファイズ 17歳 スーダン

 ヤシーン 17歳 パキスタン

 ムスタファ 17歳

 

いずれも未成年の少年たちで、アフガニスタンやシリア、スーダンといった内線や紛争などで荒れ果てた国の出身で、難民庇護を受けるべくヨーロッパを目指す。国境を越えることを「ゲーム」と呼ぶのが物悲しい。

 

見ていて思うのは、彼らがとてもその年齢に見えないということ。14歳や15歳でも無精髭が生え、老成しすぎるぐらいに老成している。中には年齢を子供を装っていると疑われて暴行を受けたという少年も。

日本人が童顔なのかもしれないが、やはり食べ物や飲み物も不足する中、警察の目から逃れ、命からがら何キロもの道のりを歩き通すといったような普通ではない経験が彼らの顔つきをそうさせてしまっているのであろう。

あと気になったのが、登場するのが少年ばかりという点。「ゲーム」をする少女はいないのかな。監督がともに女性なだけに少女たちの状況も知りたかったところ。

 

そんな中、こういった映画にドラえもんが出てくるのがびっくり。少年の一人が言うが、ホント、「どこでもドア」があればこんな苦難を味あわなくてもいいのになぁ…。