ナショナル・シアター・ライヴ『フォリーズ』 | 新・法水堂

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ナショナル・シアター・ライヴ

『フォリーズ』

National Theatre Live: FOLLIES

 

 
2017年イギリス映画 156分
脚本:ジェームズ・ゴールドマン 音楽・作詞:スティーヴン・ソンドハイム
演出:ドミニク・クック 監督:ティム・ヴァン・ソメレン
美術・衣装:ヴィッキー・モーティマー 振付:ビル・ディーマー
照明:ポール・コンスタブル 音響:ポール・グルーシュイス
 
出演:イメルダ・スタウントン(サリー・デュラント・プラマー)、ジェイニー・ディー(フィリス・ロジャーズ・ストーン)、フィリップ・クァスト(フィリスの夫ベンジャミン・ストーン)、ピーター・フォーブズ(サリーの夫バディ・プラマー)、アレックス・ヤング(若き日のサリー)、ジジ・ストラッレン(若き日のフィリス)、アダム・リース=チャールズ(若き日のベン)、フレッド・ハイグ(若き日のバディ)、ドーン・ホープ(ステラ・ディームズ)、トレイシー・ベネット(カーロッタ・カンピオン)、ジョセフィーヌ・バーストウ(ハイディ・シラー)、ディ・ボッチャー(ハッティー・ウォーカー)、ゲイリー・レイモンド(劇場主ディミトリ・ワイズマン)、ジェラルディン・フィッツジェラルド(ソランジ・ラフィッテ)、ノーマ・アタラー(エミリー・ホイットマン)、ビリー・ボイル(エミリーの夫セオドア・ホイットマン)、エイドリアン・グローヴ(ステラの夫マックス・ディームズ)、ブルース・グレアム(司会ロスコー)、ジョーダン・ショー(ケヴィン)、ジェマ・ペイジ(サンドラ・クレイン)、リズ・アイゼン(ディー・ディー・ウェスト)、ジュリー・アームストロング(クリスティーヌ・ドノヴァン)、アリソン・ランガー(若き日のハイディ)、レイシャ・モリーニュー(若き日のステラ)、エミリー・ランガム(若き日のカーロッタ)、エイミー・ホドネット(若き日のハッティー)、アヌースカ・イートン(若き日のディー・ディー)、サラ=マリー・マクスウェル(若き日のソランジ)、ケイト・パー(若き日のサンドラ)、バーナビー・トンプソン(若き日のセオドア)、エミリー・グッドイナフ(若き日のクリスティーヌ)、リズ・ユーイング(ワイズマンの個人秘書)、イアン・マクラーノン(TVインタビュアー)、エドウィン・レイ(カメラマン)、マイケル・ヴィンセン(アンサンブル)、ジェレミー・バット(同)
 
STORY
1971年。ワイズマン劇場が取り壊されることになり、かつて“ワイズマン・ガール”として活躍した女性たちが同窓会に集まってくる。30年ぶりに劇場にやってきたサリーは、かつての仲間フィリスと再会する。フィリスは夫ベンとの仲が冷え切っていたが、かつてサリーとフィリスはベンをめぐって争ったことがあった。

《NTLive 2021 アンコール夏祭り》上映作品。
ナショナル・シアター オリヴィエ劇場にて収録。
本篇前に客席でのドミニク・クックさんインタビュー、過去映像からスティーヴン・ソンドハイムさんの対談の様子など。

ソンドハイムさんがプロットなんてなくていいんだ、と悟って(?)作ったという本作、確かに筋よりもタイトル通り、フォリーズを見せるところに主眼が置かれている。
序盤からかつての踊り子たちが勢揃いするシーンは、女性たちへの敬意に溢れ、少し感動してしまった。当然のことながら、年を取り、太った者もいれば髪の毛が白くなった者もいる。しかし、それでも堂堂と胸を張り、笑顔を浮かべる彼女たちの何と美しいことか。
終盤、メインとなる4人の愚かさ(フォリーズ)が描かれてはいくが、正直、2時間半の長さが必要な話でもないのでもう少しメリハリが欲しかった。やっぱりプロットは必要だよ、ソンドハイムさん。笑

イメルダ・スタウントンさんは『ヴェラ・ドレイク』以来、好きな俳優の一人なのだけど(今回鑑賞しようと思った最大の理由でもある)、歌ったり踊ったりも出来るのねと新鮮な驚きだった。