『007/ドクター・ノオ』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『007/ドクター・ノオ』

IAN FLEMING'S Dr. NO

 

 

1962年イギリス映画 100分

監督:テレンス・ヤング
脚本:リチャード・メイバウム、ジョアンナ・ハーウッド、バークリー・マザー 
原作:イアン・フレミング

製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ

撮影監督:テッド・ムーア 美術:ケン・アダム

プロダクションマネージャー:L・C・ルドキン

編集:ピーター・ハント

メインタイトルデザイン:モーリス・バインダー

アニメーション:トレヴァー・ボンド

助監督:クライヴ・リード

メイクアップ:ジョン・オゴーマン

スタイリスト:アイリーン・ウォーウィック

衣裳:テッサ・ウェルボーン

特殊効果:フランク・ジョージ

音楽作曲:モンティ・ノーマン 指揮:エリック・ロジャーズ

オーケストレーション:バート・ローズ

「ジェームズ・ボンドのテーマ」演奏:ジョン・バリー&オーケストラ

日本語字幕:保田道子

 

出演:

ショーン・コネリー(ジェームズ・ボンド)

ウルスラ・アンドレス(ハニー・ライダー)

ジョゼフ・ワイズマン(ドクター・ジュリアス・ノオ)

ジャック・ロード(CIAフェリックス・ライター)

バーナード・リー(秘密情報部部長・M)

アンソニー・ドーソン(ストラングウェイズのカード仲間R・J・デント教授)

ゼナ・マーシャル(プレイデル=スミスの秘書ミス・ターロー)

ジョン・キッツミラー(ライターの助手クォレル)

ユーニス・ゲイソン(ボンドの恋人シルヴィア・トレンチ)

ロイス・マクスウェル(Mの秘書ミス・マネーペニー)

ピーター・バートン(ブースロイド少佐(Q))

イヴォンヌ・シマ(クラブ・キーの接待役シスター・リリー)

ミシェル・モク(同シスター・ローズ)

マルゲリーテ・ルウォーズ(写真家アナベル・チャン)

ウィリアム・フォスター=デイヴィス(ダフ警察署長)

ドロレス・キーター(ストラングウェイズの秘書メアリー・トゥルーブラッド)

レジナルド・カーター(ノオの部下ジョーンズ)

ルイス・ブラザー(ジャマイカ総領事館総督プレイデル=スミス)

コーネル・バートン(ストラングウェイズのカード仲間ポッター将軍)

【以下、クレジットなし】ティム・モクソン(ジャマイカ支局長ジョン・ストラングウェイズ中佐)、レスター・ペンダーガスト(店主パス・フェラー)、エリック・カヴァリー(三匹の盲目のネズミの暗殺者)、チャールズ・エジヒル(同)、ヘンリー・ロペス(同)、エリドリアン・ロビンソン(霊柩車の運転手)、マクスウェル・ショー(通信士)、ジョン・ハットン(無電技師)、マルー・パンテラ(ホテルのフロント係)、ベティーヌ・ル・ボー(デント教授の秘書)、キャロル・レックフォード(デント教授のボートの船長)、ランスロット・エヴァンズ(クラブ・キーの甲板の護衛)、ケアリー・ロビンソン(拡声器を持つ護衛)、アンソニー・チン(除染作業員)、ジョージ・リーチ(同)、ミルトン・リード(ドクター・ノオの護衛)

 

STORY

ある昼下り、英国秘密情報部ジャマイカ支局長と秘書が何者かに射殺された。彼の任務は、ケープカナベラル基地から発射されるロケットの弾道を狂わす電波発信地を突きとめることだった。ロンドン本部は事件を重視、直ちに背後関係追及のため007ことジェームズ・ボンド機密員を現地へ派遣した。任務は支局長の足取りを洗うことだ。支局長は最近魚に興味を抱き連日島っ子の漁師クォレルと沖へ出ていたそうだ。が、支局長の魚釣りは見せかけで、実はボーキサイト開発中の中国系ドイツ人ノオ博士所有のクラブ・キーを探索していた事実が判明、事態は悪化した。四十八時間後に月ロケット発射の急報にクォレルを道案内に立てたボンドは、闇を縫ってクラブ・キー上陸を敢行した。翌朝、二人はエキゾチックなアメリカ娘ハニーに出会った。その後、クォレルは竜のような装甲車の炎に包まれ、ボンドとハニーは捕えられた。研究所に連れ込まれた二人は、ノオ博士から事件の全貌を知らされるが死の宣告を受けたボンドには手も足も出なかった。絶体絶命のピンチ。が、ボンドは換気口から電波管制室にもぐり込み、やにわに管制区へ登り電子炉操作桿を回した。ボンドの一撃にノオ博士はプール型原子炉の泡と消え去っていった。危険をつげる警報に逃げまどう手下たちを尻目に、ハニーの手を取ってボートに乗り込んだボンドは沖へ向った。危機一髪、島は一瞬の大音響と共に一面の火の海と化した。【「KINENOTE」より】


007シリーズ第1作(1963年、日本公開時の邦題は『007は殺しの番号』)。

遅まきながら、ショーン・コネリーさんを追悼。

 

銃口越しに現れ、こちらに向かって銃を構えるジェームズ・ボンド。

お馴染みのテーマソングをバックにしたオープニングは今見てもわくわくする。

本篇もまたお馴染みの展開で、バカラ賭博で出逢ったシルヴィア・トレンチ、Mの秘書ミス・マネーペニー、総督秘書のミス・ターロー、写真家アナベル・チャンといった魅力的な女性が出てくる中、1時間ほど経過して白いビキニ姿で貝を集めるハニー・ライダーが登場。

クローゼットの扉に髪の毛をつけておいて、自分の部屋に侵入者が来なかったか確かめるところや換気口から脱出して危機を逃れるといった展開も本作が最初かどうか分からないけど、スパイ映画の常套手段もちらほらと。

 

ただ、改めて観るとちょっとB級感が漂う箇所もある。

とりわけドクター・ノオの研究所に連れてこられたボンドとハニーが、体についた放射能を除染させられるシーン。このセットが非常に安っぽくてコントみたいになってしまっている。

白い粉を吹きつけられてデッキブラシでゴシゴシするのも雑だが、ベルトコンベアでシャワーを浴びているうちに放射能の数値が下がっていくというのも嘘っぽさが満載。

終盤、管制室のシーンでドクター・ノオと部下たちが身につけている防護服もなぁ。

まぁ最後のボンドとドクター・ノオとの格闘もそれなりに魅せるものがあったし、最後はハニーと結ばれてめでたしめでたしとなるのも悪くはないけど、男女観は古臭いよなぁ。