MCR『SMELLS LIKE MILKY SKIN』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

MCR

『SMELLS LIKE MILKY SKIN』

 

 
2021年5月12日(水)〜16日(日)
ザ・スズナリ
 
作・演出:櫻井智也
舞台監督:門馬雄太郎 舞台美術:袴田長武
照明:久保田つばさ 音響:葵能人(ノアノオモチャバコ)
配信:吉田雅人(ユニークポイント) 撮影:保坂萌
WEBサイト管理:松下哲 当日制作:松本悠(青春事情)
 
出演:
奥田洋平(奥田)
佐賀モトキ[Straw&Berry](奥田の妻・モトキ)
川島潤哉(奥田とモトキの息子・太郎)
伊達香苗[MCR](モトキの姉・香苗)
澤唯[サマカト](香苗の夫・澤)
堀靖明(奥田の舎弟・堀)
三澤さき(爬虫類バーの女・三澤)
おがわじゅんや[MCR](奥田の同僚・小川)
北島広貴[MCR](奥田の同僚・北島)
熊谷嶺(奥田の同僚・熊谷)
櫻井智也[MCR](奥田のご近所さん・櫻井)
加藤美佐江(櫻井の子供・美佐夫)
上田房子[MCR](ご近所のボス・上田)
田中のり子[シンクロ少女](上田の腰巾着・田中)
寿々木環[ちち不在。](飲み屋の女・環)
 
STORY
奥田とモトキ夫妻の3歳になる一人息子・太郎が不慮の事故で亡くなって2年経ったある日、遊びに来ていたご近所の櫻井さんの息子・美佐夫が見知らぬおっさんを連れてくる。モトキにはそれがすぐに太郎だと分かった。姉の香苗と夫の澤にも到底信じてもらえないが、病院で検査をしたところ、太郎の血液は水で心臓が四つ葉のクローバーになっていたという。ふてぶてしい態度の太郎とどう接していいか分からないでいた中、ご近所のボス・上田と腰巾着の田中が一人の女性を連れてくる。それは、奥田と不倫関係にある爬虫類バーの女・三澤だった。一方、太郎と遊んでいた美佐夫は、父親にもうすぐ太郎がいなくなると告げる。

櫻井智也さん率いるMCRの最新公演。
当初は8日からの予定だったが、緊急事態宣言のため、期間短縮にて上演。
 
舞台手前は奥田家のリビング。下手にソファ、中央にテーブル。上手にキッチンがあり(奥は見えない)、その手前に舞台が張り出していて大きな熊のぬいぐるみなど太郎のおもちゃが雑然と置かれている。
舞台奥は高くなっていて、奥田の会社の喫煙室、飲み屋、三澤の家、櫻井家等に変化する。
 
亡くなったはずの3歳の息子がおっさんになって現れる(川島潤哉さん適役)という設定がまず面白く、登場人物それぞれのキャラクターもあいまって楽しく観ることができた。
そんな中、浮き彫りになっていく奥田とモトキの気持のずれ。
最後は母親であるモトキの太郎への愛の深さにホロリとさせられたが、てっきりモトキはこのまま奥田と夫婦を続けて、やがて子供が生まれてくるという展開になるかと思っていたら見事に違っていた。笑
 
キャストでは川島さんの他、奥田の舎弟役の堀靖明さん、櫻井の息子役の加藤美佐江さんがともにインパクトがあってよかった。とりわけ加藤美佐江さんはこういうガキいるよなぁと思わせるほどの説得力だった。
 
上演時間1時間39分。
 
ちなみにチラシの元ネタは↓やね。