『43年後のアイ・ラヴ・ユー』 | 新・法水堂

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『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

REMEMBER ME
 
 
2019年スペイン・アメリカ・フランス映画 89分
原案・脚本・監督・製作:マルティン・ロセテ
脚本:ラファ・ルッソ
撮影:ホセ・マルティン・ロセテ  編集:ベアトリス・コロマール  音楽:パスカル・ゲーニュ
美術:アンヘラ・ナホム  衣裳:ハビエル・ベルナル・ベルチ
メイクアップ:モニカ・フォンタネット  ヘアスタイリスト:ベロニカ・ボスレ
 
出演:ブルース・ダーン(クロード)、カロリーヌ・シロル(リリアン・ブランシュ)、ブライアン・コックス(シェーン)、セリーナ・ケネディ(孫娘・タニア)、シエンナ・ギロリー (娘セルマ)、スティーヴン・マクファーレン(職員アルメン)、ベロニカ・フォルケ(マルコス所長)、ベン・テンプル(セルマの夫デイヴィッド)、イサベル・ガルシア・ロルカ(サラ)、ニコル・アンサリ(アリシア)、エミリー・マリー[リュ・ゴウン](職員ロージー)、ロバート・ドナヒュー(入居人ドナヒュー)、アリート・ロジャーズ(職員トム)、イェズス・ビダル(折り紙の患者)、マティルド・フルイサ(イヴ)、キット・ラング(パトリック)、アンバー・ウィリアムズ(職員ゼファー)、ジョン・ボウ(リリアンの夫ピーター)、ブランドン・ララクエンテ(演劇科ローガン)、ジュリア・ガブリエール(若き日のリリアン)、ロビン・クライヴ(若き日のクロード)
 
STORY
70歳のクロードは妻を亡くし、LA郊外モントレーに一人で住む元演劇評論家。近所に住む親友のシェーンと老後を謳歌していた。ある日、昔の恋人で人気舞台女優のリリィがアルツハイマーを患わせて施設に入った事を知る。もう一度リリィに会いたいと願ったクロードは、なんとアルツハイマーの《フリ》をしてリリィと同じ施設に入居するという一世一代の《嘘》を思いつく。シェーンの協力のもと、遂にリリィと念願の再会を果たしたクロード。だがリリィの記憶からクロードは完全に消し去られていた―。そんなリリィに、クロードは毎日のように二人の想い出を優しく語りかけるのだった。ニューヨークでの出会い、かつて共に過ごしたパリでの日々を綴った手紙、一緒に聴いたガーシュインの音色、そして想い出の花・ユリの香り。しかし、なかなかリリィの記憶は戻らない。そんなある日、昔リリィが演じたシェイクスピアの「冬物語」を施設で観劇する事になり、クロードは孫娘と一緒にある作戦を実行する。【公式サイトより】

老人ホームを舞台に繰り広げられるロマンチック・コメディ。
 
主人公が元演劇評論家、ヒロインが元舞台女優というだけあって、ピナ・バウシュ、ハイナー・ミュラー、ブランチ・デュボア(『欲望という名の電車』)、ジョン・ギールグッドといった固有名詞が出てくるだけでも楽しい。
そして最後の仕掛けとなるのがシェイクスピアの『冬物語』。そこで起こされる奇跡は、束の間夢を見せる演劇のなせる技か。
 

かつての恋人を優しく見守るブルース・ダーンさんの演技が愛おしい。

欲を言えば、回想シーンに出てくる若き日のクロードとリリアン、他にもっといい俳優さんいなかったのかな……。