『大怪獣ガメラ』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『大怪獣ガメラ』

 

 

1965年日本映画 78分

監督:湯浅憲明
企画:斉藤米二郎  脚本:高橋二三
撮影:宗川信夫  録音:渡辺利一  照明:伊藤幸夫  美術:井上章

音楽:山内正  編集:中静達治  助監督:阿部志馬  製作主任:上嶋博明
特殊撮影:築地米三郎  特殊美術:井上章  合成:藤井和文
照明:石坂守  助監督:石田潔  製作主任:川村清
 

出演:船越英二(東京大学動物学教室・日高教授)、山下洵一郎(日東新聞・青柳カメラマン)、姿美千子(俊夫の姉・桜井信代)、霧立はるみ(日高の助手・山本京子)、北原義郎(俊夫の父・桜井)、左卜全(新潟の農家のお爺さん)、浜村純(北海道大学生物学科・村瀬教授)、北城寿太郎(自衛隊司令官)、吉田義夫(エスキモーの老酋長)、大山健二(防衛庁長官)、小山内淳(ちどり丸船長)、藤山浩二(コンビナート職員)、大橋一元(俊夫の担任・上田先生)、高田宗彦(ソビエト代表)、谷謙一(警官)、中田勉(俊夫の叔父・魚國の主人)、森矢雄二(アナウンサー)、丸山修(原研所長)、内田喜郎[ひまわり](桜井俊夫)、槙俊夫(原研幹部)、隅田一男(同)、杉森麟(警察署長)、村田扶実子(農家のお婆さん)、竹内哲郎(放送局アナウンサー)、志保京助(魚河岸の魚屋)、中原健(同)、森一夫(ちどり丸の通信士)、佐山真次(魚河岸の魚屋)、喜多大八(ちどり丸航海長)、大庭健二(自衛隊員)、荒木康夫(同)、井上大吾(自衛隊副官)、三夏伸(札幌放送局アナウンサー)、清水昭(モンキーダンスの青年)、松山新一(作業員)、岡郁二(米軍ジェット機操縦士)、藤井竜史(羽田空港係官)、山根圭一郎(地熱発電所技師)、松村若代(客)、甲千鶴(ストリッパー)、沖良子(同)、後藤武彦(自衛隊セスナ機操縦士)、加川東一郎(作業員)、伊勢一郎(記者)、佐原新治(同)、宗近一(同)、劇団ひまわり、M アバナイ(Z計画アメリカ代表)、リッチャードソン、ストレイハン、ランソン、ブラウン、ハートマン、大川修[クレジットなし](米軍基地レーダー係)、栗原三郎[クレジットなし](俊夫の従兄弟・一郎)、加藤茂[クレジットなし](農家の孫)、青木英行[クレジットなし](灯台付近の子供)、萩原茂雄[クレジットなし](同)、古谷徹[クレジットなし](同)

 

STORY
北極海上空で、国籍不明機が米国戦闘機によって撃墜された。落ちた飛行機は原爆を搭載していたため、恐しいキノコ雲が上空をおおった。そして、このショックで、地下で冬眠を続けていたといわれるイヌイット伝説の怪獣ガメラが眼をさまし、地上に甦ってしまった。やがて、この海ガメに似た怪獣ガメラは日本に上陸し、まず北海道の北端にある岬に姿を現し、灯台をふみ倒した。しかし、ガメラは逃げ遅れた灯台守の子俊夫をふみ殺そうとはせずそっと救けて、親のもとに帰した。それ以来動物好きの俊夫はすっかりガメラのファンになってしまった。一方地熱や石油などの炎を好むガメラは同じ北海道にある地熱発電所に向った。ガメラの侵入を防ごうとする自衛隊は、数万ボルトの高圧電流を仕かけたが、ガメラには一向に通じず、地底から吹きあげる炎をうまそうに吸いこんだガメラは、ますます勢いをまして暴れまわった。動物学者日高が提案した冷凍作戦も無為に終り、遂にガメラは東京にやってきて、猛威をふるった。これを知った全世界の科学者が続々と東京に集りガメラ防衛対策本部が設置された。連日会議は続き、その結果最終的結論として、Zプラン採用が決定した。Zプランは着々と実行に移され、まずガメラをZプラン遂行の唯一の場大島に導きいれるため、東京湾から大島まで長い石油の帯がしかれ点火された。炎が好物なガメラは炎をつたって大島に近づいた。が、大島に着く寸前火は強烈な風雨のため、石油がちり消えてしまった。だが無念がる日高ら世界の科学者たちの前で三原山が爆発したのだ。ガメラはまたこの火におびきよせられ遂に大島に上陸した。Zプランはただちに遂行された。炎をおとりに、ガメラを地下にすえつけたロケットの最前部におびきよせ、そのままガメラをロケット内にとじこめ、火星にむけてロケットを発射したのだ。ガメラ撃退に成功し喜び騒ぐ世界の科学者たちをよそに、俊夫はガメラを乗せたまま夜空にすいこまれていくロケットをいつまでもいつまでも見送っていた。【「KINENOTE」より】


ガメラシリーズ第1作。

 

昭和のガメラシリーズを観るのは初めてだったのだけど、ゴジラ同様、こちらも原爆と関係があったのね。

のっけから北極海やらニューヨークやらが舞台となり、英語の台詞も飛び交っていたけど、当時の子供たちは話についてこれたんだろうか。笑

一方で怪獣に寄り添う少年が登場するあたりが本作の特色ともなっているが、いかんせん怪獣相手だけに心の交流とまではいっていなかった。

それでも、怪獣=倒すべきものという図式は取っておらず、最後は火星に飛ばすのも荒業ながら落としどころとしては悪くない。ま、火星に行って生き永らえるとも思えないんだけど。笑


エスキモーの老酋長が吉田義夫さんで、上空に不思議な物体が浮かんでいるのを目撃する農家のお爺さんが左卜全さんというキャスティングは素敵。