ナショナル・シアター・ライヴ『宝島』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

ナショナル・シアター・ライヴ『宝島』

National Theatre Live: TREASURE ISLAND

 

 

2015年イギリス 1時間46分

演出:ポリー・フィンドレイ  映像版監督:ティム・ヴァン・ソメレン

脚色:ブライオニー・ラヴェリー  原作:ロバート・ルイス・スティーヴンソン

デザイナー:リジー・クラシャン  照明:ブルーノ・ポエット

音楽・歌:ダン・ジョーンズ  歌:ジョン・タムズ

擬闘:ブレット・ヨーント  ムーブメント演出:ジャック・マーフィー

イリュージョニスト:クリス・フィッシャー

コメディ・コンサルタント:クライヴ・メンダス  演出補:キャロライン・バルデス

 

出演:

パッツィ・フェラン(ジム・ホーキンズ)

アーサー・ダーヴィル(ロング・ジョン・シルヴァー)

ジリアン・ハナ(ジムの祖母)

アレクサンドラ・マー(リジー・リヴァシー医師)

ニック・フレッチャー(郷士ジョン・トレローニ/オウムの声)

ヘザー・ダットン(船員レッド・ルース)

ラジ・バジャイ(船員ジョブ・アンダーソン)

ジョナサン・リヴィングストーン(船員ラッキー・ミッキー)

レナ・カウル(船員サイレント・スー)

エイダン・ケリー(悪党ビル・ボーンズ)

ダニエル・クーナン(ボーンズの仲間ブラック・ドッグ)

デイヴィッド・スターン(同・盲目のピュー)

ポール・ドッズ(アレグザンダー・スモレット船長)

クレア=ルイーズ・コードウェル(海賊ジョーン・ザ・ゴート)

アンヘラ・デ・カストロ(海賊イスラエル・ハンズ)

デイヴィッド・ランガム(海賊ディック・ザ・ダンディ)

アラステア・パーカー(海賊キリグルー・ザ・カインド)

オリヴァー・バーチ(海賊ジョージ・バッジャー)

ティム・サミュエルズ(船員グレイ)

ジョシュア・ジェイムズ(ベン・ガン)

ロジャー・ウィルソン(小屋の歌手)

ベン・トンプソン(オウム)

 

STORY

イギリス南西部のブラック・コーヴ。ジム・ホーキンズは宿屋を営む祖母と二人暮らし。ある夜、顔に傷を負ったビル・ボーンズという男がやってきて、大きな箱を預かるように言う。特に片脚の男には注意して箱には近づけないように命じられるジム。「フリントの拳」の在り処を尋ねてボーンズのかつての仲間ブラック・ドッグや盲目のピューがやってくる中、とある紙を見たボーンズは急死。ジムはリヴァシー医師やトレローニとともにボーンズの箱を調べ、それがフリント船長のものであることを突き止め、更に宝島の地図を発見する。トレローニはブリストル港からヒスパニョーラ号で宝探しの冒険に出ることにし、ジムとリヴァシー医師も同行することを申し出る。トレローニはスモレットを船長として雇うが、船員は素人ばかり。かつて船乗りだったロング・ジョン・シルヴァーと出会ったトレローニは紹介されたキリグルーやディック・ザ・ダンディらを雇い、ジョン・シルヴァーも料理人として雇う。彼らはフリント船長の下で海賊をしていたウォラス号の残党だった。ジョン・シルヴァーの手伝いを命じられたジムは彼が片脚であることに脅えるが、次第に打ち解けていく。しかし、ジョン・シルヴァーたちが正体を現し、地図をオウムに奪われたジムはマストから海に転落し、トレローニたちは囚われの身となる。泳いで島にたどり着いたジムはウォラス号のキャビンボーイで一人取り残されたベン・ガンに出会い、海賊たちを倒すために協力することにする。


National Theatre at Home 第3弾。

ロバート・ルイス・スティーヴンソンの児童文学を舞台化。

 

 

ジム・ホーキンズは原作では男の子。今回、女優が演じているので、『ハムレット』と同じパターンかと思いきや、名前はそのままで女の子という設定。ジムの他にもリヴァシー医師も女性に変更されている(海賊や船員にも女性あり)。

なお、イスラエル・ハンドはブラジル人という設定になっていて、演じているのは女優さんだけど設定的には男性のもよう(髭も生えているし)。

 

舞台は円形になっていて、マストが掲げられて船が現れたり、宝の在り処だとされる穴に降りていくシーンでは円形部分がせり上がって地下の部分が現れたりもする。

また、天井部分には星空が広がり、客席からどう見えたのか気になるところ。

 

主人公を少女にしたことを疑問視する劇評も見かけたが、確かに中途半端にジョン・シルヴァーがジムにキスをしたりする。スモレット船長が「地図は男のものだ」と見せないあたり、もう少し発展させて欲しかった。

キャラクター的には存在感のないグレイがツボだった。