『亡国のイージス』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『亡国のイージス』

監督:阪本順治   脚本:長谷川康夫、飯田健三郎   原作:福田晴敏
出演:真田広之(《いそかぜ》先任伍長・仙石恒史)、寺尾聰(《いそかぜ》副艦長・宮津弘隆)、佐藤浩市(防衛庁情報局内事本部長・渥美大輔)、中井貴一(溝口哲也/FTG3等海佐・ヨンファ)、勝地涼(《いそかぜ》1等海士・如月行)、チェ・ミンソ(ジョンヒ)、吉田栄作(《いそかぜ》船務長・竹中勇)、谷原章介(《いそかぜ》水雷士・風間雄大)、豊原功補(《いそかぜ》砲雷長・杉浦丈司)、安藤政信(山崎謙二/FTG2等海尉・ドンチョル)、原田芳雄(内閣総理大臣・梶本幸一郎)、原田美枝子(宮津芳恵)、岸部一徳(内閣情報官・瀬戸和馬)、真木蔵人(第204飛行隊1等空尉・宗像良昭)、光石研(《いそかぜ》掌帆長・若狭祥司)、橋爪淳(《いそかぜ》艦長・衣笠秀明)、斉藤陽一郎(《いそかぜ》海士長・田所祐作)、森岡龍(《いそかぜ》2等海士・菊政克美)、中沢青六(《いそかぜ》機関長・酒井宏之)、中村育二(《いそかぜ》航海長・横田利一)、松岡俊介(DAIS局員・小林政彦)、池内万作(DAIS局員・服部駿)、佐川満男(温情のある年配の警官)、矢島健一(《うらかぜ》艦長・阿久津徹男)、佐々木勝彦(防衛庁長官・佐伯秀一)、天田俊明(統合幕僚会議議長・木島祐孝)、鹿内孝(海上幕僚長・湊本仁志)、平泉成(警察庁長官・明石智司)、大河内浩(お台場の男)

《福井晴敏三部作》、とりあえずすべて観たが、私的にはどれもこれも今一つ。
元々こういったタイプの映画は好きではないので仕方ないが、まぁそれでも『ローレライ』と本作はまだ退屈せずに観ることができた。
なんせキャスト陣が豪華。『ローレライ』の役所広司さん、妻夫木聡くん、そして本作の真田、寺尾、佐藤浩市、中井といった面々…。日本映画の男優ベスト10を作るとすれば、この6人は必ずランクインするだろう(1位は高倉健さん?)。
これだけ揃っていればもうそれだけで充分という気はする。

劇中、ヨンファ「よく見ろ日本人。これが戦争だ」というシーンがあるが、少なくともこの映画を観ていてそのような緊張感はまったく味わえなかった。何だか狭い世界の中でせこせこやっているようにしか見えない。
一つには政府側の混乱が描けていない。とてもじゃないが東京が狙われているという緊迫感がまるでゼロ。
まぁ現実の政府が有事の際にあれだけ落ち着いていられたらそれはそれで頼もしいかも知れないけど。

しかし『戦国自衛隊1549』にしても本作にしても自衛隊も必死ですな。