以前の記事で紹介した禁止級キャラランクについて,今回はCランク,ハマれば強力だが物足りない性能である禁止級伝説について解説する。


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レシラム

タイプ ドラゴン,炎

特性 ターボブレイズ(特性貫通して攻撃)

種族値 H100 A120 B100 C150 D120 S90 T680

専用技 青い炎(威力130命中85PP5,2割麻痺)

クロスフレイム(威力命中100PP5,クロスサンダーの後に威力2倍)


5世代のパッケージ伝説。

炎竜というなかなか優秀な耐性を持つ特殊アタッカー。

高火力の炎特殊技を使えるのが強みで,ザシアンに対面で強く出られる点が評価されている。

伝説にはドラゴンが多く半減にされやすいが,環境上位の禁止級は炎が等倍以上であることが多く,意外と炎技の通りが良い。

一般には一致技の通りが良く,青い炎の威力が高いのもあって半減でも受けづらい。

また,炎オーガポンの炎技を1/4で受けられるのも強力。草技も半減で後出しから強く出られる。

炎アタッカーとしてコライドンが登場したのは気がかりだが,物理特殊で異なる上に,あちらと違い反動で過労死する心配がないため性能面での差別化は必要ない。


とはいえ,上位禁伝と比べると欠点が多く,明確に見劣りするのも事実。

・種族値配分が悪く,耐久,素早さが中途半端

・常に青い炎や流星群の命中不安による負け筋を抱えている。クロスフレイムは火力不足

・竜舞を採用した物理型はコライドンの劣化

・サポートや耐久型としての性能も低いため,型が少なくなりがち

・特殊竜としてミライドンの壁が厚い


どうしても命中不安の技を主軸にする特殊アタッカーとしての運用になる以上,安定性に欠けてしまうのが厳しいところ。評価をもっと低くしているプレイヤーもいるだろう。

とはいえ,高火力特殊炎技のゴリ押し性能は馬鹿にできず,晴れや追い風等のサポートがあればより高い制圧力が期待できる。

中々侮れない実力を持っているが,その性能をフルに生かすには工夫が必要なポケモンと言えるだろう。


型サンプル

眼鏡型

臆病CS 炎テラス

青い炎,流星群,@2(クロスフレイム,大地の力,竜の波動,気合い玉等)


炎テラスを切ってひたすら青い炎を連打する型。

追い風やグラードン等でサポートを入れるとなかなか強力。



ディアルガ(オリジンフォルム)

タイプ 鋼,ドラゴン

特性 プレッシャー(自分に使う技PPを2減らす)/テレパシー(味方からの攻撃を受けない,ダブル専用)

種族値 H100 A100 B120 C150 D120 S90 T680

専用技 時の咆哮(威力150命中90PP5,反動で次のターンは動けない)

持ち物が大金剛玉で固定(鋼ドラゴンの威力が1.2倍)


第4世代のパッケージ伝説であるディアルガが,legendsアルセウスで新たに手にした姿。

攻撃と特防の値が入れ替わったことで,特殊耐久が上がった。

特殊耐久の上昇によるメリットは大きく,ハバタクカミの眼鏡ムーンフォースを確実に2発耐える調整が可能になった。

この高い特殊耐久と優秀な耐性を活かした起点作成要因,またはトリックルーム始動役としての活躍が期待できる。

また,対面でミライドンに強い特殊アタッカーとしての運用も可能。


最大の欠点は持ち物が固定であること。

起点ディアルガは耐性こそ優秀だが弱点がメジャーであり,その欠点を持ち物で補うことで居座り性能を高めることが多い。

この時に持ち物固定によるデメリットが強く出てしまう。場合によっては起点型の癖にテラスタルを切らなければならなくなることもある。

当然,トリックも使用不可であり,後攻の尻尾や拘りトリックによる妨害戦術も使えない。

そして,純粋な特殊アタッカーとしてミライドンの壁が厚いのも欠点となる。これは殆どの禁止級ドラゴンに言えることではあるが。


総評すると,強力な耐性と高い耐久を活かしたサポート性能はなかなか強力だが,持ち物固定によるデメリットが強く出てしまっている印象である。


型サンプル

起点型

穏やかH252B4C52D140S60 飛行or水テラス

技 ラスターカノン,電磁波,ステルスロック,吠える


ハバタクカミの臆病眼鏡ムーンフォースを2発耐える調整。

高い耐久から電磁波ステロで起点を作る。




ギラティナ(オリジンフォルム)

タイプ ゴースト,ドラゴン

特性 浮遊(地面技無効)

種族値 H150 A120 B100 C120 D100 S90 T680

専用技 シャドーダイブ(威力120命中100PP5,2ターン目に攻撃,技使用後は相手の攻撃は当たらない※,相手の守りを無視して攻撃

持ち物は大白金玉で固定


※技使用後→1ターン目にギラティナが先攻の場合はそのターン,後攻の場合は次のターンに相手の攻撃が失敗する。相手に影響を及ぼす変化技も同様に失敗する。


4世代の第3伝説枠で,プラチナのパッケージを飾るポケモン。

不遇な禁伝と言えばこのポケモンを挙げるプレイヤー(特に8世代プレイヤー)は多いことだろう。

中途半端な火力に加えて持ち物固定であることが,不遇と言われていた大きな理由だろう。


しかし,今作では立場がかなり改善された。

その理由は,テラスタルによる耐性変化と浮遊の相性の良さである。

特に浮遊+鋼テラスが非常に優秀で,元の弱点を補えるだけでなく,鋼タイプの弱点のうち地面を無効にできる点が極めて優秀。

テラスして瞑想+身代わりで耐久と遂行力を高める動きは対一般においてかなり強力で,特に霊獣ランドロスやガチグマに強い。

また,DLC後編で呪いを習得。苦手な相手への削りに有効な他,不一致テラスと合わせて物理方面への積み技としても使える。下がった素早さは影打ちで補うこともできる。

今までギラティナは物理の積み技がなく火力不足に悩まされてきたが,物理に関しては火力不足を補うことができるようになった。


と,第8世代までと比べると,新システムとの噛み合いの良さから劇的に強化されたと言えるが,それでも上位禁伝に比べると見劣りするのも事実。

・AC120による火力不足を完全に克服できない(特に特殊方面)

・積み技が前提となるため,挑発やアンコール,吠えるに弱い

・持ち物固定なため,安定した回復ソースがない

・禁伝に役割対象が少ない


今作ではテラスタルによる恩恵を強く受けており,対一般においてかなり強力な禁止級と言える。しかし,対禁伝では単体の数値不足が祟って,思うように活躍できない場面が多い印象である。


鋼テラス瞑想型はこちら


以上がCランクの紹介である。

独自の強みはあるものの,上位禁伝に比べると癖が強かったり,数値不足だったりするため,安定感に欠ける印象である。

決して不遇ではないため,役割をしっかり決めて運用することが重要と言える。