アメリカやカナダからの輸入小麦にはほぼグリホサートという除草剤がわずかに検出されるらしい。日本は小麦粉はほぼアメリカ、カナダ、オーストラリアからの輸入であるようだ。すると、産地は表示されていないが、ほぼ全てのパン類とか麺類とか子供がよく食べるスナック菓子には、除草剤グリホサートがふくまれているということになる。
都会のマンション暮らしなどをしていると、殆ど実感することはないだろうが、地方の一戸建てなどを持っていると、庭の雑草に除草剤を撒くのは特に春先から初夏にかけて、日常的なことなので、その場合、ラウンドアップというような商品名のグリホサートという除草剤に世話になる。ホームセンターなどで普通に売っている。
グリホサートを草にかけると、そのままの形で枯れてしまう。人間も植物も、もとは同じものなので、これが健康に悪いことは何となく察しがつく。アメリカでは、グリホサートに発がん性があるということで、訴訟沙汰になっている。
安倍政権は、グリホサートの法的に許容される残有濃度を、国際基準にあわせて小麦の場合で従来の6倍に2017年に変更した。外国では、ラウンドアップの使用が禁止されることもある。
これを許容する理由は、そもそも植物のある種のアミノ酸生成を阻害するものであるという根拠による。植物は、水と光で栄養分を作るのであるが、動物にはそのような機能がないので、植物のアミノ酸生成を阻害するグリホサートを多少摂取しても人体や動物には無害であるという。これに対し、発がん性をいう人は、人や動物には腸内細菌がおり、腸内細菌にとっては、グリホサートを摂取した場合の影響はあるということのようだ。
そもそも新型コロナウイルスに感染して、症状が出るのは、腸内細菌の免疫機能と関係している。腸内細菌のうち、人を健康に保ち体調を整えるビフィズス菌や乳酸菌は、敵対する腐敗菌と常に戦っていて、戦争状態にある。外来のウイルスや雑菌も、彼らが退治してしまうから、健康な人は発症しない。腸内で人を病気にするような菌が支配的になると、これを抑える機能が効かなくなり、病気になる。グリホサートは、人は殺さないが、腸内細菌には悪影響をする可能性がある。
アメリカでは、organicと記載のある有機農法の食材があり、割高だがそれでも1.5倍ぐらいのようだ。健康に気を使うエグゼクティブ層は、これしか食べない。一方、食べる食べないで命にかかわるような層は値段のことなどいっていられない。
アメリカやカナダでは、日本とは比較にはならない大規模農場なので、大豆やとうもろこしは遺伝子組み換えになっている。これは、除草剤に耐性のある農産物を植えることで、除草剤で雑草だけを除去するのである。生き残った大豆やとうもろこしには、除草剤が残留している。もしくは、小麦の場合には、小麦ごと除草剤をかけて枯らせてしまう。時間を要したり、雨が降ると小麦が発芽する場合があるので、除草剤で枯らせてから収穫する。その場合にも、除草剤が残留する。
これがいやな場合は、食パン100円程度に、300円ぐらい出せば、国産小麦のパンが買えるようだ。
グリホサートが体にわるいのは、何となくわかる。しかし、全てを禁じて、食糧価格があまりにも高騰したり、食べるものがなくなることは避けねばならない。除草剤をまいた場合でも、全部は枯れないで、一部は生き残る。そもそもこれが農薬であったなら、農薬は昆虫を殺すもので動物や人間への影響はより大きい。洗剤を虫にかけると虫は死ぬが、洗剤で洗ったコップを使用しても、人は影響は受けない。
日本は、戦後貧しい頃に、衣食住のうち、衣食はアメリカに世話になってきた、今でも、大目に見てもらっている部分はあるように思う、そもそも、有機農法なのか価格優先なのかは、アメリカの国内事情を反映したもののようであるが、やはり情報を得て自ら対処するしかないのではないか。
日本では、国内農家にがんばってほしいと思う。