テレビ放映中のガンダムジークアクスの、シャロンの薔薇なる謎のオブジェクトの正体が、第9話で明らかにされたが、謎は残ってる。
シュウジによると、ガンダムは薔薇を探している、ということだった。ララァによると、いつも白いMSがシャアを殺してしまうという。ジークアクス世界線からすると、異世界のMSでありニュータイプ専用モビルアーマー、これに対するジオン側の呼称がシャロンの薔薇で、プラモデルもエルメスではなくララァ・スン専用モビルアーマーなる名称なのは、ブランド名と同じなので途中から変更したのだけど、リックドムをスカート付き、これはあだ名だ、ホワイトベースを木馬、ガンペリーをナカワレ、これらは正式名称がわからないからだ、というように、エルメスをホワイトベースのクルーはとんがり帽子とかチューリップと名付けている。ソロモンの亡霊という連邦軍からの別名もある。
製作元によると、もともとこのタイミングでララァとエルメスが出るはずではなかったというので、最終稿でこうなったらしい。つまりシャロンの薔薇を出したいがためにこの話を作った、というわけではないようだ。なぜシャロンの薔薇がエルメスかというと、旧約聖書の詩句にソロモン王による、わたしはシャロンの薔薇、谷のゆり、という言葉があり、乙女に対する恋愛感情を花に例えたものだ。シャロンはイスラエルの地名で草花が茂る土地、そもそもジオンという名称はシオニズムつまりユダヤ人の建国運動からきている。このシャロンの薔薇なる植物は、バラではなくてチューリップという説がある。
もしバラなら、つぼみのバラだが、薔薇という言葉からエルメスは連想しないがシャロンの薔薇はチューリップなので、チューリップという意味でエルメスをシャロンの薔薇とした、ヒントはこれを詠んだのはソロモン王ということで、ソロモンの亡霊ともつながる。製作者の意図はそうだろう。
作り手の意図は解決した。問題は作中のジオン軍が、なぜ未知のニュータイプ用MSをシャロンの薔薇と呼ぶことにしたかということだ。可能性としては、開発中のコードネームだったということ、つまり戦車をタンクというのは、第一次世界大戦中のイギリス軍のコードネームでキャタピラを履いて装甲に囲まれた戦闘車両を水タンクと呼称していたところ、そのまま英語のタンクになった。
つまり開発段階のエルメスの名前がチューリップつまりシャロンの薔薇で、建造されなかった機体がなぜあるのか、ということだろうか。そもそも薔薇はヒマラヤ原産でオリエントや古代ギリシアでも栽培されていたが、野生に生える植物ではない。日本には野薔薇はあるけれど。これに対しチューリップはトルコつまりアナトリア半島あたりが原産地とされているのでチューリップの野生種がシャロンに生えていてもおかしくはない。シャロンにバラは生えていなかったと考えられるから、バラではないバラのような植物をシャロンの薔薇と呼んだようだ。これからとって、ジオンの技術者は、まだエルメスと名付けられる前にそう呼んだ、という設定だろうか。
まあGP03デンドロビウムも、蘭(ラン)の品種の名前ではある。