平成から令和に元号がかわり、10連休ということになったが、まず感想としては、これは上皇となられた前の天皇がなされたこと。皇室典範にも憲法にも、天皇の譲位の規定はもともとないが、皇室の伝統に沿ってこのようになった。天皇とは権力に相対する役割が、どうやら外国の王室とは違ってこの国ではあるように思った。本来は王権は権力の頂点にあるものだが、天皇の場合は、現状の権力は与党や政府にあり、これに対する役割を果たしている。GHQに対しても天皇が渡り合ったし、徳川氏など実権を持つ勢力や、蘇我氏や中国皇帝など、権力に対抗する象徴のように思う。
皇位継承などは本来は皇室の中のこと。国民一人一人が考えるべき性質のものではないだろう。いかに関心が高くとも。が、国民の一部のうち天皇の取り巻きは考えてもよいかもしれない。三権分立はこの国では天皇の権限を代行するものだから、天皇の皇位継承が安定するのは国の根幹にかかわる。アメリカのように選挙で国家元首を決めるのがいいか、或いは軍事クーデターによるのがいいか、英国やデンマークのように王位又は皇位継承者がいるのがいいか、どのような方法もある。しかし、国家元首の継承問題を生ずると、外国の介入を招くことがあり、戦乱の世となる場合もある。
今上天皇からみて現行皇室典範のとおり皇位継承をすると、皇嗣である秋篠宮さま、悠仁さま、という順になる。結論からいうと、今中学生の悠仁さまに家庭をもってもらい、男子を2~3人でももうけてもらえば、当面の危機は回避される。そうするしかないのではないかと思う(旧皇族の議論はそれができなかった場合以降に、次世代に託すしかないだろう。現時点で秋篠宮家以上の候補にはなりえない)。
問題は、どのようにそのような結果までもって行くのか、ということ。あまりに早く重責を担わせるのではなく、まずはできることをやるべきではないかと思う。
皇室典範にとらわれずに考えると、実質的な皇位継承者は2人しかいない。愛子さまと悠仁さまである。秋篠宮さまは、皇太弟という呼称を避けられたようである。皇太弟というのは、弟が皇位継承者となった場合だが、弟でも養子に入れば皇太子となる。年齢が近いことと、天皇となるべき教育を受けてこなかったことを理由にあげられている。しかし、自身が皇太弟となった場合、息子に皇位継承させたいのではないか、と痛くない腹をさぐられることとなろう。いずれにしても、皇位継承者第1位、第2位なのだから、呼称のいかんを問わず実質的にはかわらない。しかし、皇太弟すなわち次代の天皇となることを辞退なされたことには重みがある。
聖武天皇は男子がいなかったので娘を立太子させて天皇としたがその次は男系の男子に戻すつもりだった。この故事にならうと、愛子さまを次の天皇として、その先は悠仁さまの男系の子孫に継承すればいい。もしくは、悠仁さまが家庭をもたれてその先の継承者ができていた場合は、今上天皇の養子とした上で立太子すればいいのではないか。
この軸で皇室典範改正案をまとめると、皇統に属する男系の男子とあるのは、皇統に属する子女となろう。兄弟や伯叔父とあるのは兄弟姉妹、伯叔父伯叔母となろう。
第9条は削除するか、天皇は皇族を(もしくは皇族に限り)養子とすることができる、とする。皇族が皇族を養子とすることは恣意的な皇位継承につながりかねないから引き続き禁止し、天皇は皇族を立太子させて次の天皇とするためだから問題ない。
そこで提案としては、第11条から第14条までの女子の皇籍離脱の条項を全部削除して、第15条の皇族外の女子の婚姻による場合を除いて皇族外の者が皇族となることはない、という条項を堅持するのがいいのではないか。
歴史的には男子も女子も臣籍降下している。現行法では女子だけが臣籍降下し、男子が臣籍降下する法がないのは不平等であり男尊女卑である。これは明治期に、意図的に男尊女卑としたものと思われるが、今は側室制度もなければ1~3人ぐらいの子供しかおらず、女子を臣籍降下させていては皇族の数がいなくなってしまう。
なので、皇族女子が婚姻をした場合は、皇統譜と戸籍の両方に記載すればいい。といっても、皇族外の男性と結婚したということ、亡くなったら死没した年月日を記載するだけで今は電子データ化されているだろうから、たいして手間ではない。
眞子さまの場合、お相手の収入も考慮されているだろう。しかし結婚後も皇族であり続ければ、公務も行うことができるし、公費も支給することができる。国民も、目の届くところにいてくれることを、望んでいるのではないか。
皇族ではないといっても、皇族の配偶者であればそれ相応の生活をしてもらうべきだろう。ただ、皇位継承権はないという前例を作ることも重要だろう。