こんにちは。
不動産アドバイザ-の福井將之です。
昨日、2025年の基準地価が発表されましたが、東京圏、大阪圏は前年度の上昇幅よりもやや拡大し名古屋圏はやや縮小しました。やはり外国からの投資の多寡に地価は左右されたのだと思います。
東京圏、大阪圏は外国からの投資が増大しており、名古屋圏は外国の投資家には魅力がないエリアとして映るのでしょう。
また東京は人口増による不動産需要拡大も影響しました。
名古屋圏は他の都市圏に比べて観光客も少ないですし、外国から見たらピンとこないのかもしれません。名古屋圏に住んでいる者にとっては騒がしくなくていいですけどね。
では、この地価上昇はいつまで続くのか?皆さんはどう思いますか?
バブルがはじけた後、不動産は収益性に基づく価格を基準としなければという声が大きくなったものです。
バブルの頃、金利は5%,6%はありましたが、投資利回りは2%,3%でした。通常なら収益だけでは投資できませんが、そこに土地神話が出てくるんです。
土地神話、そうです。土地価格は将来に向かって、どんどん上昇するという神話です。
この土地神話があったから、収益だけではなく資産価値上昇を見込んで投資できたのです。しかしバブル後、土地神話は崩壊しました。
現在、昔の土地神話はありません。10年物国債利回りが1.6%前後です。投資の借入金利は2%から3%ぐらいでしょうか?投資利回りも金利に徐々に近づいていると思います。理論的には借入金利より投資利回りは低くなることはありません。
そう考えると、そろそろ地価は天井かなあと思うのです。
ただし、2つの例外があります。
1つは収益性を重視しない不動産、たとえば自己事業用・自己居住用の不動産。これは、収益性ではなく稀少性、居住性等で計る場合がありますので、収益性を逸脱することがあります。
もう1つは、外国人投資家です。外国人投資家は、円安によって日本の不動産をだいぶ安く感じています。
アベノミクスによって円安が始まり為替レートは約半分ぐらいになり、日本の資産価値も外国から見ると約半分になっちゃいました。やはり、ある程度円高のほうがいいですね。
ということで、今後の金利と為替レート次第ですが、来年・再来年あたりから地価は少し落ち着くのではないかと、個人的には思っています。