映画/生きる(1952) | 心を湛(しずか)にゆるがせて

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2024/3/24観:NHKG1/8放送録画

『生きる』  1952年  日本映画  143分

東宝創立20周年記念&昭和27年度藝術祭参加作品

監督・脚本/黒澤明

脚本/橋本忍×小國英雄

撮影/中井朝一

美術/松山崇

音楽/早坂文雄

【出演】志村喬、小田切みゆき、伊藤雄之助、金子信雄、千秋実、左卜全、藤原釜足 他

【あらすじ】某市役所の市民課長渡邊勘治(志村喬)は三十年無欠勤という恐ろしく勤勉な経歴を持った男だったが、その日初めて欠勤をした。彼は病院へ行って診察の結果 医師からは胃潰瘍と告げられたが胃癌で余命幾許も無いと悟った。同居の息子夫婦に伝える事も出来ず、コツコツ貯めた預金を引き出し繁華街を彷徨う日々、一人の作家(伊藤雄之助)との出会い、部下とよ(小田切みゆき)との交流を経て市民の役に立とうという意欲に突き動かされてゆく……。

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2022年のイギリス映画『生きる LIVING』の元ネタ映画、やっと鑑賞しました。

正月休み中の録画だったのに保存してるからと安心して今頃に・・・・・・(;^_^A

 

デジタルリマスター版だったと思うのですが(既にうろ覚え…)

モノクロで画面が暗いのと主人公の人物像設定ゆえか台詞が私には聴き難く

始まって当初物語に入り込めない感がありました。

感覚の相違も大きいかも。とにかく物事はハッキリ伝えなきゃダメ!

こんなお父さんなのに、よくぞワンオペで子育てしてたなあ。

まあ、家政婦さん雇うくらいの経済的余裕ある家庭だからなあ。

ビル・ナイほどシュッとしてない分、志村喬さんは役にピッタリ(褒めてます!)

でも『七人の侍』の勘兵衞の時はめちゃくちゃカッコイイので

役柄を演じ分けてるのですね。素晴らしい。

ちなみにビル・ナイは「ゾンビ」という渾名でしたが

志村喬は「ミイラ」です。(≧∀≦)ノノノ☆☆☆

 

飲み屋を彷徨うお父さんが小説家と出会った辺りから

やはり物語は面白く動き始めたと感じます。あの作家役の俳優良かった!

そして、若い部下役の小田切みゆきも良かった。

少し行儀が悪いけれど とにかく可愛らしく生命力に溢れている様子に

俳優のルックスがとてもマッチしていたと思います。

このキャラ、日本でリメイクするなら二階堂ふみが良いなと思いました♪

 

葬儀シーンだけはちょっと……かなり好みではなかった。

男性達がダラダラと酒を飲んでグダグダ喋り続ける様子が…。

しかし、あれだけ猛省しながら進歩しない姿に学びがあります(笑)。

また、市役所の仕事に反社が堂々と絡むってのも時代?

最近の若者は!と同じ乗りで昔の大人たちは!と言いたくなります。

 

ちまちまとした世代差違和感を実感しつつも

ブランコで主人公が「命ぃ短し~恋せよ乙女ぇ~♪」と歌うシーンでは

お約束の様に涙が流れました。分かっているのに泣けるって凄い破壊(?)力…

いえ、俳優の名演技と本作の持つ力ですね。

この映画は永久的に残るだろう名作だという証と感じました。

 

必ず名作シーンで画像も多いブランコシーンですが

私は、女の子と笑ってる主人公の姿が素敵♪と感じTOP画像に貼りました。