NHK大河ドラマ『光る君へ』
脚本/大石静
音楽/冬野ユミ
語り/伊東敏恵
演出/中島由貴×佐々木善春
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三郎があまりにも好青年で、後に望月オヤジに成長(?)するとは思えません。
お願い!三郎、今のままでいて!
まひろと三郎が秘密なく互いの身を打ち明けた合ったTOP画像シーンでは
「行け!三郎!まひろをハグしたまへ!」と(心の中で)叫びました。
それはさておき!数話まとめた感想ゆえ話が前後しますが
円融天皇(坂東巳之助)が女御・詮子姉ちゃん(吉田羊)に冷淡なのは
藤原北家(三郎んち)に権力が集中する(孫が皇太子に成ったから)のを避ける為で
扇を顔に投げる程DV夫だった訳じゃないと思いますけれど
結果的に詮子姉上とパパ上(段田安則)達とが対立関係となり
お姉ちゃんと三郎がタッグを組む流れの予感を示唆してワクワクです。
そして、まひろの「五節の舞姫」とっても可愛かったですね。
『源氏物語』で五節の舞姫というと夕霧(光源氏の息子)の恋人を思い出します。
ライトも無い時代に舞台から聴衆の中の三郎見つけるなんて、まひろ視力3.0くらい?
まあ、そのシークエンスからの互いの「告白」となるので流れはOK♪
登場人物も次第に増えて有名人ゾクゾク登場ですね。
第5回では満を持して(?)平安才女の一人、藤原道綱母(財前直見)エントリーです。
『かげらふ日記』の作者として紹介されていましたね。
結構な粘着質妻(こら!)なので今後 暴れて欲しいけど出番少なそう・・・。
藤原パパ上が花山天皇(本郷奏多)呪詛を安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に
オファー(殆ど命令)をする前段階で、左大臣(増岡徹)家で倫子ちゃん(黒木華)に会う設定も
今後の伏線でした。男性の前にいきなり高貴な姫が姿を見せるのはあり得ませんが
(光源氏はこっそり女性をのぞき見するか強引に実行するかで逮捕確定!)
ドラマ上 面白いシーンとして作ったのでしょう。野暮は言いません(言うてる?)
三郎に「あの姫と結婚しろ」って言うんでしょうね。
さて今回の和歌は、せっかく道綱ママン登場なのでチョイスしたい!と思ったけれど
既に登場している平安才女の一人 赤染衛門(凰稀かなめ)先生の歌をご紹介します。
夫は大江匡衡(まさひろ)さん。おしどり夫婦だったそうですよ。
この仲良しカップルから凡そ160数年後に生まれた子孫が
『鎌倉殿の13人』の大江広元さんです♪oh yeah♪
赤染衛門の歌より(小倉百人一首59番)
やすらはで ねなましものをさよふけて
かたぶくまでの つきをみしかな
【風森語訳】
いらっしゃるって言わなきゃ さっさと寝たっていうのに
夜も更けて西に傾く月を見るまで起きて待ってたのよ!
「後拾遺和歌集」に収められた和歌で先生が姉妹の代わりに詠んだ作品。
ハッキリ言って、通って来るっていう約束を破った男への恨み節ですのよ。
先生の姉妹との約束を破った男は、三郎の兄ちゃん・藤原道隆(井浦新)です。
詞書に「中関白藤原道隆の少将の頃 通っていた女の代書」と実名晒されてます(笑)。