前回に引き続き、割合に関するお話です。
『例題』
現在(2018年5月21日)の消費税率は8%。
税抜き価格1000円の商品は、税込価格1080円となりますね。
もし、この商品が10%引きで売られていたら、いくらになるでしょうか。
前回のpart1のような考え方で計算してしまうと、
税抜き価格を100%として・・・消費税率は+8%、割引きは-10%だから・・・
100+8-10=98となり、980円だ!としてしまいそうですが・・・。
正しくは、1000×1.08×0.9=972円ですね。
もし、お買い物中に最初のような考え方で計算をしていたら、
お会計のときに「あれ?思っていたより安い・・・」と感じるでしょう。
ただ、せっかく学んだもので、しかも日常生活にも活用できる計算なので、
割合の計算方法については理解しておいてほしいものです。
ここまでは前回と似た考え方による誤りですが、
もう一つ生徒さんがしてしまいがちな誤り・・・というより考え方があります。
今回の例題のように消費税の分と割引きの分を考慮しなければならない時、
消費税の計算が先?
割引きの計算が先?
といった質問を多くされます。
式になおすと、
消費税の計算を先にした場合・・・(1000×1.08)×0.9
割引きの計算を先にした場合・・・(1000×0.9)×1.08
となりますね。
結論から言えば、どちらの計算式でも答えは同じになりますが、
どちらを先に計算するかで答えが変わると思っている子が多いです。
もしかしたら、「20円引き」等の割引きと勘違いしているのかもしれませんが・・・。
「○○%引き」ですと、消費税計算との順序は問われません。
「○○円引き」ですと、表示価格より○○円引きという書き方になるので、
表示価格が税込か税抜きかによりますね。
使用用途不明の算数・数学はともかく、
日常生活で使う計算方法についてはしっかり理解しておきたいですね。
(文責:飯島)
