猫の日生まれた犬・ナム 最後の話。 | リーフ・カフェ ジャルディーノ (リーフカフェ)  leaf-cafe' giardino 現実逃避の場所

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無理はしない。
好きなことは、大切にする。

流れにさからわない。

そのままで。

benvenuti a leaf-cafe' giardino!!

猫の日に生まれた犬・ナムの話の続きです。

 

 

 

 

 

 

目が覚めた。

 

少し眠っていたようだ。

 

薄暗いライトの中

ぼんやりナムが眠っているのがわかる。

全て夢ならいいのに、、、。

 

デジタル時計に3:00の文字が見えた。

 

母がドアを開ける。

 

ナムはどう?

 

ナムは尻尾を振りながら母を見る。

 

母は膝にナムを引き寄せ

優しく撫でていた。

 

布団に包まって

その様子をぼんやり見ていると

ナムはこのまま治るんじゃないかな。

 

ストーブがふんわり明るくて、

じんわり温かい空気。

布団の中に猫が入ってきて

ゴロゴロ言っている。

ナムのそばにいる猫も

ゆったりそばにいる。

 

ナムは幸せそうだ。

 

とても静かで、穏やかだ。

 

静かな時間は

だんだん明るくなるにつれ

緊迫した空気に変わった。

 

ナムの呼吸が荒くなり

苦しそうだ。

 

母は、しっかりとナムを抱きしめて

ワタシは手を握り

ナムとの最後の時間を共にした。

 

痙攣を数回繰り返す

荒い呼吸

雨戸の隙間から光が差し始めた。

 

ナムが苦しんでいるのに、

不謹慎だが

荘厳でなんて美しいんだろうと感じた。

尊いという映像を見ている感じ。

 

魂の脱出。

 

死ぬことと生まれることは

同じだ。

 

どちらも、尊い。

対極のようで同じだ。

 

最後に大きく息を吸って

吐き終わると

母の腕の中で、

もう、動くことはなかった。

 

ナムの目からは光が消え

朝日は更に輝きを増していた。

 

ナムは光の粒になり

朝日に溶け込んだ。

 

 

南無阿弥陀仏の心がないと

やんちゃで飼えないだろうから、

名前はナム(南無)。

 

南無阿弥陀仏の心を

最後に教えてくれたのは

ナムだった。

 

その時、起こったことを

受け入れて、

今を生きる。

 

この一瞬を

心が望むコトに

命を使い

生きればいい。

 

死ぬまで生きる。

 

全て、任せておけばいい、、、

この世は、完璧だから。

 

ナムが、命をかけて教えてくれたコト。

 

 

触れるられず

目に映らなくても

光となり

風となり

雨となり

そこに居る。

 

ナムって呼べば

いつでも、

ここに居る。

 

ナム。

 

 

おしまい

 

ナムの最後のお話を読んでくださって

ありがとうございます。