Adele - When We Were Young<洋楽で学ぶ英文法> | Laylahの猫足イタリア語

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洋楽で学ぶ英文法

10月3日放送分
Lesson 2 When We Were Young



世界のトップを走る人気アーティストの曲をピックアップする2日目、Lesson 2 は イギリスのシンガーソングライター AdeleWhen We Were Young、2年前2015年にリリースされた曲です。

私が最初に聴いた Adele の曲は Set Fire To The Rain 、一瞬で好きになり、今でも Adele の曲の中では一番好きな曲。一度聴き始めると何度も繰り返して聴いてしまいますネコヘッドフォン




DJの秀島史香さん曰く、「このアデル、同じ女性からしてみると、ああ、わかるわ、その切ない女心」という敗れた恋を歌う傷心ソングと言うか、イギリス版中島みゆきさんみたいなように思っている、とのこと。

タケカワさんは、強い歌からちょっとブルーズになってみたりするところが、しゃがれていないジャニス・ジョプリンみたい。 you look like movie の歌い回しが、なかなかおじさんにもぐっとくるすばらしいボーカリストだと言っています。

なんと言っても、Adele は2012年のグラミー賞を6部門獲得している実力派ボーカリストですカラオケ
歌の世界ではかなり激しい面を見せている ちょっと激情型の Adele。かっこいいです。




では、主な歌詞を見ていきましょう。

この曲では、昔の恋人に再会した女性の気持ちがリアルに歌われています。

まず出だしから。



Everybody loves the things you do
From the way you talk
To the way you move


あなたのやること 誰もが大好き
話し方から仕草まで




タケカワさん:僕たち日本人の場合、単語1個だけで「東京から京都 from Tokyo to Kyoto」という形でしかなかなか書けないけれど、ここでは名詞節を使って、 the way you movemove と、everybody loves the things you do do と韻を踏んでるので選んだんだろうとは思うんですけど。名詞節を2つ、fromto の後に入れて、かっこいですね。


先生:2回 the way 使われてますよね。英語というのは、基本的に同じ単語を使いたがらないんです。だから、普通に書くんだったら、the way のどちらかを how にしたほうがいいんですよね。でもなんで the way を2回使ってるかというと、音楽的な効果を考えているんです。


タケカワさん:もうここはこれでビートが出るんですよね。

from the way you talk
to the way you move


the way が2つあるので成り立つんで、これが way が2つなかったらボツですね。





次に注目する箇所はこちら。



You look like a movie
You sound like a song


あなたの姿は映画のよう
あなたの声は歌のよう




タケカワさん:このラインを見たときにはちょっと衝撃を受けちゃったんです。日本人が日本語の詞を英訳にして英語でやりたいなと思ったときによく陥る感じなんですけども、「君は映画みたいだ」「君は歌みたいだね」っていうのを、そのまんま英語にしちゃった感じなんで、僕すごいこれかっこわるいなって思っちゃったんですよ、実は。最初見たときにはね。なんだけど、歌と一緒に聴いたらすんごいかっこいいんですよ。

で、このネイティブな人たちはこういう言い方をあまりしないらしいので、だからかえって含みがあってかっこいいってことらしいんですけども。もう一周り回ってかっこよくなっちゃってるみたいな。

日本語の場合って、すごい曖昧じゃないですか。表現が。英語の場合は曖昧じゃなくてできるだけ細かく説明するんだっていうふうに習ってきてるんで、これなんかすごい曖昧だなと思って、不思議だなと思ったんだけど、それがまた新しいっていうことになってるのかなっていう感じがしますね。


DJ:元カレが昔のまま変わらず素敵だったことに Adele さんは衝撃を受けてしまった。




続いてはサビの部分です。


Let me photograph you in this light
In case it is the last time
That we might be exactly like we were
Before we realized
We were sad of getting old
It made us restless


この灯りの下であなたの写真を撮らせて
これが最後になるかもしれないから
私たちが若かったころと同じようにいられる最後に
私たちが気づく前にね
年をとってしまって悲しいことに
そう考えると もう落ち着いていられなくなったわ




タケカワさん:いやあ、もういろんなところが深いですね。まず、写真というときに take a picture じゃなくて、 photograph という動詞を使っちゃうというのはかっこいいですよね。


DJ:ちょっと古めいてる感じもありますし。


タケカワさん:いかにもイギリス風だなぁ。それから、韻の踏み方が複雑ですね。

in this light の"アイ"という韻を、
in case it is the last timeで使って、
that we mightで使うんです。
exactly likeまでいったかどうか。

この辺でちょっと見失って、でも before we realized まではいくんです。

こういう、最後だけじゃなくていっぱいいろんなところに韻を設けるというのは、割とイギリスの方はやりますよね。


DJ:なるほど。歌の内容もそうですが、未練いっぱいあるんだよね。というようなところも、最後まで、いつまで韻を踏んでいくんだろうっていう。




「文法コーナー:洋楽から学ぶ英文法の世界」では、「so that 構文」がテーマでした。

受験勉強で習った 「so that 構文」。
「~するほど~である」とか「~の結果~になる」といった意味の文の読み解き方についての説明です。



Oh, I'm so mad I'm getting old
It makes me reckless




曲の最後のほうで盛り上がっている部分。

I'm so mad
とっても頭にきた

I'm getting old
だんだん年をとってきた

It makes me reckless
やけっぱちな気分になる




ここで so はありますが、that がありません。

so that 構文の that はよく省略されちゃいます。真ん中に出てきた I'm getting old を脇に置いておいて、I'm so madIt makes me recklessthat でつなげてみます。


I'm so mad that it makes me reckless.


こうなるとお馴染みの so that 構文になりますが、so that 構文には「~するほど~である(程度を表す)」と「~の結果~になる(結果を表す)」2通りの意味の取り方があります。

今回の例では、歌詞の流れから考えると、頭にきたからやけっぱちな気分になっているということで、「~の結果~になる」という結果の解釈に考えられるけれど、実際はどちらの意味でも間違いはない。ただ、歌詞の意味を考えると、結果の解釈のほうがいい、ということになる。

こうした構文は前後の流れで意味の解釈が変わってくるので、注意しましょう。




それでは、When We Were Young 聴いてみましょう♪