フラワー・トラヴェリン・バンド「21世紀の狂った男」。。「クリムゾン・キングの宮殿」日本発売9か | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

再び登場のフラワー・トラヴェリン・バンド。(フラワー・トラヴェリン・バンド「クラッシュ / ドゥープ」。。貴重なファースト・シングルから聞こえるニューロックの息吹き。

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洋楽カヴァーによるファースト・アルバム「Anywhere」がリリースされたのが1970年10月。

【アルバム「ANYWHERE」 ジャケットの表と裏 見開きになっていました。】
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【ANYWHERE / Flower Travellin' Band】
A1 エニウェア Anywhere 0:52
A2 ルイジアナ・ブルース Louisiana Blues Composed By – Muddy Waters 15:49
A3 ブラック・サバス Black Sabbath Composed By – Black Sabbath 8:53
B1 朝日のあたる家 House Of The Rising Sun 7:41
B2 21世紀の狂った男 Twenty-First Century Schizoid Man Composed By – King Crimson 13:25
B3 エニウェア Anywhere 0:57

このアルバムには、内田裕也によるコメントが掲載されています。
「”花のふーてん・ばんど”の初LPが出来上がりました。ぷれいにむらが有ったり、こぴいも随所に出てきたり、時には発音の悪き所もございますが、LP全体を通して大変にろっく・みゅーじっくらしい気分に満ちあれていると自身を持っております。座員一同このLPは半年間の歴史として、次なるLPにて全編これ、おりじなるをもって御目見得いたしたく、切にきびしくもやわらかなるご批判をたまわりたく思います。我ら””花のふーてん・ばんど”はもちろん、あたりいちめんのろっく・ぴーぷるうちそろい、この日の本にろっく蔓延、平和蔓延、愛蔓延とすべく努力しております。どうぞあなたかき御支援をお送りください。 PS:アイム・ソー・タイヤード 1970 ゆうや記」(原文のまま)

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まだ、試行錯誤の段階で作り上げたファースト。
次のアルバムを「全編これ、おりじなるをもって」と公言しているあたり、内田裕也の手ごたえが伝わってくるようです。

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ファースト・アルバム「ANYWHERE」は、アルバム冒頭と最後にブルース・ハープによる小作品を導入し、メインは当時の洋楽カヴァーになっています。

注目は、何といってもキング・クリムゾンのカヴァー「21世紀の狂った男」

クリムゾンのアルバム・リリース順は、
1969年10月12日「クリムゾン・キングの宮殿」リリース(日本盤リリース1971年7月)
1970年5月15日「ポセイドンのめざめ」リリース(日本盤リリース1971年9月)
1970年12月 「リザード」リリース(日本盤リリース1971年6月)

となんと「リザード」が日本盤としては初登場で、「クリムゾン・キングの宮殿」に至っては発売から2年後に日本盤がリリースされたという、今では信じられない状況でした。。。

そんな中、フラワー・トラヴェリン・バンドは、いち早く1970年10月にリリースされたファースト・アルバムに「21世紀の狂った男」として「Twenty-First Century Schizoid Man」を披露しています。

【Twenty-First Century Schizoid Man / Flower Travellin' Band】

実に13分以上にも及ぶカヴァー。
原曲とアドリブが交差する石間秀樹の凄まじきギター。そしてジョーのボーカル。。。
圧倒的な存在感を放っています。。

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この後、フラワー・トラヴェリン・バンドは、約束通り1971年4月に全編オリジナルによる最高傑作「SATORI」を発表し、ワールド・ワイドに活躍してゆきます。。

凄まじきテンションとエネルギーをもったフラワー・トラヴェリン・バンド。。
未だ日本が誇るロック・バンドです。