テイラー・スウィフトのライブに行ってきた。
チケットを取ったころは行く気満々だったはずが、だんだん落ち着いてきて、ライブの時間が長いと聞き、人が多い東京ドームということもあり、ライブが近づいてきたころには腰が引けていた。
そもそも、私はスウィフティーズ(テイラーファンの総称)とは言えないし、よく言われるテイラー自身の恋愛のことやゴシップなんかもよく知らないし、熱心な聴き手ではないし、私はほんとにテイラー・スウィフトが好きなのか?ライブに行きたいのか? 普段、「テイラーより、あゆの方が先!」とか言ってるくせに。
という疑問はあれど、だからこそ観に行かなければならないかも知れず。ミーハーなところは大いにあった。今をときめくテイラー・スウィフト、観とかなきゃ!みたいな。
それでも、「曲良いなぁ」とは思っていた。
私がテイラーに興味を持ったのは、『フィアレス』(2008年)とか『スピーク・ナウ』(2010年)のころだったと思う。自分で見つけたのではなく、友達が聴いていたのだ。そのころ私は、ノラ・ジョーンズに興味を持っていて、海外の女性アーティストで他に良い人いないかな~なんて思っていた気がする。
というのも、海外の女性アーティストに夢中になったことがなく、挙げるとすればビョークくらいで、いろいろ聴いてみたいと思っていたのだ。浜崎あゆみを好きになったことも大きなキッカケだったと思う。それで、ノラ・ジョーンズ良いなぁと思って、同じころだと思うが、テイラー・スウィフトのことも知って、友達に聴かせてもらい、曲も良さそうだし、可愛いし、良いなぁって。
「曲が良くて、可愛い」。同じ時期に同じ理由で興味を持ったのが、私にとってノラ・ジョーンズとテイラー・スウィフトだった。
ジャズからポップ、カントリーからポップ、みたいなところで共通するものも感じてたのかも知れない。
とはいえ、ノラ・ジョーンズのライブには行ったが(2012年)、テイラー・スウィフトのライブには行かなかった。
それからアルバム『レッド』(2012年)が出て、いよいよテイラー良くないか!?となった。同じ年、浜崎あゆみは『Party Queen』というアルバムを出してるが、テイラーの『レッド』と通じるところ、共振してるところがあると感じた。
そして、決め手となったのはこの曲。
「Shake It Off」(2014年)
もうベタ過ぎるとも思うけど、ノックアウトされちゃったんだからしょうがない。
この時期の田中宗一郎氏の投稿が忘れられない。
テイラー・スウィフトが優れているのは、彼女がすべての人々に語りかけようとしているところ。ケイティ・ペリーは主に同性に向かって語りかけ、もはや異性には期待していない。スカイ・フェレイラは異性に向けた愛憎を投げ掛ける。レディ・ガガは同胞であるフリークスたちへの親愛の情にその軸がある。
— 田中宗一郎🖖 (@soichiro_tanaka) December 21, 2014
だが、2014年における理想的なポップとしてのテイラー・スウィフトは異性に対する異議申し立てを用いながら、同性を鼓舞し、同時に戒めを投げ掛ける。彼女自身のオンナとしての経験における愚かさをユーモラスに描くことでそれを可能にする。彼女は誰の味方でもなく、批評であり、彼女自身なのだ。
— 田中宗一郎🖖 (@soichiro_tanaka) December 21, 2014
これだ!と思った。
他の多くの女性アーティストにはないものがテイラー・スウィフトにはあると思ったし、私がテイラーに惹かれる理由もそれだと思ったし、もっと言えば、それは、私が浜崎あゆみに惹かれる理由でもあった。
私がここで書いたのもまさにそれだ。
田中宗一郎氏の投稿は他にも。
https://twitter.com/soichiro_tanaka/status/548456843433873409
https://twitter.com/soichiro_tanaka/status/548457094169391106
https://twitter.com/soichiro_tanaka/status/548457186632822784
https://twitter.com/soichiro_tanaka/status/548458818393223170
私はテイラー・スウィフトのファンになった。
が、そのあと、アルバム『レピュテーション』(2017年)で何やらダークになって…。や、ダークは好きなんだけど…。
カニエ・ウェストとすったもんだあったとか、グラミー賞をテイラーが獲るのはおかしいとか、そういう話ばかり聞くようになって。私も聴かなくなっていって…。
それでも、前回の来日時(2018年)にはライブに行くかどうか迷った。結局行かなかったけれど。
そして 2020年、コロナ禍で制作されたというアルバム 2枚、『フォークロア』と『エヴァーモア』。それが良かった!!
腰が引けていたが、ライブ数日前にもなってくると、テイラーを観るんだ!とドキドキしてきた。
(ライブの話に入る前にこれだけ長くなってしまったので、ライブの話は次の記事で書こうと思います)