『Just the beginning -20- TOUR 2017』 (5/13) | ラフラフ日記

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ayumi hamasaki 『Just the beginning -20- TOUR 2017』 (第一章)
2017年5月13日(土) 横浜アリーナ


「Just the beginning -20- 」
というツアータイトルが示すとおり、20周年への布石ともいえる本ツアーはなんと!
浜崎あゆみ史上最多となる60公演ものロングツアーに!!
デビュー以来初の試みとして、アリーナを皮切りに全国のホールを駆け巡る。
(オフィシャルサイトより)

浜崎あゆみの今回のツアーは、全 60公演。
60公演というのがどれくらいなのかというと、昨年のアリーナツアーが 17公演、TAツアーが 19公演、二つ合わせても 36公演。
もちろん、それだけやるわけだから、期間も長く、来年まで続く。

そして、5~7月のアリーナ公演を「第一章」、9~11月のホール公演を「第二章」、12~翌2月を「第三章」とする、三部構成になっているという。

今日から 8月で、「第一章」が終わって二週間たってこの話題ですが、

そのツアーの初日に行ってきました!

あゆが喉を震わせて伝えてくる声の震動が、耳から肌から身体にも心にも伝わってきて、それを感じられる喜びを目一杯感じました。ああ、これが “ライブ” なんだなって思いました。

そして、音。バンド。バンドの震動。
特に、大地さん(浜崎大地)のドラムがめちゃくちゃ震わす。いや、ドラムだけじゃない。みったかさん(斉藤光隆)のベースのグルーヴ。ともさん(友成好宏)のキーボードのスウィング。よっちゃん(野村義男)の繊細かつ雄弁なギター。

この熱量。
バンドとソロ+バックバンドでは、どうしても熱量や力のバランスや距離感が違ってくるものだけど、あゆの場合、その温度差がないというか、浜崎あゆみとバンドの関係って、独特で、普通バックバンドではあまりないような緊張感もあるし、独特のグルーヴがある。そして、この熱量。

一曲目。
3月31日にミュージックステーションで歌った曲だ。アレンジも、それを基にしたバンドアレンジ。私そこに、浜崎あゆみの “執念” を見て嬉しくなっちゃった。

世間の目なんて気にしてませんってイメージあるかどうか知らないけど、あゆって執念深いから! でもそれは、虚栄心とか復讐とかではなくて…。執念深いあゆが好きだ!

いろいろなものが削ぎ落とされていた。大人なライブだった。浜崎あゆみかっこいい。

なんだかはじめて、浜崎あゆみを “クール” と思ったかも。

久しぶりに聴けたあの曲が嬉しかった(よく考えたら久しぶりでもなかったんだけど、そのときはアレンジが違ったから)。
今の浜崎あゆみが歌うその曲は、今までのその曲で一番かっこいいんじゃないかと思ってしまった。ソウルフルで。その曲の無限の可能性を感じてしまった。

今回のライブは「余白」があって、それが良いなと思った。

今までのライブが隙間のない詰め詰めのライブだとしたら、今回はもっと余地のある、観る方もやる方も自由に楽しめる「余白」のあるライブだと感じた。

そう考えると、昨年の MADE IN JAPANツアーからしたら、えらくシンプルになってる。
MADE IN JAPANツアーが贅を尽くしたライブだったのに対して、今回はそれよりも、アイデアで見せてる感じ。
そうすると、すぐ「予算が・・・」とか言い出す擦れた人もいるかも知れないが(笑)、これまで最先端の技術や豪華なセット、時に突拍子もない演出などを極めてきた浜崎あゆみが、それだけであっと驚かせてしまうようなセットとかではなく、テーブルやハートや幕など極めて王道でシンプルな形を使って、アイデアで魅せる、見せ方で魅せる、肉体で魅せる、というライブをしていることにぐっときた。

「なんでそんなに何回も衣装替えするの?」
「なんでそんなにダンサーがいるの?」

豪華なセットや凝った演出、ショー的なライブをすることに賛否両論あることは、昔から、それこそはじめてのツアーぐらいから、あゆは自覚していたという。

しかし最近は、あゆに限らず、そうしたショー的なライブも増えてきているし、理解もされてきているように思える。まぁ、あゆより前からあったと思うけど、それでも、SEKAI NO OWARI とか Perfume とか見るとそう思うし。

それならば私は・・・という意志だろうか。

もしかしたら今は、最先端の技術や演出は、もっと他のアーティストがやっているのかも知れない。そんな中、今回の浜崎あゆみのステージは「レトロ」に映るだろうか。けれど私は、今回のステージから今までにない「手作り感」みたいなものを感じたような気がする。

安っぽい? いやいや、これまで賛否両論受けながらも贅を尽くしてきた浜崎あゆみが、今ここで、こういう風に大きく舵を切ったことにぐっときてしまうのです。

Just the beginning -20-

はじまりなのか。終わりなのか。

いつも答えを探してしまう。

でも、ここに答えは書かれていない。あゆが持っているわけではない。

それを見つけるのは、決めるのは、あなた自身なんだ。

そのことをあゆは全力で歌って伝えてくれてるような気がした。